【未来のムスコ~恋人いない歴10年の私に息子が降ってきた!】7話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説|まーくんは誰?

第6話では、未来の隣人である大学生・芥川が颯太の未来の端末に気づいたことで、颯太が「ママといられなくなる」とパニックになり失踪してしまいました。優太(まー先生)の協力もあって無事に発見され、未来は「毎日元気でここに帰ってきて」と伝え、二人の絆が深まる様子が描かれました。
【未来のムスコ】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する
『未来のムスコ』第7話は「おはよう!から始めよう」 というタイトルで、未来と颯太の慌ただしい朝の風景から始まります。
保育園の健康診断とこぼれた牛乳
その日は保育園の健康診断が予定されており、未来は「早めに―――」 と焦りながら準備を進めていました。 冷蔵庫から牛乳パック を取り出す未来。それを見た颯太は自分も手伝おうとします。
「待って待って!」 「開けたてのは」「颯太には重いって!」 未来の制止もむなしく、颯太は「ひとりでできるもんっ」 と牛乳パックを掴みますが、バランスを崩してしまいます 。 「あ―――ッ」 という叫び声と共に、牛乳は床にこぼれてしまいました。
保育園へ急ぐ道すがら、未来は「健康診断かぁ…」 と、先ほどのドタバタとは別の不安に頭を悩ませます。 (もし今颯太が病気にでもなったら) (保険証が無いから病院代は10割負担になるんだよね…) 。 未来は、いざという時のための貯金も必要だと痛感していました 。
そんな未来の様子を察したのか、颯太が小さな声で謝ります。 「ママごめんなさい」「ぎゅうにゅう おとして…」 。 未来はすぐにいつもの笑顔に戻り、「だんない だんない」 と颯太を励まします。「牛乳1本ぐらい大したことないって」 と優しく声をかけ、今度からは一緒にやろうね、と約束するのでした 。
道端で出会ったスイカと老人
颯太が「うんっ」 と元気よく返事をし、二人が再び保育園へ向かって走り出した その時、未来はふと足を止めました 。 道の脇にあるベンチに、大きなスイカ を抱えた一人の老人 が、難しい顔で座っていたのです。
「おはよーございますっ」 。 未来は、ためらうことなく老人に挨拶をしました。 老人は驚いた様子で、「なぜ」「見ず知らずのワシに声をかけたのかと聞いておる」 と、ぶっきらぼうに尋ね返します。
未来は臆することなく、自分が感じたままを伝えました。 「だって…」「そんな難しい顔でスイカ抱えてたら気になるし」 「靴も汚れてるから」 。 そして、「怪我して動けないのかなぁ なんて思って」 と、心配そうに老人を見つめます。
『水火も辞さない』人
未来の言葉を聞き、颯太も「おじいちゃん けがしてるの?」 と駆け寄ります。 老人は「大丈夫じゃ」 と立ち上がろうとしますが、やはり足を痛めている様子 で、思わず顔をしかめました。 「あっボク いいものもってるよ!」「ばんそこ~~~!」 。 颯太は、すっかりお気に入りになった絆創膏 を得意げに取り出します。
老人は、専門用語を交えながら「前距腓靭帯を捻挫しただけじゃ」 と説明し、どこの部分かわからない未来に「足首じゃ」 と説明。 「タクシー捕まえましょうか?」 と提案する未来に対し、老人は「すぐそこだから大丈夫じゃ」 と頑なに断ります。
未来は「だったら一緒に行きます」 と即決。 保育園には遅れるかもしれませんが、「多少遅れても何とかなります」 と言い切ります。 そして、「はいっ どうぞ!」「おんぶですよ おんぶ」 と、なんと老人の前におぶさる体勢をとりました。
「そんな…」「赤の他人じゃろう!」「それもおなごの背になぞ…」 。 激しく動揺する老人に、未来は笑顔で返します。 「さっき挨拶したじゃないですか」「もう赤の他人じゃないですよ」「ね?」 。 老人は未来の真っ直ぐな瞳に気圧されたのか、「…ふむ」「『袖振り合うも多生の縁』か」「甘えるとしよう」 と、ようやく折れました。
老人は差し入れのつもりだったスイカ は置いていくと言いますが 、未来はそれも拒否。 「母親って結構力あるんですよ」「だんない!」 。 未来はそう言うと、スイカをスカーフで器用に背負い 、さらに老人をおんぶして歩き出しました。
未来の決意と老人の正体
