漫画【採用の仮面】ネタバレ完全版|あらすじや感想まとめ
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この記事を読んでいるあなたは、
「『採用の仮面』ってどんな話?あらすじが知りたい」
「やっぱり気になるのは結末!重要なネタバレを教えてほしい」
「登場人物や他の人の感想、最新刊の情報もまとめて読みたい」
そんな風に思っていらっしゃるのではないでしょうか。話題の漫画ですから、詳しい内容、特に物語の核心に触れるネタバレはやはり気になりますよね。そのお気持ち、とてもよく理解できます。
今回、漫画レビューを数多く手がけてきた私が、読者の皆さんのそうした疑問や好奇心にお応えするため、『採用の仮面』に関する情報を徹底的に調査し、この記事にまとめました。基本的なあらすじや魅力的な登場人物たちの紹介から、皆さんが特に知りたいであろう物語の重要なネタバレ、さらには読者からの評価や感想、そして現時点での最新刊情報に至るまで、様々な情報を網羅するように努めています。
この記事を読んでいただくことで、『採用の仮面』の全体像や面白さのポイント、そして物語の核心部分を深く理解できるというメリットがあります。読み終えた後には、きっと作品について誰かと語り合いたくなるはずです。しかしながら、デメリットとして、記事内には物語の重要な展開に関するネタバレ情報が多く含まれています。そのため、これから初めて作品を読む予定で、まっさらな状態で楽しみたいという方にとっては、先の展開を知ってしまうことで読む楽しみが少し損なわれる可能性がある点は、あらかじめご了承ください。
その点を踏まえた上で、ぜひ続きを読むかご判断いただければと思います。
- 『採用の仮面』の基本的なあらすじと、人の本音が聞こえる特殊な世界観
- 主人公を取り巻く主要な登場人物たちのプロフィールと関係性
- 物語の序盤における重要な展開や、核心に触れるネタバレ
- 作品が読者から評価されているポイントや、その独自の魅力
【採用の仮面】ネタバレの前に概要を紹介
- どんな話?あらすじをわかりやすく解説
- どんな世界観や設定?この作品の見どころは?
- 登場人物を紹介
どんな話?あらすじをわかりやすく解説
この物語は、会社の人事部という部署で働くエリート社員、馬道透(うまみち とおる)が主人公です。人事部は、会社で働く新しい人を見つける(採用する)のが主な仕事の一つになります。透は、特に新しく学校を卒業する学生さん(新卒)を採用するのが得意で、周りからはすごく優秀だと思われていました。
しかし、透には裏の顔があります。実は、仕事ができる自分を学生さんたちにチヤホヤされることで、「人に認められたい!」という強い気持ち(承認欲求)を満たすのが一番の目的でした。表向きは学生さんのことを考えているように見せていますが、内心では自分のことばかり考えている人物なのです。
そんなある日、透に不思議な出来事が起こります。面接に来た学生が忘れていったお守りを、透がシュレッダー(紙を細かく切る機械)にかけてしまったことがきっかけで、なんと他人の「心の声」、つまり本音が聞こえるようになってしまいました。
この力を手に入れたことで、透の日常は一変します。今まで自分を慕ってくれていると思っていた後輩や、面接に来る学生たちが、心の中では自分の悪口を言っていたり、バカにしていたりすることを知ってしまいます。これには透もイライラが隠せません。人の本音なんて、聞かなければよかったと思うほどでした。
一方で、この力を使って、もっとうまく採用活動を進め、自分の承認欲求を満たそうとも考えます。ところが、本音が見えるようになったことで、今までのように学歴(どの大学を出たか)だけで学生を判断できなくなっていきました。
そんな中、透は一人の女子学生、桐島茜(きりしま あかね)と出会います。彼女は、あまり偏差値が高くないとされる大学(いわゆるFラン大学)の学生で、自分に全く自信がありません。しかし、心の声を聞いてみると、とても素直で、透を見下すような気持ちを持っていないことが分かりました。
透は、学歴は低いけれど、素直な心を持つ茜のような学生を採用することに興味を持ち始めます。しかし、透の上司である碇(いかり)部長は、「学歴がいちばん大事だ!」と考える人。そのため、透の方針とは真っ向から対立することになります。
この物語は、人の本音が聞こえるという特殊な力を手に入れた主人公が、就職活動という舞台で、学生たちの本音や、会社の中の人間関係に振り回されながら、自分自身も変わっていくかもしれない、そんなお話です。就職活動の裏側や、人が隠している本音と建前のギャップがコミカルに、そして時にはシリアスに描かれています。
どんな世界観や設定?この作品の見どころは?
