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【ごろグラCM】元ネタは2つ!曲・声優・イラスト担当を完全解説

ずっちー

こんにちは。コミックコミュニティ、運営者のこまです。

テレビやAbemaを見ていると、気づけば「ごろグラごろごろ具がでっかい!」と頭の中でリピートされていた……なんて経験、ありませんか?日清シスコのごろグラCMは、その強烈な中毒性からSNSで大きな話題を呼んでいますよね。「あのCMって何かのパロディ?」「歌っているのは誰なの?」「2026年から初音ミクが出てるCMも気になる!」そんな疑問を持ってこの記事に来てくれた方も多いかなと思います。

このごろグラのCM、実は元ネタとなる作品や楽曲がしっかり存在していて、その元ネタを知ると「なるほど!」とニヤリとできる仕掛けがたっぷり詰まっているんです。しかのこのこのここしたんたんのOP曲シカ色デイズのパロディや、ボカロPせなすけの楽曲このサメ飼ってもいいとの関係、CMアニメーションを手がけたcoalowlの詳細、声優情報、鹿のツノポーズの意味、CMがうざいと言われる理由まで、この記事でまるごと解説していきます。歴代の出演者の変遷や日清シスコのパロディCM文化についても含めて、知りたいことが全部わかるように書きましたので、ぜひ最後まで読んでいってください。

この記事を読むと以下のことが理解できます
  • ごろグラCMの元ネタとなっているアニメ・楽曲の詳細(しかのこのこのここしたんたん、このサメ飼ってもいい?)
  • CMを担当した声優・イラストレーター・アニメーターなどのスタッフ情報
  • CMがうざい・気持ち悪いと言われる理由の解説と評判の実態
  • ごろグラCMの歴代出演者と日清シスコのパロディCM文化の背景
Contents
  1. ごろグラCMの元ネタを徹底解説
  2. ごろグラCMの元ネタを知るともっと楽しめる

ごろグラCMの元ネタを徹底解説

ごろグラのCMは、2025年以降に大きくスタイルが変わりました。実写タレント路線からアニメーション路線へと舵を切り、しかもその内容が「元ネタあり」のパロディ・オマージュ仕立てになっているのが特徴です。2025年3月頃から放映が始まった「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」と、2026年3月2日からスタートした「ごろグラ買ってもいい?篇」、この2本のアニメCMがいずれも強烈なインパクトを放ち、ネット上で次々と話題を呼んでいます。このセクションでは、それぞれの元ネタを背景知識も含めてじっくり解説していきます。元ネタを知ってからもう一度CMを見返すと、細部の演出への理解が深まってきっと「ああ、そういうことか!」となるはずですよ。

しかのこOPシカ色デイズとは

まず、「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」(2025年3月〜放映)の元ネタとなっているのが、2024年に放映されたTVアニメ「しかのこのこのここしたんたん」のOPテーマ「シカ色デイズ」です。このアニメをご存じでない方のために、少し背景から説明しますね。

「しかのこのこのここしたんたん」とはどんな作品?

「しかのこのこのここしたんたん」は、おしおしお先生による漫画作品で、講談社のマンガアプリ「マガジンポケット」にて連載中のギャグ・コメディ作品です。頭に鹿のツノが生えた女子高生・鹿乃子のこと、彼女に異常なほど執着する虎視虎子を中心に繰り広げられる、シュールでテンポの速いコメディが持ち味の作品です。2024年7月からTVアニメ化されると、そのOPアニメーションが一気に話題を呼び、アニメファン以外にもその存在が広まりました。

アニメ化にあたり制作を担当したのはレイアップで、原作の独特のテンポと空気感をアニメに落とし込んだ仕上がりが高く評価されました。Abemaでは放送開始前から冒頭映像の24時間耐久配信が実施されるなど、放映前から異例の盛り上がりを見せていたほどです。