道中、老人は未来が役者をしていること を知ります。 未来が老人の怪我を見抜けた のは、尊敬する座長 から教わった『街にいる一人ひとりが人生のプロだ』 という言葉を胸に、人間観察を続けてきた からでした。
老人は、子育てと不安定な役者の両立 を心配します。 未来は、「30歳までに成功しなきゃ実家に戻る約束」 があり、時間がないこと を素直に打ち明けました。
「1日は24時間しかないんじゃ」「全部を叶えるのは無理じゃろう」 。 老人の現実的な言葉に、未来は一度うつむきます。 「確かにまだまだ力が足りないことも多いです」「色々落っことしそうになる時も…」 。 しかし、彼女はすぐに顔を上げ、強い意志で言い返しました。 「だけど」「工夫すれば何とかなることもあります」 。 「諦めたくないんですよ」「自分の未来を」 。
その言葉を聞いた老人は、「ハッハッハ!」 と高らかに笑います。 「確かにあんたは何ひとつ手放そうとはせんかったな」 。 老人は未来を「苦痛も危険も厭わず物事に力を尽くす人」 だと評し、『水火も辞さない』 人間だと称えました。
着いた先は保育園
老人は「これから先もし何か抱えきれんものがあれば言いなさい」「ひとつぐらいは持ってやろう」 と、未来に手を差し伸べます。 「あはは じゃあ足が治ったらお願いします」 。 未来がそう返した時、老人の案内で着いたのは、見慣れた場所でした 。
「おはようございま~す…」 。 「未来良かった また遅刻かと」 。 そこは「よしずみ保育園」で、出迎えた優太(まー先生)は、未来がおぶっている人物を見て絶叫します。 「森先生!!!」 。
老人の正体は、今日の健康診断を担当する医者の森幸之助(73歳) だったのです。 森先生は川沿いで動けなくなっていた ところを、未来にここまでおぶってきてもらった と説明。 園長の良純 は、森先生の腰を本気で心配していました 。
森先生は、差し入れのスイカ を「あんたも食べていくか?」 と未来を誘います。 「それじゃー エンリョなく!」 。 元気よく答える未来を見て、森先生は(あっ スイカは辞さないってこういうこと?) と勘違いし、未来が(違うわ!) と心の中でツッコむ、というオチで第7話は幕を閉じます。
【未来のムスコ】7話を読んだ感想(ネタバレあり)
第7話は、未来の「お人好しさ」と、母親としての「力強さ」が存分に発揮された回でした。 朝から牛乳をこぼすドタバタがあり、さらには颯太の保険証問題というシビアな現実に直面しながらも、困っている老人を見捨てられない未来の優しさが光ります。
特に印象的だったのは、未来が老人の怪我を見抜いた理由を語るシーンです。 その観察眼が、尊敬する座長(=吉沢) の『街にいる一人ひとりが人生のプロだ』 という教えに基づいていること。過去に浮気で別れた 相手であっても、役者として尊敬する部分の教えを、未来が今も愚直に守り続けている姿に胸を打たれました。
そして、森先生に「全部を叶えるのは無理」 と言われた時の、未来の返答。 「諦めたくないんですよ」「自分の未来を」 。 このセリフは、28歳の売れない劇団員としての「自分の(キャリアの)未来」と、文字通り未来から来た息子・颯太が存在する「自分の(家族の)未来」の両方を諦めないという、力強い決意表明に聞こえました。
森先生が未来を評した『水火も辞さない』 という言葉は、まさに未来の本質を表していると感じます。子育ても芝居も、そして目の前で困っている他人も、何一つ手放さずに 全力で立ち向かう。そんな彼女の姿は、読んでいて清々しい気持ちにさせてくれます。
シリアスな決意表明がありつつも、最後は「スイカは辞さない」 というコミカルなオチで締めるバランス感覚も、この作品の魅力だと改めて感じました。
【未来のムスコ】7話のネタバレまとめ
- 保育園の健康診断の朝、颯太が牛乳をこぼしてしまう 。
- 未来は颯太に保険証がない現実 や、貯金の必要性 について改めて悩む。
- 登園途中、足首を捻挫した老人 とスイカ に出会う。
- 未来は、保育園に遅れることを覚悟で 、老人をおんぶし 、スイカを背負って 道案内をすることを決める。
- 未来は老人に、役者としての夢と「30歳のタイムリミット」 、「自分の未来を諦めたくない」 という決意を語る。
- 老人は未来を、苦難を厭わず力を尽くす『水火も辞さない』 人物だと評価する。
- 老人の正体は、保育園の健康診断を担当する医師・森幸之助(73歳)だった 。
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