この物語の世界観は、基本的には私たちが生きる現代の日本と同じです。舞台となるのは「株式会社サイバーペガサス」という架空の会社とその人事部、そして就職活動(しゅうしょくかつどう:会社に入るための活動)をしている学生たちです。ここまでは、とても現実的な設定と言えるでしょう。
しかし、この作品の大きな特徴は、主人公の馬道透が「人の心の声(本音)が聞こえる」という、普通ではありえない特殊な能力を持っている点です。この「ファンタジー要素」が、現実的な就職活動の世界に加わることで、物語は一気にユニークなものになります。言ってしまえば、リアルな会社や就活の世界に、少しだけ不思議な魔法がかかったような設定なのです。
この作品の見どころは、主に以下の点が挙げられます。
一つ目は、やはり「本音と建前のギャップ」が生み出すドラマです。透が能力を使って聞くことになる人々の心の声は、表面上の言葉や態度とは全く違うことがよくあります。例えば、ニコニコしながら近づいてくる人が、心の中では悪口を言っていたり、逆に無愛想に見える人が、実は優しいことを考えていたりします。このギャップが、驚きや笑い、時には人間の怖さや複雑さを描き出しており、読者を引き込みます。透自身も、この能力に振り回されていく様子がコミカルに描かれています。
二つ目は、登場人物たちの個性です。主人公の透は、表向きは完璧なエリート社員ですが、内面は「認められたい!」という欲求が非常に強いという二面性が魅力的です。また、自信はないけれど素直な心の持ち主である学生・桐島茜や、学歴を何よりも重視する上司・碇部長、さらには謎めいた採用のプロ・七色わだちなど、周りのキャラクターも一癖も二癖もあり、彼らがどう関わり合い、物語がどう動いていくのかが見逃せません。
三つ目は、リアルな就職活動の描写です。作者のしそまる先生は、実際に会社で人事(新卒採用)の仕事をしていた経験があるため、採用する側の視点や就活の裏側がとてもリアルに、そして分かりやすく描かれています。「会社って、学生をこういう風に見ているんだ」とか「面接ってこんなことが起こっているのかも」と、就活生はもちろん、社会人にとっても興味深い内容が多いはずです。単なるおもしろい漫画としてだけでなく、少しだけ社会勉強になるようなメッセージ性も含まれている点が、この作品の深みを与えています。
四つ目は、生き生きとした絵柄と表現力です。登場人物たちの表情がコロコロと変わり、特に主人公・透が見せる極端な顔芸(?)は必見です。シリアスな場面とギャグシーンの切り替えも上手く、難しいテーマを扱いながらも、漫画として非常に読みやすく、楽しめる工夫が凝らされています。コマの隅々まで遊び心が見られることもあります。
このように『採用の仮面』は、特殊能力という設定を活かして、就職活動における人間の本音や葛藤を鋭く、そして面白く描いた作品です。ただのファンタジーではなく、現代社会を映し出す鏡のような一面も持っている点が、大きな見どころと言えるでしょう。
登場人物を紹介
『採用の仮面』には、個性的で魅力的なキャラクターたちがたくさん登場します。ここでは、物語の中心となる主な人物を紹介していきましょう。
馬道 透(うまみち とおる)
この物語の主人公です。株式会社「サイバーペガサス」という会社の人事部で働いており、新しく入社する社員(特に新卒の学生)を見つける仕事を担当しています。役職は新卒採用課の主任で、周りからは仕事ができるエリート社員として一目置かれています。見た目も良く、学生には親切に接するため人気がありますが、それは表向きの顔。
実際は、「人に認められたい」という気持ち(承認欲求)が非常に強く、学生たちにチヤホヤされるために仕事をしているような部分があります。ある出来事をきっかけに、人の心の声(本音)を聞くことができる特殊な力を手に入れてしまい、それによって彼の仕事や人間関係は大きく揺れ動くことになります。普段は冷静に見えますが、心の声を聞いて表情が激しく変わるコミカルな一面も見せます。
桐島 茜(きりしま あかね)
透が出会うことになる就職活動中の女子学生です。彼女が通っているのは、あまり偏差値が高くないとされる大学(Fラン大学)で、自分にまったく自信を持てずにいます。「自分なんかがこの会社に入れるわけがない」と最初から諦めモードでした。
しかし、彼女の心の中はとても素直で、人を悪く思うようなところがありません。心の声が聞こえる透は、彼女のそんな部分に気づきます。学歴はなくても、人柄の良さを持つ茜を、透は採用しようと考え始めますが、彼女の自信のなさが壁となることもあります。彼女がどう成長していくのかも、物語の見どころの一つです。