「シカ色デイズ」の中毒性と社会現象

OPテーマ「シカ色デイズ」は、作中のユニット「シカ部」(鹿乃子のこ・虎視虎子・虎視餡子・馬車芽めめの4人)が歌う楽曲で、作曲はやぎぬまかな、編曲は和賀裕希が担当しています。この曲がとにかく「中毒性がヤバい」と話題になったのは、アップテンポなリズム・独特の語呂感・耳に残る反復フレーズが絶妙に組み合わさっているからです。

特に話題になったのが、手で鹿のツノのポーズを作りながら踊る振り付けで、TikTokやX(旧Twitter)では「踊ってみた」動画が続々と投稿され、社会現象とも言えるほどの拡散を見せました。YouTubeのノンクレジットOP映像は2025年3月時点で3,000万回以上の再生数を記録しており、一般アニメOPとしては異例のバズを記録しています。Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」と並ぶほどの「中毒性×踊ってみた」拡散モデルとして、マーケターやコンテンツクリエイターの間でも話題になりました。

ごろグラのCMはこの「シカ色デイズ」の替え歌として「ごろグラごろごろ具がでっかい」という歌詞を乗せた構成になっており、元ネタを知っている人には「あ!あの曲だ!」と即座にわかる仕掛けになっています。CMとしての訴求力だけでなく、元ネタへの愛着を持っているファン層を取り込める設計になっているのがポイントですね。

「シカ色デイズ」自体にも元ネタがある?
タイトルの「シカ色デイズ」は、2007年放映のアニメ「天元突破グレンラガン」のOPテーマ「空色デイズ」(歌:中川翔子)のタイトルをもじったものと考えられています。「空色デイズ」→「シカ色デイズ」という語感の類似は、アニメファンの間で「なるほど!」となるポイントのひとつです。OPアニメーション内にも、きらら系マンガ風カット・ソウルライク(フロムゲー)の死亡画面・北斗の拳風の表情演出など、さまざまなオマージュが散りばめられており、「元ネタ探し」も楽しみのひとつになっています。つまりごろグラCMは、パロディのさらに元ネタにも元ネタがある、という重層的な入れ子構造になっているわけです。

声優は本家シカ部メンバーが担当

「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」がここまで称賛を集めた最大の理由のひとつが、CMソングの歌唱を本家アニメのシカ部メンバーがそのまま担当しているという点です。パロディCMにおいて「本家声優を実際に起用する」というのは、制作コスト・交渉コストの面でも簡単ではない判断であり、その「本気度」が多くの視聴者に伝わったのだと思います。

出演声優の顔ぶれ

CMに参加している声優メンバーは以下の4名です。

キャラクター名担当声優声優の代表作(参考)
鹿乃子のこ潘めぐみハンター×ハンター(ゴン)、進撃の巨人(ハンジ)など
虎視虎子藤田咲初音ミクの声提供者として著名。アニメ出演多数
虎視餡子田辺留依バンドリ!(氷川日菜)など
馬車芽めめ和泉風花アイドルマスター シャイニーカラーズ(桑山千雪)など

「シカ色デイズ」の替え歌を、本家アニメのキャストがそのまま歌っているというこのキャスティングは、ファンの間で「これはガチすぎる」「本物が来た」と大きな称賛を集めました。CM冒頭に入る「ぬんっ」という掛け声も本家OPそのままに再現されており、「ここまで再現するの?」という驚きと感動の声がSNS上で多数上がりました。

ラストの演出:ロゴにシカのツノが生える

さらにCMの最後、日清シスコのロゴにシカのツノが生えるという演出が差し込まれています。これがまた「芸が細かすぎる」「愛を感じる」と好評で、元ネタへのリスペクトがCMの隅々まで行き渡っていることが伝わる演出です。パロディとして元ネタの世界観をCMの外枠にまで持ち込むこの発想は、ただの「有名ネタを使ったCM」ではなく、「原作ファンと一緒に楽しもうとしているCM」という姿勢の表れかなと感じます。この細やかなこだわりが、CMとしての完成度を一段引き上げているんですよね。

鹿のツノポーズとは?

