漫画【完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる】ネタバレ完全版|フィリアと妹ミアの関係性は?
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この記事は、原作小説の内容や関連情報を詳しく調査し、物語の核心に触れる重要な情報をまとめたものです。そのため、信頼性の高い情報を提供できるかと存じます。
この記事を読むメリットとしては、物語全体の流れや結末、キャラクターの運命など、気になるポイントを効率的に把握できる点が挙げられます。一方でデメリットとして、物語本来の楽しみである先の展開を知る驚きや、読書中の感動が薄れてしまう可能性がある点はご留意ください。この点を理解した上で、読み進めていただければ幸いです。
- 主人公フィリアが不遇な扱いから解放され、隣国で幸せを掴むまでの大まかな物語の流れ
- フィリアの出生の秘密や、元婚約者ユリウスの末路など、物語の核心となる重要なネタバレ情報
- フィリアと妹ミアの関係性や、主要な登場人物たちの役割と結末
- 作品の世界観、人気の理由、現在の刊行状況(巻数)
【完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる】ネタバレの前に概要を紹介
- どんな話?あらすじをわかりやすく解説
- どんな世界観や設定?この作品の見どころは?
- 登場人物を紹介
どんな話?あらすじをわかりやすく解説
この物語は、聖女として完璧すぎたために国を追われてしまったフィリアという女性が主人公です 。
フィリアは、代々聖女を輩出する家系に生まれ、非常に厳しい教育を受けて育ちました。その結果、歴代最高の聖女と評されるほどの優れた能力を身につけます 。薬学や建築など、聖女の仕事以外にも多才ぶりを発揮しますが、完璧すぎるが故に感情表現が苦手で、「笑わない聖女」と呼ばれてしまいます。
彼女には国の第二王子であるユリウスという婚約者がいました。しかし、ユリウスはフィリアの妹であるミアに一目惚れし、フィリアに対して一方的に婚約破棄を告げます。それだけでなく、ユリウスはフィリアを隣国パルナコルタに、まるで物のように金品と引き換えに売り渡すことを決めてしまいました。フィリアは国に迫る魔物の危機を忠告しますが、聞き入れられません。
こうして、フィリアは半ば追放されるような形で隣国パルナコルタへと送られます。しかし、パルナコルタでは彼女の才能が高く評価され、英雄のように扱われるようになります。そして、そこで気さくな第二王子オスヴァルトと出会い、今まで知らなかった人の温かさや感謝される喜びを知り、本当の幸せを見つけ始めます。
一方、フィリアを失った故郷ジルトニア王国では、彼女が予見していた通り魔物が増え続け、国家滅亡の危機に瀕していました。フィリアを尊敬する妹のミアは、腐敗した国を救うために立ち上がることを決意します 。
物語は、フィリアが新しい国で幸せを掴む様子と、故郷の危機に立ち向かうミアの奮闘、そして二つの国を巡る壮大な運命が描かれていきます。特に、フィリアが追放先の国で出会う人々との交流を通じて、感情を取り戻し成長していく姿が大きな見どころとなります。
どんな世界観や設定?
この物語の世界は、剣と魔法が存在するファンタジー世界が舞台です。
具体的には、いくつかの王国が存在し、それぞれ王族や貴族が国を治めています。物語の中心となるのは、主人公フィリアの出身国である「ジルトニア王国」と、彼女が後に移り住むことになる「パルナコルタ王国」です 。他にもボルメルン王国など、周辺国との関係も描かれます 。
この世界で特に重要な存在が「聖女 (せいじょ)」と呼ばれる女性たちです 。聖女は特別な「魔法 (まほう)」を使う力を持ち、人々を脅かす「魔物 (まもの)」から国を守る役割を担っています 。聖女は結界を張ったり 、時には魔物を直接退治する力も持っています 。フィリアや妹のミアもこの聖女であり、物語の中でその力を使って活躍します 。
また、聖女の家系(アデナウアー家やマーティラス家など)が存在し、聖女の役目は代々受け継がれることが多いようです 。しかし、才能や能力には個人差があり、フィリアのように「歴代最高」と評される聖女もいれば、妹のミアのように別の得意分野を持つ聖女もいます 。
物語が進むと、「魔界」や「悪魔」といった存在も関わってきます 。魔物が増えたり、強力な悪魔が現れたりすることで、世界全体が大きな危機に直面することもあります 。さらに、忍者 や退魔師 といった特殊な技能を持つ人々も登場し、物語に彩りを加えています。
このように、王国間の政治や、聖女と魔物の戦い、そして人々の生活や文化が魔法と共に描かれているのが、この物語の世界観と言えるでしょう。
登場人物を紹介
この物語には魅力的なキャラクターがたくさん登場します。ここでは、特に中心となる人物を紹介しますね。
フィリア・アデナウアー