碇 衛人(いかり えいと)
透が所属する人事部の部長で、透の上司にあたる人物です。彼は**「学歴がいちばん重要だ」と考える学歴至上主義者**です。そのため、透が良い大学出身ではない茜を一次面接で合格させたことに強い不満を持っています。
常に結果を出している透のことを快く思っていない部分もありそうで、透の方針とは対立していきます。部下である透を会社から追い出そうと考えているような描写もあり、物語に緊張感をもたらす存在です。
七色 わだち(なないろ わだち)
物語の途中から登場する、採用代行リクルーターです。採用代行リクルーターとは、会社の代わりに採用活動(面接など)を手伝う専門家のことです。わだちは、非常に高い実績を持つプロフェッショナルとしてサイバーペガサスにやってきます。
表向きは美人で仕事ができそうですが、透が心の声を聞くと、内面はかなり恐ろしいことがわかります。碇部長と協力して、透を今のポジションから引きずり下ろそうと計画しているようです。彼女の登場によって、透はさらに難しい状況に追い込まれていきます。ただし、採用の合否判断そのものは真面目に行うという一面も持っており、一筋縄ではいかないキャラクターと言えるでしょう。
【採用の仮面】ネタバレ7選!
- ネタバレ① 主人公・透はエリートだが、実は承認欲求の塊
- ネタバレ② 人の心の声が聞こえる力は、お守りをシュレッダーしたことで手に入れた
- ネタバレ③ 能力発動!信頼していた後輩や学生の本音は「見下し」だった
- ネタバレ④ 鍵を握る?女子学生・茜はFラン大学出身で自信がない
- ネタバレ⑤ 学歴第一の上司・碇部長とは方針が真逆で対立
- ネタバレ⑥ 美人採用代行・わだちは、透をクビにするために送り込まれた刺客
- ネタバレ⑦ 透、ついに茜の前で腹黒い本性をさらけ出す
ネタバレ① 主人公・透はエリートだが、実は承認欲求の塊
物語の主人公である馬道 透(うまみち とおる)は、株式会社「サイバーペガサス」の人事部で働く、誰もが認めるエリート社員です。彼は毎年、優秀な学生をたくさん会社に入社させることに成功しており、会社から表彰されるほどの実績を持っています。周りからは、仕事ができて、見た目も良く、学生のことを第一に考える「品行方正」な人物だと思われているでしょう。
しかし、それは透が見せている「表の顔」に過ぎません。彼の本当の姿は、実は「人に認められたい、すごいと思われたい!」という気持ち、すなわち承認欲求が人一倍、いや、異常なほど強い人物なのです。
透が新卒採用の仕事に情熱を燃やす最大の理由は、世間知らずな学生たちにチヤホヤされたり、尊敬の眼差しを向けられたりすることで、自分の承認欲求が満たされるからにほかなりません。彼は、自分を慕ってくれる学生たちを、心の中では「自分の言うことを聞く存在(下僕)」のように見ている節さえあります。学生たちの信頼を得て、彼らを自分の思い通りに動かすことに、一種の快感を覚えているのです。
このように言うと、透が非常に腹黒い人物に聞こえるかもしれません。実際、彼の行動原理は自己中心的であり、学生のためというよりは自分の満足のために動いています。彼にとって新卒採用の仕事は、自分の価値を証明し、優越感に浸るための最高の舞台なのでした。この「エリート」という仮面の下に隠された、強烈な承認欲求こそが、透というキャラクターを動かす大きな原動力であり、物語の面白さの源泉の一つとなっています。
ネタバレ② 人の心の声が聞こえる力は、お守りをシュレッダーしたことで手に入れた
主人公の馬道透が、人の心の奥底にある「本音」を聞き取るという、まるで超能力のような不思議な力を手に入れることになったのには、はっきりとしたきっかけが存在します。それは、本当に些細な、そして偶然の出来事でした。
物語が始まって間もないある日のことです。透がいつものように新卒採用の面接業務に取り組んでいた際、面接会場に学生の忘れ物があることに気づきました。それは、小さな「お守り」だったのです。おそらく、面接に来た学生の誰かが、緊張を和らげるためや合格祈願のために持っていたものなのでしょう。
透は、その忘れられたお守りをどう処理するか考えます。そして、特に深く考えることもなく、会社のシュレッダー(紙などを細かく切り刻んで処分する機械)にそのお守りを入れてしまったのです。