CMの中でキャラクターたちが見せる「両手の人差し指と小指を立てて頭の上に掲げるポーズ」、これが本家アニメ「しかのこのこのここしたんたん」の「シカ色デイズ」で使われる振り付けの一部です。鹿のツノを手で表現するこのポーズは、TikTokやInstagramなどで「踊ってみた」として大量に投稿されており、アニメを知らない層にも「なんか流行ってるポーズ」として認識されるほど広まりました。ごろグラCMでもこの振り付けをアニメキャラクターたちが披露しており、CMの中毒性をさらに高める役割を担っています。

アニメ制作のcoalowlとはどんな作家か

「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」のアニメーション制作を手がけたのが、coalowl(コールアウル)というフリーランスのイラストレーター・アニメーション作家です。アニメ・ボカロカルチャーに詳しい層からは「coalowlが担当しているのか!」と一目でわかる独自のビジュアルスタイルで知られており、その起用がCMのクオリティをさらに引き上げる要因のひとつになっています。

coalowlの代表作と作風の特徴

coalowlさんといえば、なんといってもボカロ曲・すりぃ「テレキャスタービーボーイ」のMVを手がけたことで広く知られている作家です。鏡音レンをフィーチャーしたこの楽曲のMVは、独特のデフォルメキャラクターと実写のロトスコープ技法を組み合わせたようなダイナミックな動きが特徴で、YouTube再生数は1,000万回を超える大ヒット作品となっています。ボカロMVとしての完成度の高さから、ボカロファンのみならず映像制作に携わるクリエイターたちからも高い評価を受けている作品です。

coalowlの主な代表作

  • すりぃ「テレキャスタービーボーイ」MV(YouTube再生数1,000万回超)
  • 月ノ美兎「人ってただの筒じゃないですか」MV
  • ルリドラゴン関連MV
  • 常夜橙のMV
  • ポケモン公式「プロジェクトポッチャマ “Piplup Step”」アニメーションMV
  • 日清シスコ「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」アニメーション

coalowlさんの作風の核心にあるのは、独特のデフォルメタッチと、動きの気持ちよさ・テンポ感の設計力です。キャラクターを大胆に変形・デフォルメしながらも、その動きにしっかりとした「乗り」と「リズム」があるため、音楽と映像が一体化した体験を生み出します。ごろグラCMでもこのスタイルが存分に発揮されており、「シカ色デイズ」の高テンポな楽曲に映像がぴったり合致した仕上がりになっています。

coalowlさん自身もThreadsで「日清シスコごろグラのCMアニメーション担当してます」と投稿しており、その反響の大きさに「観れたらラッキー✌」とコメントするなど、ファンとのコミュニケーションを大切にしているクリエイターです。ごろグラCMへの起用は、日清シスコ側のサブカルチャーへの深い理解とリサーチ力を示すものでもあり、「わかってる起用だ」とアニメ・ボカロカルチャー層から称賛の声が上がりました。

シカ色デイズ自体の元ネタは空色デイズ

「シカ色デイズ」というタイトルを聞いて「どこかで似たタイトルを聞いたことがあるような……」と感じた方は、とても鋭いです。実はこの曲名は、2007年に放映されたロボットアニメの金字塔「天元突破グレンラガン」のOPテーマ「空色デイズ」(歌:中川翔子)のタイトルをもじったものと考えられています。

「空色デイズ」とはどんな曲?

