tiktokでよく見る【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】正式名称『子供の命が絶え夫婦の幕が下りる』30話ネタバレ解説

ずっちー

29話では、警察に追い詰められた明がしおりを人質に取り、千夏に土下座と全財産を要求しました。千夏が娘のために跪くと、明は「お前は俺のただの道具だ」と最後まで侮辱の言葉を浴びせました。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】第30話をネタバレありでわかりやすく解説する

父の命令「ナイフを拾え」

しおりを人質に取り、千夏を跪かせた明でしたが、その狂気は息子カイトにも向けられます。

明は、そばで怯えるカイトに対し、「カイト。お前が俺の息子なら、お前が男なら、ナイフを拾ってやるべきことをしろ」と、恐ろしい命令を下しました。

彼はカイトを扇動するように、言葉を続けます。

「忘れるな。お前も千夏を侮辱したことに関わってる」「あの女が簡単にお前を許すと思うか?」。

そして、「このままじゃ殺されるぞ」と、カイトの恐怖心を最大限に煽り、凶行に加担させようとしました。

脅迫するカイトと、父の狂気

「死にたくない」。

父の言葉に追い詰められたカイトは、そう呟くと、床に落ちていたウェディングケーキのナイフを拾い上げます。

そして、ナイフを千夏に向け、「内田千夏!これ以上俺に近づくな!」「一歩でも近づいたら…」と脅迫を始めました。

そのカイトの姿に、しおりは「カイト!動かないで!」と叫びます。

しかし、千夏はナイフを向けられても冷静さを失いませんでした。

「逃してあげる」とカイトに語りかけ、「でも、お金を手に入れても逃げ切れるわけない」「自ら墓穴を掘るだけよ」と、この行動が無意味であることを諭します。

千夏の冷静な言葉に、カイトは逆上しました。

「余計なお世話だ!さっさと金を振り込め!」。

カイトの脅しに呼応するように、しおりを拘束する明が、さらに脅迫を重ねます。

「さもないと、まずはお前の愛しい娘の顔を傷つけるか…喉を切る」。

父と息子が一体となり、母娘にナイフを向けるという、最悪の状況に陥りました。

母と娘の最後の絆「信じて」

「わかった」。

愛する娘の命を脅かされ、千夏はついに承諾します。

しおりは「お母さんやめて!」と必死に叫びますが、千夏は娘の目をまっすぐに見つめ、静かに、しかし強く語りかけました。

「しおり、信じて」。

母のその一言に、しおりはすべてを悟ります。

「わかった。お母さん」。

絶望的な状況の中で、二人は言葉少なめに、しかし確かな信頼関係をもって、最後の覚悟を共有しました。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】30話を読んだ感想(ネタバレあり)

ついに明は、息子のカイトまで凶行に引きずり込もうとしました。その姿は、父親としても人間としても、もはや救いようがないと感じます。「このままじゃ殺されるぞ」とカイトの恐怖を煽り、ナイフを持たせる姿は、まさに悪魔のようでした。

そしてカイトも、「死にたくない」という保身のためだけに、17年間育ててくれた千夏にためらいなくナイフを向けました。彼の愚かさと、どうしようもない弱さの集大成を見る思いです。

しかし、この回で最も胸を打たれたのは、千夏としおりの最後のやり取りです。「しおり、信じて」という母の言葉と、「わかった」と短く答える娘の姿。ここには、この17年間で築き上げられた、血よりも濃い本物の親子の絆が凝縮されていました。

この絶望的な状況でも揺るがない二人の信頼こそが、金と裏切りでしか繋がっていなかった明たち家族に対する、最大の勝利だと感じました。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】30話のネタバレまとめ

  • 明はカイトに対し「お前が男ならナイフを拾ってやるべきことをしろ」と、凶行に加担するよう命令する。
  • 明に「このままじゃ殺されるぞ」と脅されたカイトは、「死にたくない」とナイフを拾い上げ、千夏を脅迫する。
  • 千夏がカイトを諭すが、逆上したカイトと明は「娘の顔を傷つけるか、喉を切る」と脅しをエスカレートさせる。
  • 絶望的な状況の中、千夏は「しおり、信じて」と伝え、しおりも「わかった。お母さん」と母の覚悟を受け入れる。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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