【でんちゃでんちゃ】元ネタは漫画?嘘もつかない純粋な存在を解説

SNSや掲示板などで頻繁に見かける「でんちゃでんちゃ」という独特なフレーズをご存知でしょうか。撮り鉄に関する話題などでよく使用されるこの言葉ですが、実はある成人向け漫画が元ネタとなっています。そ
の作品は知るかバカうどん先生が描いたものであり、言葉の可愛らしい響きとは裏腹に、非常に衝撃的で後味の悪いストーリーとして知られています。ネット上ではミームとして定着していますが、その背景にある物語や本来の意味を知らないまま使っている方も少なくありません。ここでは、このフレーズが生まれた経緯や作品の詳細について深く掘り下げていきます。
言葉の響きだけを聞くと可愛らしく感じるかもしれませんが、その元ネタや意味を知ると印象は一変します。この作品は、読んだ人の多くが「気持ち悪い」と感じるような独特の描写や、ある種のアダルト要素を含んでいるため、安易に検索してはいけないコンテンツの一つとして扱われることもあります。
物語の展開は、単なるフィクションの枠を超えたホラー的な恐怖や、精神的に来るグロテスクな表現、そして読み終わった後に強い不快感が残るいわゆる胸糞な展開が特徴です。これらを知らずに元ネタに触れてしまい、ショックを受ける人も少なくありません。
- SNSで流行している「でんちゃでんちゃ」というフレーズの正確な由来と背景
- 元ネタとなった漫画作品『嘘もつかない純粋な存在』のあらすじと作者情報
- 原作漫画で描かれている救いのない衝撃的なストーリー展開の詳細
- ネット上でこの言葉がどのように広まり、どのような意味で使われているか
【嘘もつかない純粋な存在】でんちゃでんちゃ漫画の元ネタ
- 全国大会を目指す弓道部の少女
- でんちゃ君との不穏な出会い
- 少女が落とした鈴と運命の歯車
- 母親の携帯についた鈴の真実
- 母親と息子の歪んだ近親関係
全国大会を目指す弓道部の少女
物語の主人公となるのは、弓道部に所属している極めて真面目な女子生徒です。彼女は非常に純粋な性格をしており、部活動に自身の青春のすべてを捧げています。彼女の目標は明確で、弓道の全国大会へ出場することです。その高い目標を達成するために、来る日も来る日もひたむきに練習に励んでいる姿が丁寧に描かれています。彼女の真っ直ぐな瞳や姿勢は、まさにスポーツに打ち込む学生の鑑とも言えるでしょう。
この漫画のタイトルにもある通り、冒頭部分では彼女がいかに「嘘もつかない純粋な存在」であるかが、読者に対して繰り返し強調されます。何かに真剣に打ち込む彼女の姿は美しく、見る者に「守られるべき清らかな存在」「決して汚されてはいけない尊い存在」という印象を強く植え付けます。作者である知るかバカうどん先生は、この前半の輝かしい描写を意図的に行うことで、後に訪れる悲劇的な展開との落差をより際立たせる効果を狙っていると考えられます。
読者が彼女に感情移入し、彼女の努力が報われることを願い始めた矢先に、その日常が突然理不尽な暴力によって破壊されてしまいます。この「上げ落とし」の構成こそが、この作品が持つ「胸糞」と呼ばれる要素の根幹を成しており、読者に強いトラウマを残す要因となっています。努力する若者の未来が一瞬にして奪われる理不尽さは、現実に起こりうる恐怖として迫ってきます。
でんちゃ君との不穏な出会い
物語には、後にネット上で「でんちゃ君」と呼ばれることになる男性キャラクターが登場します。彼は特定の対象、特に電車や自身の興味があるものに対して異常なほど強い執着心を持つ人物として描かれています。作中での彼の挙動や独特の言語表現、周囲との距離感の取り方などから、彼が一般的な社会的なコミュニケーションをとることが極めて難しい状態にあることが示唆されています。彼の存在は、物語全体に漂う不穏な空気の象徴とも言えます。
主人公の少女はある日、いつものように練習を終えて下校している最中に、この男性と遭遇します。当初、彼女は彼に対して本能的な警戒心を抱いていました。夕暮れ時に見知らぬ人物、それも挙動に違和感のある人物から接触されることは、特に女子生徒にとっては大きな恐怖の対象となり得るからです。彼女は距離を取り、関わりを持たないようにしようと努めます。
しかし、この不幸な出会いが単なるすれ違いでは終わらず、彼女の人生を大きく狂わせる決定的なきっかけとなってしまいます。物語においては、平和で平穏な日常の中に、突如として理解不能な異質な存在が入り込んでくる恐怖が非常にリアルに描写されています。読者は「逃げてほしい」と願いながらも、避けられない破滅へのカウントダウンが始まっていることを予感させられるのです。
少女が落とした鈴と運命の歯車
物語が大きく動き出す、まさに運命の分岐点となったのは、少女が自身の持ち物に付けていた小さな「鈴」でした。彼女は下校中のふとした瞬間に、誤ってその鈴を落としてしまいます。地面に転がり、チリンと音を立てたその鈴を拾い上げたのが、前述の男性キャラクターでした。この偶然が、最悪の事態を引き起こす引き金となります。