「空色デイズ」は、中川翔子さんの3rdシングルとして2007年にリリースされた楽曲で、「天元突破グレンラガン」のOPテーマとして使用されました。グレンラガンは、ガイナックスが制作した熱血ロボットアニメで、「諦めなければ夢は叶う」という圧倒的なメッセージと、桁違いのスケールで展開するストーリーがアニメファンに深く愛されている名作です。「空色デイズ」はその作品イメージにぴったりの、エネルギッシュでポップな楽曲で、海外にもファンが多く、2023年の第58回NHK紅白歌合戦でも披露されたほど長く愛されている曲です。

「空色デイズ」→「シカ色デイズ」という語感のもじり

「空色デイズ」と「シカ色デイズ」、並べてみると一目で語感が似ていることがわかりますよね。「そら」→「シカ」というシンプルな置き換えで、アニメファンの間では「なるほど!」となるオマージュのひとつとして認識されています。しかのこのこのここしたんたんのOP「シカ色デイズ」の中には、このタイトルのもじり以外にも、きらら系マンガ風のコマ割り・フロムゲーの「YOU DIED」風演出・北斗の拳的な表情など、さまざまなアニメ・ゲームへのオマージュが詰め込まれており、「知ってる人ほど楽しめる」構造になっています。

そしてその「シカ色デイズ」がさらにごろグラCMにパロディとして取り込まれているわけですから、ごろグラCMの元ネタを辿ると「グレンラガン→しかのこOP→ごろグラCM」というパロディのパロディという入れ子構造が見えてきます。こういうオマージュの連鎖を知ると、CMを見る目がちょっと変わってくるんじゃないかなと思います。

「しょこたん」との関係は?
ネット上では「シカ色デイズの元ネタは空色デイズだから、中川翔子(しょこたん)が関係しているのでは?」という説も見かけますが、「しかのこのこのここしたんたん」の作品内容や「シカ色デイズ」の制作サイドとしょこたんの間には公式な関係は確認されていません。タイトルのもじりという語感の類似にとどまるものと考えるのが自然かなと思います。

初音ミク起用CMの元ネタはこのサメ飼ってもいい?

2026年3月2日から全国で放映が始まった「ごろグラ買ってもいい?篇」の元ネタは、ボカロP・せなすけさんが制作した楽曲「このサメ飼ってもいい?」(初音ミク歌唱)です。こちらもSNSで大きな話題を呼んだCMで、「え、初音ミクがCMに出てる!?」と驚いた方も多いかなと思います。

「このサメ飼ってもいい?」とはどんな楽曲?

「このサメ飼ってもいい?」は、2025年6月25日に公開されたせなすけさんのボカロオリジナル曲で、初音ミクが歌唱を担当しています。楽曲の内容は、道端でサメを拾ってきた子どもが母親に「このサメ飼ってもいい?」と必死においおねだりするという、シュールさと愛らしさが同居したストーリーの曲です。MVのイラスト・アニメーション・作詞・作曲・編曲のすべてをせなすけさん自身が手がけており、その世界観の統一感と完成度の高さが多くのボカロリスナーを惹きつけました。

せなすけさん自身のX(旧Twitter)アカウントによると、この曲はYouTubeにて480万再生を突破し、リミックスを含む総再生回数は2.2億再生を超えているとのことです。ボカロ曲としてこれだけのリーチを持つ楽曲が、そのまままるごとごろグラCMに起用されたのは、ボカロカルチャーにとっても大きな出来事でした。

ごろグラCMでの替え歌アレンジ

ごろグラCMでは、「このサメ飼ってもいい?」の楽曲が以下のように替え歌にアレンジされています。

元ネタ楽曲 vs ごろグラCM 歌詞比較(イメージ)
原曲:「こんなにかわいいサメなのに どうして飼ってはいけないの?」
 ↓ 替え歌
CM版:「こんなにごろグラ具がデカい どうして買ってはくれないの~?」

CM内では初音ミクが母親に「ごろグラ買ってもいい? にゃーーー!」と駄々をこねる展開が描かれており、原曲の「おねだりストーリー」の構造をそのままCMのコンセプトに落とし込んだ見事な替え歌になっています。ごろグラの具材の大きさや栄養バランスの良さをアピールしながら、楽曲の愛らしさと可愛らしいキャラクターで視聴者の心を掴む設計です。CMのイラスト制作もせなすけさん本人が担当しており、元のMVと同じタッチで丁寧に仕上げられています。

