【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】14話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

13話では、ナタリーの義足を見た家族が手のひらを返して謝罪を始め、兄ロバートが「昔みたいに戻ろうよ」と身勝手な和解を迫る場面で終わりました。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する
ナタリーの問いかけ:「昔」とはいつか
兄ロバートからの「昔みたいに戻ろうよ」という厚かましい提案に対し、ナタリーは冷え切った表情で問い返します。
「昔? 腕をなくす前? それとも身の程を知れって言われる前?」
ナタリーの言葉は、ロバートが持ち出した美化された過去と、彼らがナタリーにしてきた仕打ちとの間にある、埋めようのない溝を突きつけるものでした。
蘇る記憶:兄が「兄」でなくなった日
ナタリーの脳裏に、ロバートとの関係が決定的に壊れた過去の記憶が蘇ります。
それは、まだナタリーが家族として扱われていた頃、テーブルの上に置かれたティラミス(あるいはデザート)に彼女が手を伸ばした時のことでした。
それを見つけたロバートは、ナタリーの行動を激しく非難します。「おい、何してんだ。誰がそれを食べていいって言った。モニカのだろ!」「なんでいつもモニカのものを盗むんだよ!」
ナタリーが「ごめん、知らなかった」と謝っても、彼は聞く耳を持ちません。ロバートは冷酷に言い放ちました。
「うるさい。はっきり言うけど、モニカは俺の妹だ。お前みたいな偽物はここに居場所なんてない」
この瞬間、ナタリーにとって優しい「兄」は消え去り、彼女を「偽物」と呼ぶ敵意に満ちた他人へと変わってしまったのです。
姉弟の決裂とモニカの嘘泣き
回想から現在に戻ったナタリーは、目の前のロバートに最後の問いを投げかけます。
「そうやって全部見せつけただけ。私にくれたものを結局モニカに全部返しただけ」と、これまでの兄の行動の薄っぺらさを非難します。
そして、「でも本当の兄貴なら、私がおばあちゃんを突き飛ばしてないって言った時、ちゃんと確かめようとしたはず。本当に調べた?」と、2年前の事件の真相に向き合わなかった兄の怠慢を鋭く指摘しました。
ロバートが言葉に詰まったその時、妹のモニカが「ナタリー、家族のせいにしないで。全部私が悪いの」と、わざとらしく泣き崩れます。「殴っても怒ってもいい。少しでも気が晴れるなら」と、自分が被害者であるかのような完璧な演技を見せました。
ロバートは「違うだろモニカ」「お前のせいじゃないから」と、まんまとモニカの嘘泣きに騙され、彼女を庇います。
その光景を見たナタリーは、心の中で(何を期待してたんだろう。兄貴なんてとっくにいなくなってたのに)と、兄への最後の期待を完全に捨て去りました。
衝撃の報せ:「キャサリン様が目を覚まされました!」
モニカは(あのババアがこのまま静かにしてくれたら、ナタリーが身代わりだって誰にもバレない)と、祖母が永遠に目覚めないことを心の中で願っていました。
しかし、その瞬間、一人のメイドが部屋に駆け込んできます。
メイドは息を切らしながら、家族全員に衝撃の事実を告げました。
『キャサリン様(おばあちゃん)が目を覚まされました!』
この予期せぬ報せに、家族全員が驚愕します。特に、祖母を階段から突き落とした真犯人であるモニカは、自らの嘘が暴かれる恐怖に、顔を青ざめさせるしかありませんでした。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】14話を読んだ感想(ネタバレあり)
第14話は、家族(特に兄ロバート)の身勝手さと愚かさがこれでもかと描かれた回でした。義足を見て謝罪したかと思えば、次の瞬間にはデザート一つでナタリーを「偽物」呼ばわりするロバートの豹変ぶりには、怒りを通り越して呆れてしまいます。
ナタリーの「本当の兄貴なら調べたはず」というセリフは、読者の気持ちを代弁してくれるような鋭い指摘でした。彼は結局、ナタリーの無実を信じる努力すらしてこなかったのです。
そして、モニカの「全部私が悪いの」という嘘泣きは、彼女の悪女としての才能を感じさせます。あの演技で兄を完璧に手なずけてしまうのですから、恐ろしい限りです。
しかし、最後の最後で物語が大きく動きました。なんと、2年間眠り続けていた祖母が目を覚ましたのです。モニカの(バレない)という心の声からの、「目を覚ましました!」というメイドの報告は、まさに天罰が下った瞬間であり、最高の引きでした。全ての真実を知る唯一の証人が、ついに目覚めたのです。
【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】14話のネタバレまとめ
- ナタリーは兄ロバートの「昔みたいに戻ろう」という提案を「腕をなくす前?」と冷たく問い返します。
- ロバートが過去にナタリーを「偽物」と呼び、「ここに居場所はない」と突き放した日の回想が描かれます。
- ナタリーは「本当の兄貴なら祖母の事件を調べたはず」と反論しますが、モニカの嘘泣きによってロバートはモニカの味方をします。
- モニカが(祖母が目覚めなければ真実はバレない)と考えていた矢先、メイドが「祖母(キャサリン)が目を覚ました」と知らせに来ました。
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