まさに、お守りをシュレッダーにかけたその瞬間、透の身に異変が起こりました。何やら得体の知れない存在が透に取り憑いたかのような描写があり、直後から、彼は周囲の人々の心の声がダダ漏れで聞こえるようになってしまったのです。
この出来事が、透の人生を大きく変えるターニングポイントとなります。忘れ物を軽い気持ちで処分しただけのつもりが、まさか人の本音が聞こえるという、彼にとっては望んでもいない(むしろ迷惑な)能力を授かる(あるいは呪われる)結果につながるとは、透自身も予想していなかったでしょう。この「お守りシュレッダー事件」こそが、『採用の仮面』という物語が動き出す、全ての始まりと言えます。
ネタバレ③ 能力発動!信頼していた後輩や学生の本音は「見下し」だった
人の心の声が聞こえるという、とんでもない力を手に入れてしまった馬道透。もしそんな力があったら、仕事や人間関係に役立つのでは?と考える人もいるかもしれません。透自身も、最初はそう思ったかもしれません。しかし、実際に能力が発動してみると、彼を待っていたのは想像以上に厳しい現実でした。
透がまず聞いたのは、これまで自分のことを尊敬し、慕ってくれていると信じて疑わなかった会社の後輩たちの「本音」でした。表向きは丁寧な言葉遣いで透に接している後輩たちが、心の中では「あの先輩、うざいな」「仕事はできるけど、性格はちょっと…」といったように、透のことを見下したり、悪口を言ったりしていたのです。
さらに、採用面接に来る学生たちも同様でした。面接の場では「御社が第一志望です!」「馬道さんのようになりたいです!」と熱意を込めて語る学生が、心の中では全く違うことを考えているのが、透には筒抜けになってしまいます。「どうせこの会社、たいしたことないだろ」「早く面接終わらないかな」といった、会社や透自身を小馬鹿にするような心の声も聞こえてきました。
これには、プライドが高く、人からの承認を何よりも求めていた透にとって、大きなショックでした。自分が優位に立っていると思っていた相手から、内心では見下されていたという事実は、彼の心を深く傷つけ、強いイライラを引き起こします。
「人の本音なんて、聞かなければよかった…」
透はこの時、手に入れた能力が決して良いことばかりをもたらすものではない、むしろ自分を苦しめる**「呪い」**のような側面を持っていることを痛感させられるのでした。この経験が、彼の今後の行動や考え方に大きな影響を与えていくことになります。
ネタバレ④ 鍵を握る?女子学生・茜はFラン大学出身で自信がない
人の心の声が聞こえるようになり、周囲の本音(主に悪意や見下し)にうんざりしていた主人公・馬道透。そんな彼の前に現れるのが、物語の重要な鍵を握るかもしれない一人の女子学生、桐島 茜(きりしま あかね)です。
茜を紹介する上で、まず触れなければならないのは、彼女が「Fラン大学」と呼ばれる、一般的には学力があまり高くないとされる大学の学生であるという点です。そしてもう一つ、彼女は自分自身に対して全く自信を持っていません。「どうせ私なんて…」「この会社にふさわしくない…」といったネガティブな考えが、常に頭の中を占めているような内気な性格なのです。通常の採用基準で考えれば、正直なところ、透が勤めるような会社には合格が難しいタイプの学生と言えるかもしれません。
しかし、人の本音が聞こえる透にとって、茜は他の学生とは全く違う、特別な存在として映ります。なぜなら、あれこれと計算したり、本音を隠したりする人が多い中で、茜の心の声は驚くほど素直だったからです。彼女は心の中で透を見下したり、悪口を言ったりすることがありません。
周りの汚い本音に辟易していた透にとって、茜のこの裏表のない純粋さは、非常に貴重なものでした。学歴や見た目といった表面的なスペックは低いかもしれませんが、その「人柄」に透は可能性を見出します。
とはいえ、茜の極度の自信のなさは問題です。せっかく透が一次面接に合格させても、「自分には無理だ」と思い込み、辞退しようとするほどでした。透は、そんな彼女を「育てていこう」と考え始めますが、一筋縄ではいかないでしょう。
学歴は低いけれど、心は素直。そんな桐島茜との出会いが、承認欲求の塊だった透の考え方や、会社の採用方針にどのような影響を与えていくのか。彼女の存在は、まさにこの物語の行方を左右する「鍵」と言えるのかもしれません。
ネタバレ⑤ 学歴第一の上司・碇部長とは方針が真逆で対立
主人公・馬道透が働く人事部には、彼の直接の上司にあたる人物がいます。それが、人事部長の碇 衛人(いかり えいと)です。物語が進む中で、透はこの碇部長と激しく対立していくことになります。