せなすけとはどんなクリエイターか

「このサメ飼ってもいい?」の作者であるせなすけさんは、音楽制作・作編曲・イラスト・アニメーションをすべて一人でこなすマルチクリエイターです。「完全個人」と自ら発信するほど、楽曲から映像まで一貫して自分の手でコントロールするスタイルを貫いており、その完成度の高さと世界観の統一感がリスナーから高く評価されています。

ボカロシーンへの登場とデビュー曲の大ヒット

ボカロ界隈でせなすけさんの名が広まったのは、まさにこの「このサメ飼ってもいい?」がきっかけです。2025年6月に公開されたこの楽曲は、リリース直後からTikTokやX(旧Twitter)で急速に拡散し、「こんなにかわいいサメなのに」というフレーズとともに多くのユーザーの間でバズを起こしました。いわゆる”デビュー曲”が480万再生を超えるヒットとなり、そのままごろグラCMへの起用という形で一般メディアにも露出したわけですから、ボカロクリエイターとして異例のキャリアスタートを切ったと言えるでしょう。

ごろグラCMでの多面的な活躍

今回のごろグラCMでのせなすけさんの関わりは、楽曲提供にとどまりません。CMのイラスト・アニメーション・キャラクターデザイン、さらには期間限定パッケージのデザインまで、ビジュアル面のほぼすべてをせなすけさんが担当しています。これにより、CM・楽曲・パッケージがひとつのクリエイターの世界観で統一されており、コンテンツとしての一貫性と完成度が非常に高い仕上がりになっています。

2026年3月2日にせなすけさん自身がX(旧Twitter)で「<重大発表>日清シスコさんの『ごろグラ』のテレビCMに『このサメ飼ってもいい?』のごろグラバージョンを使っていただきます✨」と投稿し、ボカロファンやごろグラユーザーの間で一気に話題が広がりました。同日にはクリプトン・フューチャー・メディアの公式ブログでも初音ミク出演CMとして正式に発表がなされ、ボカロカルチャーと食品CMという異なる文脈が鮮やかに交差した出来事として注目を集めました。

せなすけさんのごろグラCMでの担当領域まとめ

  • 楽曲提供(「このサメ飼ってもいい?」の替え歌版の制作)
  • CMのイラスト・アニメーション制作
  • 果物などの具材キャラクターデザイン
  • 期間限定パッケージのデザイン

せなすけさんの楽曲は、ポップでキャッチーなメロディラインと、ほのぼのしながらもどこかシュールな世界観が特徴的で、初音ミクの声との相性も抜群です。今後どんな楽曲を発表していくのか、個人的にとても楽しみにしているクリエイターのひとりです。

ごろグラCMの元ネタを知るともっと楽しめる

元ネタがわかったところで、CMそのものの評判や、日清シスコのマーケティング戦略、歴代のごろグラCMの変遷についても触れていきましょう。元ネタを把握した上でCMを見返すと、演出の細かさや仕掛けの意図がよりはっきりと見えてきて、また違った視点で楽しめるはずです。「うざい」と感じていた方も、もしかしたら少し印象が変わるかもしれませんよ。

CMがうざいと感じられる理由とは

ごろグラCMはSNSで話題になる一方で、「うざい」「気持ち悪い」「イライラする」という声もかなりの数見受けられます。これは別に珍しいことではなくて、中毒性の高いCMには必ずといっていいほどついてくる反応かなとは思うのですが、なぜそう感じてしまうのか、具体的な理由を整理して解説していきます。元ネタを知らない状態でこのCMを見ると、不快に感じてしまう要素がいくつか重なっていて、それは視聴者側の問題ではなく、CMの構造的な特性から来るものでもあります。

