2025.11.14

【未来のムスコ～恋人いない歴10年の私に息子が降ってきた！】9話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説｜まーくんは誰？

ずっちー

第8話では、未来の元同僚・桜子が映画主演に抜擢されたニュースが飛び込み、未来は焦りを感じます。その夜、劇団のスポンサーとの飲み会で酔い潰れた未来は、吉沢（ヨッシー）に背負われてしまいました。未来の寝言「まーくん…」を頼りに、吉沢がたどり着いたのは「よしずみ保育園」。そこで、颯太を預かっていた優太（まー先生）と鉢合わせするという、波乱の展開で終わりました。

Contents

【未来のムスコ】第9話をネタバレありでわかりやすく解説する
【未来のムスコ】9話を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【未来のムスコ】9話のネタバレまとめ

【未来のムスコ】第9話をネタバレありでわかりやすく解説する

『未来のムスコ』第9話「お先にどうぞ②」は、まさにその修羅場から始まります。

2人の「まーくん」候補、運命の遭遇

酔った未来を背負う吉沢の前に、保育園から出てきた優太が現れます。優太は「未来どうしたんです？」と駆け寄りました。吉沢が「おーい未来大丈夫かー？」と未来の顔を軽く叩くと、未来はうっすらと目を開け、目の前の優太を見て「あれ優太くん…？」と戸惑います。

幼馴染と元カレの気まずい引き継ぎ

優太は吉沢に対し、「颯太上で待ってるぞ」と冷静に伝えました。その言葉で我に返った未来は、颯太の存在が吉沢にバレないようにと「わーッ大丈夫すぐ行く」とパニックになりながら言葉を遮り、吉沢の背中から降ります。「ヨッシーもありがと送ってくれて」「もう大丈夫だから！」。未来の必死な様子に、吉沢は状況を察して「そうか」と一言。「今日は付き合わせて悪かったな」「明日の稽古平気か？」と尋ね、未来は「ちゃんと行くから」と返答。吉沢はタクシーで去っていきました。

吉沢を見送った後、優太は「ちゃんと立てるか？」と未来を支えます。未来は「随分酔ってんな」という優太の言葉に、「うっ… ごめん遅くなって」と謝罪。スポンサーとの顔合わせで抜け出すタイミングを掴めなかったと弁解します。すると優太は、冷ややかに言い放ちました。「謝るのは俺にじゃないだろ」「颯太くん待ってるぞ」。

拭えない違和感と「ウソつき」の烙印

翌朝、未来は「あいたたた…」と軽い二日酔いの頭を抱えていました。食卓では、颯太が元気に朝食を食べています。未来は昨日のことを「お迎え遅くなってごめんね～」と謝りますが、颯太は「だんないだんない」と笑顔。保育園で園長特製の「ヒヨコさん」オムライスを食べたことを嬉しそうに報告しました。

再びの延長保育と「空飛ぶクルマ」

朝食の途中、アラームが鳴り響き、二人は慌てて支度を始めます。未来は颯太に、「そうだママ今日はお仕事もあるから」「ちょっと遅くなるけど終わったらすぐ迎えに行くからね」と伝えました。颯太は「うんわかった」と、物分かり良く返事をします。

その日の夕方、保育園で颯太はお絵描きをしていました。颯太が「クルマだよ！」と見せた絵には、なぜか羽がついて回っています。それを見た他の園児が、「ウソつきだぁ」「だってクルマはおそらとばないもん！」と颯太を責め始めました。「ウソじゃないもん！あるもん！」。颯太は必死に抵抗しますが、園児たちから「ウソつきそーたくんだぁ」と囃し立てられ、ショックを受けてしまいます。

優太から聞いた颯太の異変

未来がバイト先のクレーム電話対応に手間取り、息を切らして保育園に駆けつけると、颯太はすでに眠っていました。優太は未来に、「しーっ」と静かにするよう合図します。

未来は眠る颯太を背負いながら、優太に颯太の様子を尋ねました。優太は、「楽しそうにしてるよ」「仲良い子ともよく遊んでるし」と前置きしつつ、お絵描きでの一件を説明します。お友達に「ウソつき」と言われ、颯太が「ショックだったみたいでさ」と。さらに優太は、「ここ最近は仲良い子が先に帰る時も沈みがちだし」「環境の変化から少し経って色々不安定になる時期かもな」と、颯太の心の状態を心配していました。