彼は落とした鈴を拾い、少女に届けようと近づきます。この行動自体を客観的に見れば、落とし物を持ち主に返すという親切な行為のように映ります。少女もまた、彼が危害を加えるつもりで近づいてきたわけではなく、単に落とし物を届けてくれただけだと認識し、当初抱いていた強い警戒心を解いてしまいます。「ありがとうございます」と礼を述べ、安堵の表情を浮かべる彼女の姿が描かれますが、これが悲劇の始まりでした。
この場面は、人間の善意や油断が仇となる瞬間を残酷に描いています。少女が礼儀正しく振る舞い、相手に感謝を示したことが、結果として自分の身を滅ぼすことにつながるのです。鈴という一見何の変哲もない小さなアイテムが、彼の中にある特定のスイッチを入れてしまい、彼にとっての少女の認識を「親切にする対象」から「別の対象」へと変貌させてしまうことになります。
母親の携帯についた鈴の真実
なぜ男性は「鈴」に対して、これほどまでに特別な反応を示したのでしょうか。その理由は、彼の家庭環境と、特に母親が所持している携帯電話に隠されていました。作中の詳細な描写によると、彼の母親が使っている携帯ストラップにも、少女が持っていたものと同様の鈴が付けられていたのです。
彼にとって鈴の音色は、単なる金属音や楽器の音ではありませんでした。それは、最愛の母親との特別な時間や関係性を象徴する音であり、パブロフの犬のように、条件反射的にある特定の行動や感情を誘発する強力なトリガーとなっていたのです。少女が持っていた鈴の音と、母親の鈴の音が彼の脳内で重なった瞬間、論理的な思考は吹き飛び、本能的な衝動が支配したと考えられます。
彼は少女の姿に母親を重ねたのか、あるいは鈴の音そのものが彼にとっての「合図」だったのか、彼は少女に対して母親と同じような対象としての認識を持ってしまいました。この不幸な偶然の一致が、取り返しのつかない凄惨な事態を引き起こす直接的な要因となりました。アイテム一つで人間の行動が劇的に変化する様子は、心理的な恐怖を煽ります。
母親と息子の歪んだ近親関係
この作品において、読者に最も強い衝撃と生理的な不快感を与える設定の一つが、男性とその母親の異常な関係性です。作中では、母親と息子が日常的に性的な関係を持っていることが明確に示唆されています。「パパには内緒でママとイイコトしましょ」といった趣旨の描写があり、あろうことか母親自身が息子との行為を主導し、あるいはそれを楽しんでいるような様子さえ見て取れます。
この極めて歪んだ親子関係こそが、すべての元凶と言えます。息子にとって性的な行為は、特別な愛情表現ではなく、母親とのコミュニケーションの一部として日常化していた可能性があります。そのため、彼には善悪の判断基準が欠如しており、自分の行動が犯罪であるという認識さえ薄かったかもしれません。鈴の音が彼にとって「性行為の開始合図」として深く刷り込まれていたために、たまたま鈴を持っていただけの無関係な少女が標的になってしまったのです。
家庭内という閉ざされた空間で醸成された歪みが、外部の全く無実な人間を巻き込み、その人生を破壊するという構図が、この物語の残酷さをより一層深めています。親が子に与えるべき道徳や倫理が欠落し、逆に欲望の対象として扱っていたという事実は、読者に強い憤りを感じさせます。
【嘘もつかない純粋な存在】元ネタのでんちゃでんちゃ漫画
- 鈴の音がトリガーとなる襲撃
- 母親も加担する地獄の展開
- 父親が謝罪する理不尽な結末
- 実話も混じる作者の胸糞描写
- でんちゃでんちゃ漫画の元ネタ解説まとめ
鈴の音がトリガーとなる襲撃
少女が警戒を解き、お礼を言ったその一瞬の隙を突き、男性は突如として彼女に襲いかかります。この襲撃シーンにおいて彼が発する独特のフレーズや、興奮した際に口にする擬音が、現在ネット上で広まっている「でんちゃでんちゃ」という言葉の直接的な由来となっています。
彼は理性を失い、本能のままに行動します。少女は必死に抵抗しますが、圧倒的な体格差と不意打ちの前には成す術もなく、無惨にも暴行が行われます。読者にとっては、つい先ほどまで全国大会を目指してひたむきに努力していた純粋な少女が、何の落ち度もない理不尽な理由で尊厳を踏みにじられる様子を見せつけられることになります。希望に満ちた描写からの急転直下、絶望の淵へと叩き落とされるこのシーンのインパクトは非常に強く、単なる成人向け漫画の枠を超えて、多くの人にとってのトラウマ作品として語り継がれる大きな要因となっています。鈴の音が、平和な日常の終わりを告げる弔いの音色へと変わってしまった瞬間でした。
母親も加担する地獄の展開