音響面の中毒性が裏目に出るケース

「シカ色デイズ」の替え歌であるCMソングは、もともとが「中毒になるように設計された」楽曲です。アップテンポで音量が大きく、「ごろグラごろごろ」という反復フレーズが耳に張りつくような構造になっています。これはCMリコール率(記憶に残る率)を高めるための非常に効果的な手法ですが、同時に「聴きたくないのに頭の中でリピートされる」という体験にもなり得ます。音楽心理学的には「イヤーワーム(耳に虫が入るような残響)」と呼ばれる現象で、テンポが速く音域が高めの反復フレーズは特にこの効果が起きやすいとされています。好んで聴いているときは「中毒性がある!」となるのに、強制的に流されると「うざい」になる……この紙一重の差がネットの反応の二極化を生んでいるんだと思います。

放送頻度の高さによる視聴者疲労

AbemaなどのCTVサービスでの放映頻度が高かったことも、疲労感を生んだ大きな要因です。特にAbemaは動画配信サービスでありながらCM付き無料視聴モデルを採用しているため、同じCMが短時間に複数回流れるケースも珍しくありません。好きなアニメや動画を見ていて同じCMが何度も繰り返されると、どれだけ完成度の高いCMでも「またか……」となってしまうのは、視聴者として自然な反応だと思います。CMの中毒性が高ければ高いほど、繰り返し再生による疲弊感も大きくなるという構造的な矛盾があります。

元ネタを知らない層にとっての困惑

しかのこのこのここしたんたんを知らない層にとっては、「白っぽい顔のキャラクターが電子音のような声で早口に叫んでいる」という映像体験になります。このCMが「愛情深いオマージュ作品」であることは、元ネタを知っている人にしか伝わらず、知らない人には「何が楽しいのかわからない」「なんか怖い」と感じさせてしまう場合があります。ネット上での「白い顔面が不快」「声が気持ち悪い」という感想は、元ネタを知らない状態で見ているからこその感想であり、CMの欠点というよりも「知らない人には文脈が届かない」という構造の問題と言えます。

視覚・聴覚の両面からの刺激の強さ

ごろグラCMは視覚的にも聴覚的にも刺激が強めに設計されています。アニメーションのテンポ・カット切り替えの速さ・音量・フレーズの繰り返し……これらが重なると、情報量が一気に押し寄せてくるような感覚を生み出します。特にテレビの音量を上げている状態や、静かな環境でCMが流れてきたときに「うるさい」と感じやすいのはこのためです。

評判の二極化が示すCMとしての「成功」
「好き」と「うざい」に真っ二つに分かれるこの反応ですが、いずれにしても「話題になっている」という点ではCMとしての目的は十分に果たしていると言えます。CMにとって最大の敵は「無関心」で、強烈な印象を与えることで記憶に残り、「ごろグラって何?」と検索させること自体が狙いのひとつです。その意味では、「うざい」という感想も含めて、このCMは大成功と言えるかもしれません。

期間限定パッケージと初音ミク起用の意義

2026年3月の「ごろグラ買ってもいい?篇」では、CM放映に合わせて期間限定パッケージも展開されました。初音ミクと、せなすけさんデザインの具材キャラクターたちがパッケージに登場する仕様で、コレクター心をくすぐるアイテムとして話題になっています。

初音ミクとはどんな存在か

初音ミクは、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社が開発・販売するVOCALOID(音声合成ソフトウェア)のキャラクターで、バーチャルシンガーとして世界的に認知されています。2007年のリリース以来、無数のクリエイターがこのソフトウェアを使って楽曲を制作・発表してきており、ニコニコ動画やYouTubeを中心としたボカロカルチャーの象徴的な存在です。その声提供者は、今回のごろグラCM「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」でも声優として出演している藤田咲さんであるという点も、2本のCMが偶然ながら繋がっている面白いポイントです。

初音ミクが関わったコラボレーションはこれまでにもさまざまな企業が手がけており、「話題になる」という一定の実績が積み重なっています。10〜30代を中心にボカロ・ネットカルチャーに馴染みのある層への訴求は非常に効果的で、SNS上での拡散力という点でも強力なコンテンツです。日清シスコとしても、そのムーブメントとクリエイター(せなすけさん)の世界観が商品イメージとマッチすると判断した上での起用だったのかなと感じます。

