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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】12話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

11話では、父アイザックによる火かき棒での凄惨な暴行を受け、ナタリーは床に倒れ込みます。その衝撃で、ナタリーの服の裾から「義手」が転がり落ち、その場にいた家族全員が衝撃の事実に気づきました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する

激昂する祖父:「父さんなんて呼ぶな!」

床に転がった義手を目の当たりにした祖父は、血相を変えて父アイザックに詰め寄ります。「その腕どうした!?」「父さん!父さんなんて呼ぶな!お前がやったのか!一体何をしたんだ!」と、激しい怒りをぶつけました。

アイザックは祖父の剣幕にうろたえ、「違う、知らなかった」と弁解するのが精一杯です。

しかし、祖父の怒りは収まりません。「血が繋がってなくてもうちの子なんだぞ!」「お前の(ナタリーの)子だろ!なんで腕をなくさせたんだ!」と、アイザックを激しく叱責し続けます。

家族への叱責:「全部壊したんだぞ!」

祖父は、アイザックだけでなく、その場にいる家族全員を睨みつけ、「この恩知らずどもめ!」(音声では「鬼畜人間じゃない!」)と罵倒しました。

そして、「見ろ!何をしたか分かってるか!ナタリーはいい子だったのに全部壊したんだぞ!」と、怒りを爆発させます。

この祖父の言葉と、床に転がった義手という動かぬ証拠を前に、家族の態度は一変します。

遅すぎた謝罪とナタリーの拒絶

母のポーリーンは、泣きそうな顔でナタリーに「ナタリー、ごめん。どれだけ苦しんでたか全然知らなかった」と、今さらながら謝罪の言葉を口にしました。

ナタリーの元婚約者であったアレックスも、「いつの話だ…なんで誰も教えてくれなかったんだ」とショックを隠せない様子です。

兄のロバートまでもが「誰にやられたんだ!仕返ししてやる!」と叫びますが、当のナタリーは冷めた目で「全部私のせいよ」と答えるだけでした。

ナタリーの心の中では、(前はこうなるのを願ってた。あの人たちの後悔した顔、自分が大事だって証拠。でも、全部邪魔)という、家族への諦めと決別にも似た感情が渦巻いていました。

ナタリーは、家族からの遅すぎた謝罪を、「遅すぎるよ。謝ったって腕は戻らない」という一言で冷たく拒絶します。

「言ったよ。電話した」

ロバートは、ナタリーのあまりにも冷たい態度に「ナタリー、なんで黙ってたんだ!」と詰め寄りました。

ナタリーは、そんな兄に静かな、しかし強い怒りを込めた視線を向けます。

そして、第10話での告白が真実であったことを証明するように、はっきりと言い放ちました。

「言ったよ。電話した」

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】12話を読んだ感想(ネタバレあり)

第11話のラストで義足が転がり落ちた瞬間から、息をのむ展開でしたが、第12話は祖父の怒りが爆発した回でした。「父さんなんて呼ぶな!」とアイザックを叱責する姿は、ナタリーの唯一の味方としての怒りが伝わってきて、これまで溜飲が下がらなかった読者としては少しだけ救われる思いです。

そして、家族の変わり身の早さには呆れるしかありません。あれほどナタリーを嘘つき呼ばわりし、虐げてきた母ポーリーンや兄ロバートが、「知らなかった」という顔で謝罪や同情を見せる姿は、あまりにも自己中心的で滑稽ですらありました。

今回のハイライトは、ナタリーの「遅すぎるよ。謝ったって腕は戻らない」というセリフと、心の中の「全部邪魔」というモノローグです。彼女はもう、家族からの謝罪や同情、愛を求めてはいません。彼らが後悔したところで、失った腕も、踏みにじられた2年間も戻ってこないことを、ナタリー自身が一番よく分かっているのです。

ロバートの「なんで黙ってたんだ!」という問いに対する、「言ったよ。電話した」という最後の答えは、家族が彼女のSOSを確かに無視した「加害者」であることを、改めて突きつける強烈な一撃でした。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】12話のネタバレまとめ

  • ナタリーの義手を見た祖父が激怒し、父アイザックを「父さんなんて呼ぶな!」「なんで腕をなくさせたんだ!」と激しく詰問しました。
  • 祖父は「血が繋がってなくてもうちの子だ」とナタリーを庇い、家族全員を「恩知らず」と罵倒しました。
  • 母ポーリーンや兄ロバート、アレックスは動揺し、ナタリーに謝罪しますが、ナタリーは「遅すぎるよ。謝ったって腕は戻らない」と冷たく拒絶します。
  • ナタリーは、かつては家族の後悔を願っていたが、今はもう「全部邪魔」だと感じていることがモノローグで明かされます。
  • なぜ黙っていたのかと問うロバートに対し、ナタリーは「言ったよ。電話した」と、過去に助けを求めていた事実を改めて突きつけました。

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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