襲撃が行われている最中、さらに読者を絶望させる状況が描かれます。それは、男性の母親が示した反応です。一般的な倫理観を持った親であれば、息子が他人を襲っている状況を知れば、直ちに止めに入り、被害者を救済しようとするのが務めです。しかし、この作品に登場する母親は全く違いました。
彼女は電話越し、あるいは現場の状況を何らかの形で知り得る立場にありながら、被害者である少女を助けるどころか、むしろ状況をさらに悪化させるような言動をとります。母親自身が息子との歪んだ関係を肯定し、維持してきたため、息子が他者に対して同様の行為を行うことに対しても、罪悪感や拒否感を示さないのです。それどころか、息子の行動を面白がるような素振りさえ見せます。
被害者の少女にとっては、目の前の襲撃者だけでなく、本来助けを求めるべき大人の象徴であるその保護者までもが敵であるという、逃げ場のない地獄のような状況が展開されます。社会的な常識が通用しない空間に放り込まれた恐怖は計り知れません。
父親が謝罪する理不尽な結末
物語の結末もまた、カタルシスとは程遠く、読者の心に強いしこりと不快感を残すものとなっています。事態が公になり、被害者と加害者の家族が対面する場面において、男性の父親が登場します。彼は社会的な常識人として描かれており、被害者側に対して誠心誠意、土下座をして謝罪するシーンが描かれます。
しかし、その父親が必死に頭を下げているすぐ背後では、信じがたい光景が広がっています。加害者である息子と、その母親が、反省の色など微塵も見せずにいちゃついているのです。父親の悲痛な謝罪の声は空回りし、実際に罪を犯した当事者たちには全く響いていません。この形だけの謝罪と、当事者たちの無責任な態度の対比は、被害者が受けた傷の深さや失った未来の大きさと全く釣り合っておらず、強烈な理不尽さを強調しています。
このラストシーンは、いわゆる「胸糞悪い」という評価を決定づけるものであり、法や謝罪では償いきれない罪の重さと、正義がなされないまま終わる現実世界の残酷さを痛烈に風刺しているようにも感じられます。被害者だけが損をし、加害者側は何も変わらない日常を過ごすという結末は、読む者に深い無力感を与えます。
実話も混じる作者の胸糞描写
この漫画の作者である「知るかバカうどん」先生は、本作に限らず、救いのない展開や後味の悪いストーリー、いわゆる「鬱漫画」や「胸糞漫画」を描くことで一部で熱狂的な支持を受けている作家です。ネット上の考察や噂によると、作者自身の過去の体験や、実際に見聞きした出来事の一部が、作品のリアリティを高めるために反映されているのではないかとも囁かれています。
例えば、障害を持つ人物特有の行動パターンや、その家族が抱える閉塞感、そして被害者が社会や加害者側から受ける理不尽な扱いの描写などは、単なる想像や創作の域を超えた生々しさを持っていると評されることが多々あります。もちろん、作品のどこまでが実話ベースで、どこからがフィクションなのかは定かではありません。しかし、読者の心を深くえぐり、目を背けたくなるような人間の暗部を描き出す心理描写や状況設定は、作者の並外れた観察眼と表現力によるものであることは間違いありません。このリアリティこそが、長年にわたってこの作品が語り継がれ、トラウマとして記憶される理由の一つと言えるでしょう。
以下に、この作品の基本情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
| 作品名 | 嘘もつかない純粋な存在 |
| 作者 | 知るかバカうどん |
| 収録単行本 | ボコボコりんっ!(2015年発表) |
| 特徴 | 救いのない結末、後味の悪さ(胸糞)、社会風刺 |
| ネットでの通称 | でんちゃ漫画、でんちゃの元ネタ |
でんちゃでんちゃ漫画の元ネタ解説まとめ
- でんちゃでんちゃの元ネタは知るかバカうどんによる成人向け漫画
- 作品の正式タイトルは『嘘もつかない純粋な存在』である
- 2015年に発行された単行本『ボコボコりんっ!』に収録されている
- 主人公は全国大会出場を目指して努力する純粋な弓道部の女子高生
- 下校中に偶然「鈴」を落としたことがすべての悲劇の始まりとなる
- 加害者の男性はネット上で「でんちゃ君」と通称されている
- 男性は母親の携帯に付いていた鈴の音と誤認して少女を襲撃した
- 男性と母親の間には近親相姦という歪んだ関係が存在していた
- 襲撃中の独特な擬音やセリフが「でんちゃでんちゃ」の由来である
- 母親も息子の犯行を止めるどころか事実上容認する態度をとる
- ラストは父親が土下座して謝罪する横で母子が戯れる描写がある
- 被害者が一切救われない典型的な「胸糞漫画」として有名である
- 作者の描くリアリティある描写は実話が混じっているとの噂もある
- SNSでは軽いミームとして使われるが元ネタは極めて重い内容である
- 検索する際は精神的なショックを受ける可能性があるため注意が必要