その理由は、二人の「どんな学生を採用すべきか」という考え方(採用方針)が全く違うからです。碇部長は、「学歴こそがすべて」と考える、いわゆる学歴至上主義者なのです。彼にとっては、どれだけ良い大学を出ているか、どれだけ勉強ができたかが、学生を評価する上で最も重要な基準となります。人柄やコミュニケーション能力といった他の要素は、学歴に比べれば二の次、と考えているようです。
一方、人の心の声が聞こえるようになった透は、学歴だけでは見えない学生の本質、特に「心の素直さ」や「人柄」に注目し始めています。前述の通り、透はFラン大学出身の桐島茜に可能性を見出し、一次面接に合格させました。
この透の行動が、学歴を絶対視する碇部長の逆鱗に触れます。「なぜFラン大学の学生を通したんだ!」と、碇部長は透に対して明確な不満を表明します。
これまで透は、優秀な学生を多く採用することで会社に貢献し、実績を上げてきました。そのため、碇部長も表立っては強く出られない部分もあるようですが、内心では透のやり方を快く思っておらず、透の存在を疎ましく感じている様子がうかがえます。記事によっては、碇部長が透を今の立場から追い落とそうと画策している可能性も示唆されています。
このように、採用における価値観が水と油のように違う透と碇部長。この二人の対立は、今後の物語において非常に重要な要素となり、透の採用活動にとって大きな壁となって立ちはだかることになるでしょう。「学歴か、人柄か」というテーマを巡る、二人のぶつかり合いから目が離せません。
ネタバレ⑥ 美人採用代行・わだちは、透をクビにするために送り込まれた刺客
物語が進行する中で、主人公・馬道透の前に新たな強敵が現れます。それが、七色 わだち(なないろ わだち)という女性です。彼女は「採用代行リクルーター」という肩書を持っています。これは、会社の採用活動、例えば面接などを外部の専門家として手伝う仕事のことです。
わだちは、その分野で高い実績を持つプロフェッショナルとして、透が勤めるサイバーペガサス社にやってきました。表向きは、会社の採用力を強化するための助っ人のように見えますし、見た目も美人で、いかにも仕事ができそうな雰囲気を漂わせています。
しかし、人の心の声が聞こえる透には、彼女の本当の目的がわかってしまいました。透がわだちの心の中を読み取ったところ、なんと彼女は、透の上司である碇部長と協力しており、透を今の仕事から追い出す、つまり「クビ」にするために送り込まれてきた可能性が高いのです。まさに、美人な外面に隠された「刺客」と言える存在でした。
透にとって、これは非常に大きな脅威となります。これまで透は、自分の上げてきた実績に自信を持っており、簡単にはクビにならないだろうと考えていました。しかし、わだちのように外部から来た実績のある人物が敵として現れたことで、その自信も揺らぎ始めます。
さらに問題なのは、わだちが学生たちの二次面接にも参加することになった点です。透が可能性を見出して一次面接を通した桐島茜のような学生も、わだちと碇部長によって落とされてしまうかもしれません。そうなれば、透の立場はますます危うくなります。
透が聞いたわだちの心の声は、悪鬼羅刹のようだと表現されるほど、どす黒いものでした。外面の美しさとは裏腹に、内面には恐ろしいものを秘めているようです。ただし、採用の合否判断そのものは意外と真面目に行うという情報もあり、単純な悪役とも言い切れない複雑なキャラクターかもしれません。いずれにしても、わだちの登場によって、透は絶体絶命のピンチに追い込まれることになります。
ネタバレ⑦ 透、ついに茜の前で腹黒い本性をさらけ出す
主人公の馬道透は、普段は完璧なエリート社員という「仮面」をかぶっています。しかし、その内側には強烈な承認欲求と、そのためなら手段を選ばない「腹黒い」一面を隠し持っています。物語の中で、透はこの隠してきた本性を、あろうことか女子学生の桐島茜の前でさらけ出してしまう場面があるのです。
きっかけは、茜の極度の自信のなさでした。透は茜の素直な心根に可能性を感じ、一次面接に合格させました。ところが、茜は「自分なんかがこの会社にふさわしくない」と思い込み、せっかくの合格を辞退したいと言い出します。
いくら諭しても変わらない茜のネガティブな態度に、ついに透の我慢は限界に達します。彼は、いつもの優しい先輩社員の仮面をかなぐり捨て、怒りとともに腹黒い本音を茜にぶつけてしまうのです。その言葉は、おそらく彼の承認欲求に基づいた、かなり辛辣で自己中心的なものだったでしょう。普通なら、相手にドン引きされて関係が終わってしまってもおかしくないような瞬間です。
