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【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】30話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|ナタリーの最後は?【Good short】

ずっちー

29話では、ナタリーがプールサイドで泣いているところを結婚相手のダミアンに見つかってしまいます。しかし、ダミアンは彼女を嘲笑するどころか、そっとハンカチを差し出し、「俺みたいなダメ男は気にしない」と冗談で和ませます。ナタリーは彼の優しさに笑みを返し、「ちょっと飲んでいい?」と彼が持つスコッチに手を伸ばしました。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】第30話をネタバレありでわかりやすく解説する

ダミアンの不器用な優しさ

ダミアンは、ナタリーの「飲んでいい?」という言葉に応え、持っていたスコッチの酒瓶をそのまま彼女に手渡します。 ナタリーは勢いよく飲みますが、あまりの強さに「からすぎ」と激しくむせてしまいました。

ダミアンは「だろ? 喉が焼けるんだ」と笑い、「甘えたくなったらいつでもどうぞ。美女からのお願いは断らないから」と、おどけた調子で続けます。

その不器用な優しさに、ナタリーは張り詰めていたものが切れたかのように、泣き笑いのような声を漏らします。 ダミアンは、泣き続けるナタリーの肩にそっと手を回そうとしますが、寸前のところでその手を止めます。 彼は、それ以上踏み込むことはせず、ただ黙って彼女の隣にいて、静かに寄り添ってあげたのでした。

モニカの新たな嘘とロバートの絶望

場面は変わり、屋敷の一室。兄のロバートと元婚約者のアレックスが二人で話しています。 そこへ、妹のモニカがやってきて、アレックスの腕に甘えるように抱きつきました。

そして、せっかくナタリーを信じようと決意したロバートの心を折るような、悪意に満ちた嘘を吹き込みます。

「ねえ、ナタリーが言ってたの。ノバック家は金持ちだからおばあちゃんの遺産待つより絶対マシだって」

ロバートは、このモニカの言葉をあっさりと信じてしまいます。「へえ、じゃあやっぱり金目当てか。ほんの一瞬でも、あいつのこと誤解してた」と、ナタリーへの信頼が再び憎しみへと変わってしまいました。

アレックスの疑念とモニカの底知れぬ悪意

モニカは「いい暮らししたかったんでしょう。大事な時に人って自分勝手になるものよ」と、ナタリーを侮辱する言葉を続けます。

しかし、ロバートはどこか冷めた様子で「はあ。その得意げな顔がどうなるか見ものだな」と謎の言葉を残し、モニカの前から立ち去ってしまいます。

一人残されたアレックスは、モニカのあまりにタイミングの良い「証言」に疑いの目を向けていました。彼はモニカに「モニカ。本当に彼女がそう言ったの?」と、真偽を問い詰めます。

モニカは一瞬動揺しますが、「もちろん。2年も地獄みたいだったんだから、そう思うのも当然でしょう?」と、巧みに話の焦点をずらして取り繕いました。

そして、アレックスが気づかない角度でほくそ笑み、彼女は心の中で憎悪を燃え上がらせます。(望んでなくても、一生地獄見せてやるけど)

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】30話を読んだ感想(ネタバレあり)

第30話は、ダミアンの優しさに心が温まった直後、モニカの底知れない悪意によって、ロバートの心が再びナタリーから引き離されるという、ジェットコースターのような展開でした。

ダミアンが、ナタリーの肩を抱こうとして寸前で止めるシーン には、彼の不器用な誠実さを感じました。彼女を「女」としてではなく、傷ついた一人の人間として尊重しているように見え、とても紳士的でした。

その一方で、モニカの恐ろしさには改めて戦慄します。せっかくロバートが土下座までしてナタリーを信じようとしたのに、「金目当て」という嘘を吹き込むだけで、いとも簡単に兄の心を操ってしまいました。

しかし、希望もあります。ロバートの「その得意げな顔がどうなるか見ものだな」 というセリフです。これは、ナタリーへの失望の言葉ではなく、モニカの嘘に気づいた上で、彼女の破滅を予言しているようにも聞こえました。

そして、アレックスがはっきりとモニカに「本当にそう言ったの?」と疑いを持ったこと。 祖父、ロバートに続き、アレックスもまた、真実に近づきつつあるのかもしれません。

【灼かれる血と骨 ~絶縁された令嬢~】30話のネタバレまとめ

  • ダミアンはプールサイドで泣くナタリーにスコッチを渡し、「美女のお願いは断らない」と冗談を言って慰めます。
  • ナタリーの肩を抱こうとしたダミアンは、寸前で手を止め、黙って彼女に寄り添いました。
  • モニカは、ロバートとアレックスに対し、「ナタリーが『金目当てでノバック家と結婚する』と言っていた」と嘘を吹き込みます。
  • ロバートは「ほんの一瞬でも、あいつのこと誤解してた」と、再びナタリーへの信頼を失ってしまいます。
  • アレックスはモニカの言葉を疑い、「本当に彼女がそう言ったの?」と問い詰めました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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