【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】2話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

1話では、主人公ナタリーが寄宿学校で壮絶ないじめに遭い、迎えに来た兄ロバートにも冷たく突き放され、雨の中に置き去りにされるという絶望的な状況が描かれました。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
2年ぶりの帰宅:冷たい家族の出迎え
雨に打たれ、寒さに震えるナタリーは、なんとか自力でパーソンズ家の豪邸にたどり着きます。みすぼらしい姿の彼女に気づいた家政婦のマリアは、驚きながらも「旦那様 奥様 ナタリー様がお戻りです」と家の中へ声をかけました。
ナタリーは怯えた表情で玄関先に立ち尽くします。やがて、父アイザック、母ポーリーン、兄ロバート、そして妹のモニカが揃って姿を現しました。
母のポーリーンは、ナタリーのずぶ濡れの姿を見て「どうしたの 学校でいじめられたの?」と、一見心配そうな声をかけます。
しかし、その言葉を聞いたモニカは、(私がやらせたって バレたら マズい)と内心で焦っていました。彼女はすぐに笑顔を作り、母に取り繕うように言います。「ママ 心配しすぎだよ パーソンズ家の娘を 誰がいじめるの?」
巧妙な罠:仕組まれた衝突
ポーリーンはナタリーに近づこうとしますが、その際、わざとナタリーが持っていた大きなバッグにぶつかり、「おわっ!」と大げさによろけてみせました。
待っていましたとばかりに、モニカが母に駆け寄り「ママ大丈夫?」と声をかけます。そして、すぐさまナタリーに向き直り、「ナタリー ママは心配しただけだよ なんで押したりするの」と、ナタリーが母親を押したかのように非難しました。
兄のロバートも、冷ややかな視線で「帰ってきても まだオレらに 怒ってるみたいだな」と追い打ちをかけます。ナタリーは何も言い返せません。
蘇る悪夢:祖母転落の真相
母ポーリーンは、なおもナタリーを責め立てます。「ナタリー 更生学校に 送ったこと 未だに怒ってる?」「大きな過ちを犯した ちゃんと罰を受けて 学ぶべきだったんだよ」と、ナタリーが罰を受けるのは当然であったかのように話します。
これに対し、ナタリーは絞り出すように問いかけました。「それって 本当に私の過ちだったの?」
この言葉に、ロバートが激しく反応します。「まだモニカのせいに したいのか?」とナタリーを睨みつけました。
ナタリーの脳裏に、2年前の忌まわしい記憶が蘇ります。
2年前の真実
あの日、祖母のキャサリンが階段の上でモニカを「よくも恥知らずでいられるね 今すぐ出ていきなさい」と厳しく叱責していました。激高したモニカは、祖母を階段から突き落とします。
祖母は階段を転げ落ち、床に倒れて頭から血を流しました。
そこにナタリーが駆けつけ、倒れた祖母を抱きかかえ「おばあちゃん! お願い 起きて!」と必死に呼びかけます。すると、階段の上からモニカが冷たい表情で現れ、ナタリーを指差して『あんたがやった!』と叫んだのです。
家族からの完全な拒絶
回想から戻ったナタリーを、ロバートは現実でも責め続けます。「ばあちゃんがモニカ ばっか可愛がるから 階段から 突き落としたくせに」「よくもモニカのせいに できるな」と、完全にナタリーを犯人だと決めつけていました。
ナタリーは「情けない」「私じゃない」と否定しますが、ロバートは「じゃ誰だよ 他にいないだろ」と聞く耳を持ちません。
見かねた父アイザックが「もうやめろ」と会話を遮り、「今日は親父の七十歳の 誕生日だ」と、ナタリーを呼び戻した本当の理由を告げます。
母ポーリーンも「ナタリー お爺ちゃんには 留学してるって 言ってあるの」「心配かけたくないし モニカと うまくいかないのも 分かってるけど」「今夜は家族の集まりだよ お願いだから邪魔しないで」と、ナタリーを厄介者扱いし、釘を刺しました。
すると、妹のモニカがわざとらしく咳き込み始めます。「怒ってるなら 私で発散していいから」「でもママは体調悪いし もうやめてよ」と、母親を庇う健気な娘を演じ、ナタリーをさらに追い詰めました。
決別の宣言:『私の両親は2年前にいなくなった』
ナタリーは「お願い」と何かを言いかけますが、ロバートは「無駄だって」「2年じゃ 懲りてないんだから」と冷たく遮りました。
ロバートの言葉は、ナタリーに更生学校での虐待の記憶を蘇らせます。彼女は激しく鞭で打たれ、床に倒れ伏す屈辱を味わっていました。
ナタリーは、全ての感情を押し殺したかのように、深く頭を下げます。
「申し訳ありません」
そして、家族の顔をまっすぐに見据え、はっきりとした口調で告げました。
「旦那様」「奥様」「ごめんなさい」
父アイザックは「今なんて言った?」「わざとだろ」と激怒。母ポーリーンも「私はあなたの母親よ」と怒りをあらわにします。
ナタリーは動じません。冷静に妹のモニカを指差し、「奥様 あなたの娘さんは すぐ隣にいます」と返しました。
そして、心の中で(あるいは小さな声で)強く宣言します。
『私の両親は 2年前にいなくなりました』
ナタリーの決別の言葉に、父アイザックは激昂し、無言でナタリーの頬を強く平手打ちしました。ナタリーは地面に倒れ込み、持っていたバッグが手から滑り落ちます。彼女はただ、屈辱に耐えるしかありませんでした。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】2話を読んだ感想(ネタバレあり)
1話のラストで雨の中に置き去りにされ、続く2話では、ずぶ濡れで帰宅したナタリーを家族全員で出迎えて、またしてもひどい仕打ちが描かれました。読んでいて本当に息が詰まる展開です。
特に恐ろしかったのは、母親のポーリーンと妹のモニカが仕組んだ巧妙な芝居です。わざとぶつかっておいて、ナタリーが母親を押したかのように非難する手口は、あまりにも陰湿で悪意に満ちています。
そして、2年前の祖母転落事件の真相が回想シーンで明かされ、真犯人がモニカであったことがはっきりしました。あんな恐ろしいことをしておきながら、平然とナタリーに罪をなすりつけ、家族全員がそれを信じ込んでいる状況に、ナタリーの絶望の深さを感じます。
今回のハイライトは、ナタリーの「旦那様、奥様」というセリフです。更生学校での地獄のような日々を耐え抜いた彼女が、自分を虐げ続ける家族に対して突きつけた、静かでありながら最も強い決別の言葉だと感じました。
もちろん、それによって父から暴力を振るわれてしまいますが、あの瞬間のナタリーの瞳には、かつての怯えだけではない、確かな覚悟のようなものが宿っていたように見えます。この絶望的な状況から、ナタリーがどう反撃していくのか、目が離せません。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】2話のネタバレまとめ
- ナタリーは自力で屋敷に戻るが、待ち受けていた家族(父、母、兄、妹)から冷たい仕打ちを受けます。
- 母ポーリーンと妹モニカは、ナタリーが母を押したかのように見せかける巧妙な芝居を打ち、彼女を追い詰めました。
- 2年前の祖母転落事件の回想が描かれ、真犯人がモニカであったことが判明します。
- 家族は、祖父の古希パーティーという世間体のためにナタリーを呼び戻しただけであり、彼女の言い分には一切耳を貸しませんでした。
- ナタリーは両親を「旦那様、奥様」と他人行儀に呼び、家族との決別を宣言しますが、激怒した父に平手打ちされてしまいます。
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