「ママにあいたい」― 颯太の涙

帰り道、眠りから覚めた颯太は、ぼんやりと夜道を走る車を見つめます。すると突然、「…うっひぐっ」としゃくり上げ、泣き出してしまいました。未来が「えっどうした！？」と慌てると、颯太は涙ながらに訴えます。「クルマとんでない…」。「んああ」「ママにあいたい…」。

未来の決意「私が颯太のママだよ」

未来は「…何言ってんのママはここにいるじゃない」と言いますが、颯太の言葉に強い衝撃を受けます。（私はママだけどママじゃないの…？）。その瞬間、未来は昼間の「ウソつき」の一件を思い出しました。

（そうか。車も飛ばない知らない世界に、たったひとり来て…）。未来は、4歳の颯太がどれほど心細かったかを痛感します。（私や優太くんが居るっていっても実質別人みたいなもんなんだ…）。未来は颯太の手をぎゅっと握り、まっすぐに伝えました。「心細かったよね颯太」。「ただねこれだけは分かっててほしい」。「未来のママも今ここにいるママも颯太のママだよ」。「颯太を想う気持ちはきっと…ううん絶対変わらないから」。

泣き顔を笑顔に変える「ママタクシー」

未来の真剣な言葉に、颯太は「…うんわかった」と涙を拭います。「ありがと颯太」。すると未来は「そうだ！」と言い、「空飛ぶ車には乗せてあげられないけど」と、颯太をひょいと持ち上げ、自分の肩に座らせました。

「ホラこれならおんぶよりは高いでしょ！」。突然のことに颯太は「わぁ！」と声を上げ、「ママタクシーだ！」と喜びます。「ミライのママがいっつもやってくれるの！」。「やっぱりママはママだね！」。颯太は満面の笑みを見せました。

「お先にどーじょ」と「Step by Step」

（そうだ今の私が確実に将来の私に繋がってくんだ）。颯太の笑顔を見た未来は、母親としての決意を新たにします。

笑顔を取り戻した颯太に、未来は「お友達が先に帰る時も明るくお見送りできる？」と尋ねました。颯太は元気よく「うん！」「おさきにどーじょっていう！」と答えます。（母親としてはまだまだ新米だけど一歩一歩焦らず積み上げていこう）。未来はそう決意し、颯太を肩車したまま「しゅっぱつしんこーう！」と家路につきました。

帰り道、未来は映画館のポスターにふと足を止めます。ポスターのタイトルは『Step by Step』。未来は颯太の新しい言葉「お先にどーじょ」を思い出し、優しく微笑むのでした。

【未来のムスコ】9話を読んだ感想（ネタバレあり）

第9話は、前半のハラハラする展開と、後半の感動的な親子の絆が詰まった、非常に密度の濃い回でした。

まずは、吉沢と優太の「Wまーくん」鉢合わせです。未来を巡る（かもしれない）男二人が、最悪のタイミングで出会う展開は、読んでいるこちらも緊張しました。吉沢が去った後の、優太の「謝るのは俺にじゃないだろ」というセリフ。これは彼の真面目さと、颯太を第一に思う優しさが表れていて、とても印象に残っています。

しかし、何と言っても心揺さぶられたのは後半の颯太の涙です。自分の知っている常識が何一つ通じない世界で、「クルマは飛ばない」という現実を突きつけられ、お友達からは「ウソつき」とまで言われてしまった。その心細さを想像すると、涙が出そうになりました。「ママにあいたい」という叫びは、未来（ミライ）のママに会いたいと同時に、この世界のママ（未来）に自分のことを信じてほしい、という叫びにも聞こえました。

そして、それに対する未来の答えが完璧でした。「未来のママも今ここにいるママも颯太のママだよ」「絶対変わらないから」。未来（ミライ）の自分と今の自分は違うかもしれないけれど、颯太を想う「母親の気持ち」は同じだと伝える未来の姿に、彼女の母親としての大きな成長を感じました。「ママタクシー」で颯太の笑顔が戻ったシーンは、本当に救われる思いです。

最後の「Step by Step」というポスターと、颯太の「お先にどーじょ」が重なるラストも美しく、未来と颯太が「一歩ずつ」親子になっていく姿を、これからも見守りたくなりました。