パッケージコレクターへの訴求

期間限定パッケージという展開も、マーケティング的に非常にうまい戦略です。「パッケージが可愛いから買ってみようかな」「コレクションしたい」という購買動機をボカロファン層に生み出すことで、普段ごろグラを買わない層にも商品を手にとってもらうきっかけを作っています。せなすけさんが楽曲・CM・パッケージのすべてを手がけているため、デザインのタッチが完全に統一されており、商品としての世界観の完成度も高いのが魅力です。

なお、今回のCM放映に関する公式発表(日清食品公式ニュースリリース)では、「ごろグラ買ってもいい?篇」の放映開始日や初音ミク起用の概要が確認できます。最新情報は公式サイトで随時ご確認ください。

日清シスコのパロディCM文化と戦略

ごろグラCMの元ネタを理解する上で外せない背景が、日清食品グループ全体に根付く「パロディCM文化」です。日清食品グループはもともと「攻めたCM」「振り切ったCM」で知られている企業で、ユーザーを驚かせることを恐れないマーケティング姿勢が一貫しています。チキンラーメンの「パーフェクトチキラー」シリーズ、安藤百福氏を題材にしたアニメCMなど、「こんなことやっていいの?」と思わせながらSNSで話題を呼んできた歴史があります。

「流行のカルチャーを取り込む」戦略の核心

日清シスコのごろグラCMに通底する戦略の核心は、「旬のポップカルチャーを素早く取り込み、元ネタのファンコミュニティを初期拡散エンジンとして活用する」点にあります。元ネタを知っているファンは「これは!」と喜んでSNSでシェアし、知らない人は「このCMは何?」と検索する。どちらのアクションも「ごろグラ」という商品名の認知拡大に直結します。また、元ネタのクリエイターや声優を正式に起用することで、単なるパロディではなく「公認コラボ」としての権威も生まれ、批判を受けにくい構造にもなっています。

ターゲット層とマーケティングの二段階設計

ごろグラの公式ターゲットは30〜40代女性とされていますが、しかのこパロディCMや初音ミクCMは一見するとその層に向けられていないように見えます。ただ、ここに「間接訴求」という発想があります。子どもや若い世代がCMに反応し、「ごろグラ買って!」と親(30〜40代)におねだりするように設計されている可能性が高いです。実際、「ごろグラ買ってもいい?」というCMのタイトル自体、子どもが親に言うセリフそのものですよね。認知拡大(アニメ・ボカロ層への拡散)→購買行動(親世代への間接訴求)という二段階のコミュニケーション設計が、このCMには仕込まれているのかなと思います。

「UGC(ユーザー生成コンテンツ)誘発型」のCM設計

「踊ってみた」「歌ってみた」「元ネタ比較」など、視聴者が自発的に関連コンテンツを生み出す流れを誘発できるCMは、広告費以上の拡散効果を生み出します。ごろグラCMはまさにこのUGC誘発型の設計になっており、SNS上での二次創作・比較動画・元ネタ解説記事(まさにこの記事のように)が次々と生まれることで、商品の露出が持続的に広がる仕組みになっています。この点は大企業でも難しい「リスクある選択」ですが、日清食品グループはそこに果敢に踏み込んでいる印象があります。

ごろグラCM歴代出演者の変遷

現在のアニメ・ボカロ路線になるまでに、ごろグラCMは実はさまざまなスタイルを経てきています。歴代の出演者・CMスタイルを振り返ってみると、日清シスコがどのようにターゲットや訴求軸を変えてきたかがよく見えてきます。

時期CM内容・シリーズ名出演者・スタイル訴求軸
2014年頃〜初期シリーズ木村文乃健康的な朝食・ナチュラルなライフスタイル
2021年頃「母と電話篇」ほか蛯原友里(宮崎弁で出演)親しみやすさ・地域性・会話のある朝
2024年3月〜「贅沢果実篇」「チョコナッツ篇」ほか工藤美桜、AMEMIYA、財津優太郎バラエティ感・商品の多様性・エンタメ性
2025年3月頃〜「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」アニメCM(しかのこパロディ)中毒性・SNS拡散・アニメ・サブカル層
2026年3月〜「ごろグラ買ってもいい?篇」初音ミク(ボカロCM)ボカロ・ネットカルチャー層・コレクター訴求