しかし、ここからがこの作品の面白いところです。透のむき出しの本性に触れた茜は、ショックを受けるどころか、むしろ目が覚めたような反応を見せます。透の(腹黒いとはいえ)率直な言葉が、かえって彼女の心に響き、「自分を変えたい」「この会社で頑張りたい」という前向きな気持ちと自信を持つきっかけとなったようなのです。
この出来事は、透と茜の関係性において非常に重要な転換点となります。腹黒い本性を知られてもなお、茜の中にポジティブな変化が生まれたことで、二人の間には奇妙な信頼関係のようなものが芽生え始めるのかもしれません。この予想外の展開は、透にとっても計算外だったのではないでしょうか。
【採用の仮面】ネタバレを含む感想など
- なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
- 何巻までありますか?最新刊は?
- を読み終えたあなたにおすすめの作品3選を紹介
なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
『採用の仮面 天才リクルーター馬道透の〝本音が視える〟採用活動』は、多くの読者から注目を集め、人気が高まっているようです。では、具体的にどのような点が評価されているのでしょうか。読者の感想やレビューから見えてきた人気の理由をまとめてみました。
「心の声が聞こえる」設定と「就活」のリアルさが見事に融合
この作品が多くの読者を引きつける大きな理由の一つは、「人の心の声(本音)が聞こえる」というファンタジー的な設定と、「就職活動」という非常に現実的なテーマが見事に組み合わさっている点です。
「もし人の本音がわかったら…?」という誰もが一度は考えたことがあるような設定が、採用面接という舞台で繰り広げられることで、「他にはないユニークな面白さがある」と感じる読者が多いようです。
さらに、作者のしそまる先生が元人事部員という経歴を持っているため、採用活動の裏側や、就活生・採用担当者が抱える悩みや葛藤が非常にリアルに描かれている点も高く評価されています。「就活を経験したことがある人には特に刺さる」「採用の現場ってこうなってるのかも、と興味深い」といった感想が見られます。このリアルさと非現実的な設定のバランスが絶妙なのです。
主人公をはじめ、登場人物が個性的で魅力的
主人公・馬道透の強烈なキャラクターも人気の要因です。表向きは完璧なエリートなのに、内面は承認欲求の塊という二面性が、「人間くさくて面白い」「むしろ清々しい」と読者に強い印象を与えています。「透が心の声に振り回される様子が笑える」という声も多いです。
また、ヒロイン的な存在の桐島茜をはじめ、自信のない就活生や、学歴至上主義の上司・碇、謎めいた採用代行・わだちなど、周りのキャラクターたちも非常に個性的です。彼らが抱える悩みや本音にもリアリティがあり、「共感できる部分が多い」「人間ドラマとしても楽しめる」といった評価が集まっています。
読ませるストーリー展開と生き生きとした表現力
「一度読み始めたら止まらない」「次の展開が気になって仕方ない」という感想も多く、ストーリーテリングの巧みさが評価されています。人の本音がわかる能力によって引き起こされる予想外の展開や、本音と建前のギャップから生まれるドラマが、読者を飽きさせません。
加えて、漫画としての表現力も高く評価されています。特に登場人物たちの表情が豊かで、シリアスな場面とコミカルな場面での描き分けが上手いため、重くなりがちなテーマも読みやすく、感情移入しやすいようです。「透の顔芸が面白い」「絵に勢いがあって引き込まれる」「コマ割りが見やすい」といった、作画や演出面を称賛する声も少なくありません。
エンタメ性だけでなく、学びや気づきもある
この作品は、単に面白いだけでなく、「社会や仕事、人間の本質について考えさせられる」というメッセージ性も評価されています。「採用の裏側を知ることができて勉強になった」「ビジネス本や自己啓発本としても読める深みがある」と感じる読者もいるようです。
このように、『採用の仮面』は、ユニークな設定、リアルな描写、魅力的なキャラクター、巧みなストーリー展開と表現力、そしてメッセージ性といった多様な要素が組み合わさることで、多くの読者の心を掴んでいると考えられます。
何巻までありますか?最新刊は?
