【スティーリング二人のノア】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

4話では、ベンが保護した女性の体がドロドロに溶け出し、内臓や骨までを脱ぎ捨てるようにして新しい肉体が作られるという、人智を超えた『再生』現象が起きました。この驚愕の光景を目にしたベンは、彼女を自邸に招き、人類の歴史を塗り替えるような研究を共に進めることを決意したのです。

【スティーリング 2 人のノア】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する

物語の第5話では、ベンの飽くなき探究心が生み出す異様な実験風景と、もう一人のノアを取り巻く教会の不穏な人間模様が描かれます。

神の領域に挑むベンの孤独な実験

ベンは自宅の地下室のような場所に大きなガラスの培養槽を用意していました。彼は(ここに培養液と体の一部を入れて発育させるのさ)と、より健康的な移植に適した肉体を作り出す計画を立てます。ベンの研究の核心は、まさに『細胞再生』にありました。

彼はこれまでにミミズ、ヒトデ、爬虫類、魚類など、優れた再生能力を持つとされるあらゆる生き物を研究し尽くしてきました。しかし、目の前の女性が見せる再生能力は、それら既存の生物の常識を遥かに凌駕するものでした。

ベンは、(次は君を研究しようと思っている)と、静かに、しかし狂気を孕んだ眼差しで彼女を見つめます。彼は彼女に注射器を向け、(よく見るんだ。君がどれだけすごいか……)と呟きながら、未知の物質を彼女の肉体に注入するのでした。彼女は「いやぁ~! 怖い……!」と怯えますが、ベンの実験が止まることはありませんでした。

崩壊する貴族への夢とベッセル夫人の狂気

場面は変わり、重厚な雰囲気の教会が登場します。そこには、顔に幾重にも包帯を巻いたノア・ジョーンズと、彼女を連れた叔母のベッセルがいました。ベッセルは、ノアが自ら顔を傷つけたことで伯爵家との縁談がダメになったことに激しい憤りを感じていました。

「伯爵は自分に恥をかかせたと立腹されている様子でした」と、ベッセルは泣きながらも、その言葉の端々にノアへの恨みを滲ませます。彼女にとってノアの美貌は、没落しかけている家系を立て直すための唯一の道具だったのです。ベッセルはノアに対し、「わざと気が触れたふりをして縁談を壊したのではないか」と厳しく問い詰め、彼女の頬を激しく叩きました。

ノアは「私は本当に痒いの!」と必死に訴えますが、ベッセルは耳を貸しません。「謝れば何かが変わるというの? 傷のある女なんて人生終わりよ!」と、彼女の絶望はノアへの容赦ない暴力へと変わっていきました。

救済者か、それとも。アラン神父の静かなる登場

二人の激しい言い争いを制したのは、黒衣を纏った神父、アランでした。アランはベッセルに対し、「夫人、それくらいになさい。あなたはノア嬢を正しく育てるために最善を尽くしています」と優しく声をかけます。その言葉にベッセルは少しだけ落ち着きを取り戻しますが、依然としてノアを「価値のないもの」として見る目は変わりませんでした。

アランは怯えるノアの前に膝をつき、彼女の瞳をじっと見つめました。そして、誰もが驚くような一言を口にします。「まったく……あなたを火の海から救い出したのは私なのに……」。この言葉は、6年前の火災の夜、ノアを実際に助けたのがアランであることを示唆していました。

アランは静かに、しかし拒絶を許さない空気で、ノアに語りかけます。「ベッセル夫人、包帯を外してもらえませんか?」。彼がノアの隠された顔に何を求めているのか、その真意は未だ深い霧の中に隠されています。

【スティーリング 2 人のノア】5話を読んだ感想(ネタバレあり)

第5話では、科学と宗教という対照的な二つの場所で、それぞれの『救済』が行われているように見えて、その実体はどちらも非常に独善的で恐ろしいものだと感じました。ベンが女性を「研究対象」としてしか見ていない冷徹さと、ベッセル夫人がノアを「道具」としてしか見ていない醜悪さが、この物語の持つ救いのなさを強調しています。

特に印象的だったのは、最後に登場したアラン神父です。彼は1話から断片的に登場していましたが、今回初めて「救出者」としての過去が明かされました。しかし、彼のノアに向ける眼差しは聖職者としての慈愛というよりは、何か執着に近い不気味さを感じさせます。包帯の下の傷跡を見ようとする彼の行動が、今後どのような事態を引き起こすのか、背筋が凍るような緊張感がありました。

また、ベンの実験シーンでの「ミミズやヒトデ」という比喩は、ノアの肉体がもはや人間ではなく、より根源的な生命力の塊に変貌しつつあることを示唆しており、生物学的なホラー要素がさらに深まっていく予感がします。

【スティーリング 2 人のノア】5話のネタバレまとめ

  • ベンは自宅に培養槽を設置し、女性の肉体を使った本格的な再生実験を開始する
  • ベンは過去に再生能力の高い動物を研究しており、彼女を「究極の個体」と見なす
  • ノア・ジョーンズの顔の傷のせいで、伯爵家との重要な縁談が破談になる
  • 叔母のベッセル夫人が逆上し、ノアを激しく責め立てて暴力を振るう
  • 神父アランが登場し、6年前の火災からノアを救い出したのが自分だと明かす
  • アランはノアの顔の状態を確かめるため、包帯を外すようベッセル夫人に要求する

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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