木村文乃さんが出演していた初期シリーズは、清潔感のあるイメージと健康的な朝食というメッセージが前面に出たスタイルで、グラノーラという食品カテゴリの「健康・ナチュラル」というイメージをしっかり打ち出していました。蛯原友里さんが宮崎弁で親しみやすく出演したシリーズは、ちょっとユーモラスで身近な日常感のある訴求でしたね。

2024年の工藤美桜さん・AMEMIYAさん起用のシリーズは、エンタメ性とバラエティ感が増し、若めのトーンへのシフトが感じられました。そして2025年以降はアニメ・ボカロカルチャー路線へと完全に舵を切っています。この路線転換の背景には、グラノーラ市場での競合との差別化や、若年層・サブカル層への新規訴求という意図があったのかなと思います。

特に「ごろグラ買ってもいい?」というCMタイトルは、子どもが親に言うセリフをそのまま使っているという点で、世代をまたいだコミュニケーションを意識した設計になっています。ニクい演出だなと思いますし、このタイトルセンスだけでも日清シスコのCMクリエイティブのレベルの高さが伝わってきます。

ごろグラCMの元ネタまとめと楽しみ方

この記事では、ごろグラCMの元ネタについて、2本のアニメCMそれぞれの背景・スタッフ・評判・歴史まで、できる限り網羅的に解説してきました。最後に全体の内容を整理しておきます。

ごろグラCMの元ネタ・完全まとめ

  • 「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」(2025年3月〜):元ネタはアニメ「しかのこのこのここしたんたん」OP「シカ色デイズ」。声優は本家シカ部メンバー(潘めぐみ・藤田咲・田辺留依・和泉風花)がそのまま担当。アニメーション制作はcoalowl。
  • 「ごろグラ買ってもいい?篇」(2026年3月〜):元ネタはボカロPせなすけの楽曲「このサメ飼ってもいい?」(初音ミク歌唱)。イラスト・アニメーション・限定パッケージもせなすけが担当。
  • 「シカ色デイズ」自体の元ネタは、グレンラガンOP「空色デイズ」(中川翔子)のタイトルもじりと考えられており、パロディのパロディという入れ子構造になっている。
  • CMがうざいと感じられる理由は、楽曲の高い中毒性・高頻度放送による視聴者疲労・元ネタを知らない層への文脈の不透明さの3点が主な要因。
  • 日清シスコはもともと「攻めたパロディCM」文化を持つ企業で、SNS拡散とUGC誘発を意識したマーケティング設計が特徴。

元ネタを知った状態でCMを見ると、パロディの精度の高さや細部の演出へのこだわりがよりクリアに見えてきます。「ただ騒がしいCM」という印象が、「元ネタへのリスペクトが詰まったオマージュ作品」という視点に変わってくるかもしれません。私自身、元ネタを知ってから見返したときに「ここまでやるの?」とニヤリとさせられた部分が多くあって、日清シスコのCM制作チームへの印象がかなり変わりました。特に本家声優を起用した上でロゴにシカのツノを生やす演出まで仕込んでいる「ごろグラごろごろ具がでっかい篇」は、パロディCMとしての完成度という点で、かなりの高水準だと思います。

「このサメ飼ってもいい?」のせなすけさんも、今後どんな楽曲を発表していくのか目が離せないクリエイターですし、coalowlさんの次の作品もどこかで目にするはずです。ごろグラCMをきっかけに、元ネタとなった作品やクリエイターに興味を持ってもらえたら嬉しいです。

なお、今回ご紹介した情報は2026年4月時点の内容に基づいています。最新のCM情報や商品の詳細については、ごろグラ公式サイトでご確認ください。

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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