『採用の仮面 天才リクルーター馬道透の〝本音が視える〟採用活動』のコミックス(単行本)についてですが、2025年4月24日現在の情報を見る限り、いくつかの形式で提供されているようです。
まず、電子書籍では「分冊版(ぶんさつばん)」という形式での配信情報があります。これは、通常の単行本のように複数の話がまとまっているのではなく、1話ごとなど、より短い単位で区切って販売される形式のことです。
最新刊はどんな内容?
分冊版の第1巻では、物語の導入部分が描かれるようです。 主人公である人事部のエリート社員・馬道透が、ある出来事をきっかけに就活生の本音が聞こえるようになってしまい、彼の人生が大きく狂い始める様子が描かれます。「採用の闇と光」「低学歴学生の成り上がり」「面接バトル」「人事部員同士の腹の探り合い」「顔芸」といった、この作品の魅力となる要素が詰まったスタートとなっているようですね。
最新刊という点では、この発売予定の分冊版が最新の情報となります。
今後の巻の発売予定は?
今後の発売予定についてですが、提供された情報に基づくと、電子書籍のKindle版において、『採用の仮面 天才リクルーター馬道透の〝本音が視える〟採用活動【分冊版】』の第1巻、第2巻、および第3巻が、いずれも2025年7月1日に発売予定となっています。
分冊版は1話ごとに区切られているため、今後も連載が進むにつれて、第4巻、第5巻と続々と配信されていく可能性が高いでしょう。
ただし、複数の話数をまとめた通常の「単行本」形式での発売予定については、現時点(2025年4月24日)ではまだ発表されていないようです。掲載誌が「マンガUP!」、レーベルが「ガンガンコミックスUP!」であることから、将来的には単行本として発売される可能性も考えられますが、公式な情報を待つ必要があります。
なお、これらの発売予定は変更になる可能性もありますので、購入を検討される際は、販売サイトなどで最新の情報を確認することをおすすめします。
『採用の仮面』ネタバレと概要まとめ
- 主人公・馬道透は表向きエリートだが内面は承認欲求の塊である
- 学生の忘れ物のお守りをシュレッダーにかけ、人の本音を聞く能力を得る
- 舞台は現代日本の企業における新卒採用活動である
- 「心の声が聞こえる」ファンタジー設定とリアルな就活描写が特徴
- Fラン大学出身で自信がないが素直な学生・桐島茜が登場する
- 学歴を絶対視する上司・碇部長と採用方針で対立する
- 美人だが敵意を持つ採用代行・七色わだちが新たな脅威となる
- 能力で聞く周囲の本音は、透への悪口や見下しが多い
- 透は茜の前で本性をさらけ出すが、それが茜の成長のきっかけとなる
- 本音と建前のギャップから生まれる人間ドラマが見どころである
- 個性的なキャラクターたちの関係性や心理描写が魅力である
- 元人事の作者による採用現場のリアルな描写が評価されている
- 表情豊かな絵柄やコミカルな演出も人気の理由である
- 単なる娯楽だけでなく、社会や仕事について考えるきっかけを与える
- 電子書籍の分冊版1~3巻が2025年7月1日発売予定である







