漫画【棲ミタイ街】14話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

13話では、深見が警察署の監視システム『イーグル・アイ』を駆使し、神保が乗った白いバンの行方を突き止めました。一方、アジトでは神保が「先生」と呼ばれる仮面の人物に、美優の命乞いをしていました。二人がついに雑木林の奥にある廃墟(アジト)にたどり着いたところで、物語は終わりました。

【棲ミタイ街】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する

廃墟アジトへの突入とおぞましい発見

物語は、深見と青木が廃墟に到着した直後から始まります。青木は「焦んな」「神保を 追ったら ここに着いたって だけだ…」と、神保がカオトリ本人だと決まったわけではないと、慎重な姿勢を崩しません

深見が「あっ… 鍵あいてます」と気づき 、二人は警戒しながら内部へと足を踏み入れます。中は「誰もいない ようです」が、床にはおびただしい量の血痕が残されていました

「かなりの量 出血してますね」と深見が分析する中 、二人は2階へと続く階段を発見します

焼死体と残された「仮面」

2階に上がった二人が目にしたのは、あまりにも衝撃的な光景でした。そこには、土下座のような体勢のまま黒焦げになった「焼死体」と、その傍らに置かれた、あの不気味な笑顔の「仮面」があったのです

青木は「もう死んでる 見りゃわかんだろ」と冷静さを保ちますが 、「この仮面…」「どういうことだ?」と、目の前の状況に困惑を隠せません

容疑者「宮下源治」の浮上と捜査本部の結論

場面は変わり、おおわし警察署の合同捜査本部が映し出されます。捜査員が、廃屋で発見された遺体の身元が判明したと報告します。

遺体の身元は『宮下源治』。彼は、小料理屋「道しるべ」の用心棒だった男です(第5話参照) 。損傷が激しく死因は不明ですが、灯油をかけて燃やされたとみられています

さらに、宮下の自宅からは「遺書」が発見されました 。PCからは犯行計画の詳細なデータが見つかり 、おまけに、宮下所有の貸し倉庫からは、犯行に使われた凶器も発見されたのです

これらの状況証拠から、捜査本部は「つまり 宮下源治が…」「カオトリと 推定されます」と結論付けました

青木の激昂と、出頭した「藤田美優」

この結論に、青木は「勝手に推定 すんじゃねえよ」と激しく反発します 。自分たちが追っていたのは神保正道であり、「神保が見つかって いないのに そいつがカオトリ だって決めるなよ」と食い下がりました

しかし、捜査員は「ただ 自宅から遺書や 犯行計画が 見つかっています」「状況証拠からの 推察です」と譲りません

青木は、これは自殺に見せかけた偽装工作だと反論しますが 、捜査員は「それこそ 青木さんの 推察ですよね」と一蹴します

緊迫する会議室に、さらなる情報がもたらされます。なんと、失踪していた小料理屋の女将、「藤田美優が 渋谷署に 出頭していまして」というのです

女将が語る「ストーカー殺人」の真相

美優は、宮下源治に拉致されていたと証言します

彼女によれば、宮下は店の常連だった村本や石田と、美優の仲を疑い、嫉妒から二人を殺害したというのです 。さらに、宮下は美優に執拗に交際を迫り、断られるとストーカーと化していました 。そして「店ごと 燃やしてやる」と脅迫までしていたと証言します

また、宮下は覚せい剤を常習していた疑いもあり、その影響も捜査本部は考慮に入れる方針です

深見の違和感「宮下源治は他殺」

捜査本部の見解に、深見は強い違和感を抱いていました。彼女は、美優が以前の聞き込みで「村本さんと石田さんを 覚えていないと 言っていました」と、証言の食い違いを指摘します

そして、あの焼死体の体勢。かなりの苦痛を伴うはずの焼身自殺で、あのように「整いすぎています」 。深見は、死後、あの形にされて燃やされた、つまり「宮下源治は 他殺だと思います」と青木に告げました

カオトリ(神保と「先生」)は、宮下を犯人に仕立て上げるため、彼を殺害した。これは「捜査を攪乱させる ために偽装工作に 使ったんだと 思います」

深見は、カオトリが捜査の目を宮下に向けさせている「この間に 次の犯行を 実行する つもりかも…」と、真犯人の次なる行動を警戒します

祖父の姿と重なる黒幕の影

物語の最後、場面は深見の自宅と、謎の場所が交互に映し出されます。 深見の祖父が、息子・利一を保育園へ迎えに行き、「今日はお好み焼きだぞー」と和やかに話しかけます 。利一は「おこのまき!?」とはしゃぎます

それと並行して、墨をすり、何かの紙に紋様を描く謎の人物の姿が描かれます 。 その人物は「知っていたのに 見逃した人間は」「罪人です」と呟きました 。 そして、祖父が利一に「大阪名物の…」と話しかける姿に重なるように 、謎の人物は「もう時間がない…」、「罪人と 器が 必要です」と、カオトリの「先生」と全く同じ言葉を口にするのでした

【棲ミタイ街】14話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、物語が根底から覆るような、恐ろしい展開でした。アジトで発見された焼死体から、一気に「宮下源治」が犯人として浮上する流れは、非常にスピーディーです。

しかし、青木刑事が「偽装工作も 考えられるだろ」と叫んだ瞬間 、読者として「そうだ、そうに違いない」と強く思いました。そして、深見刑事が冷静に「他殺だと思います」と分析したシーンは、まさに溜飲が下がる思いです。彼女の「整いすぎています」という着眼点は、常人にはない鋭さを感じさせます

最も衝撃的だったのは、ラストシーンです。深見の祖父が孫と歩く日常の姿と 、カオトリの黒幕「先生」と思われる謎の人物が「罪人と器が必要です」と語る場面が重ねて描かれたシーンには 、全身に鳥肌が立ちました。これまで利一くんの面倒を見る優しいおじいちゃんだとばかり思っていた人物が、実は事件の首謀者である可能性が急浮上し、深い闇を予感させます。

【棲ミタイ街】14話のネタバレまとめ

  • 廃墟のアジトで、黒焦げの「焼死体」とカオトリの「仮面」が発見されます 。
  • 遺体は用心棒の「宮下源治」と判明します 。自宅から遺書や犯行計画、倉庫から凶器が見つかり、捜査本部は彼をカオトリと断定しました 。
  • 渋谷署に女将の「藤田美優」が出頭します 。宮下がストーカーと化し、嫉妬から一連の犯行に及んだと証言しました 。
  • 深見は、死体の状況が不自然なことから「他殺」であり、真犯人が宮下を犯人に仕立て上げたと推理します 。
  • ラストシーンで、深見の祖父の姿と、黒幕と思われる人物が「罪人と器が必要です」と語る場面が並行して描かれ、祖父と事件の関連性が強く示唆されます 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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