この物語の主人公です。歴代最高の聖女と呼ばれるほどの才能を持っていますが、真面目すぎて感情を表に出すのが苦手なため「笑わない聖女」と呼ばれています 。ジルトニア王国の聖女でしたが、婚約者だった王子ユリウスに一方的に婚約破棄され、隣国パルナコルタに売られてしまいます 。パルナコルタでは第二王子オスヴァルトと出会い、人との温かい交流を通じて、今まで知らなかった感情や幸せを知っていきます。妹のミアをとても大切に思っています。
オスヴァルト・パルナコルタ
パルナコルタ王国の第二王子で、物語のメインヒーローです。気さくで情に厚く、王位には興味がなく農業が趣味です 。フィリアが国に売られてきた際、その境遇に同情し、彼女を心から支えようと誓います 。彼の優しさや真っ直ぐさが、心を閉ざしがちだったフィリアに大きな影響を与えていきます 。後にフィリアと婚約します 。
ミア・アデナウアー
もう一人の主人公であり、フィリアの妹です。姉とは対照的に明るく感情豊かで、誰とでもすぐに打ち解けられる社交的な性格です。両親からは愛情を受けて育ちました。姉のフィリアを心から尊敬しており、姉妹仲はとても良好です 。姉が追放された後、ジルトニア王国の聖女となり、国の危機に立ち向かいます。聖女としての潜在能力も高く、特に結界魔法の展開速度は姉以上です。
ユリウス・ジルトニア
ジルトニア王国の第二王子で、フィリアの元婚約者です。プライドが高く、自分より優れた才能を持つフィリアを疎ましく思い、「可愛げがない」という理由で彼女を隣国に売り飛ばします。フィリアの妹ミアに乗り換えようとしますが、ミアからは嫌悪されています。国の実権を握っていますが、その行動は国の危機を招くことになります。
ライハルト・パルナコルタ
パルナコルタ王国の第一王子で、オスヴァルトの兄です。先代聖女であった婚約者を亡くしており、国の安定のためにフィリアをジルトニアから招くことを決めます。冷静沈着な人物です。
リーナ と レオナルド
パルナコルタ王国でフィリアに仕えるメイドと執事であり、護衛も兼ねています。明るく元気なリーナと、落ち着いていて料理上手なレオナルドは、フィリアにとって心強い味方となります 。
ヒルデガルト・アデナウアー
フィリアとミアの伯母であり、先代のジルトニア聖女です。両親に疎まれるフィリアの才能を見抜き、彼女が強く生きられるように様々な知識や技術を授けた師匠のような存在です。物語の後半では、重要な役割を果たします。
なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
「完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる」は、多くの読者から支持を集めています。その人気の理由を、読者の評価や感想をもとにまとめてみました。
主人公フィリアの成長と幸福への道のり
読者の多くは、主人公フィリアが不遇な環境から解放され、新しい場所で幸せを見つけていく過程に魅力を感じています。感情表現が苦手だったフィリアが、パルナコルタ王国の人々の温かさに触れて、少しずつ人間らしい感情を取り戻し、笑顔を見せるようになる姿が感動的だという感想が多く見られます。努力家で健気な彼女を応援したくなる、という声も少なくありません。ただし、一部の読者からは、序盤のフィリアがあまりにも感情に乏しく、共感しにくいという意見もありました。
魅力的なキャラクター、特に「姉妹の絆」
主人公フィリアだけでなく、妹のミアをはじめとする登場人物たちの描写が丁寧で、個性が際立っている点も評価されています。特に、フィリアとミアの姉妹仲が非常に良好である点は、この手の物語としては新鮮で、多くの読者にとって心温まる要素となっています。ミアがただ可愛いだけでなく、姉を助けるために自ら考えて行動する芯の強さを持っている点も好感を持たれています。一方で、敵役となるユリウス王子など一部の男性キャラクターの描写が単純すぎると感じる読者もいるようです。
「追放もの」としてのカタルシスと安心感
いわゆる「追放もの」のジャンルに分類されますが、理不尽な扱いを受けた主人公が新天地で高く評価され、幸せになるという展開が、読者に満足感や安心感を与えています。故郷を捨てたフィリアが隣国で大切にされ、その能力を存分に発揮する様子は読んでいて気持ちが良い、という感想が多く寄せられています。
コミカライズ版の評価(絵の美麗さ)
特にコミカライズ版は作画が非常に美しいという評価が高いです。キャラクターのデザインが可愛らしく、表情や仕草も豊かに描かれているため、物語への没入感が高まると好評です。カラーページも美麗で、作品全体の魅力を高めている一因となっています。
これらの理由から、本作は多くの読者の心を掴み、人気を集めていると考えられます。フィリアの幸せへの道のりや、彼女を取り巻く人々との温かい関係性が、物語の大きな魅力となっているようです。
何巻までありますか?最新刊は?

「完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる」は、小説(ライトノベル)と漫画(コミカライズ)の両方で展開されています。
- 小説版(オーバーラップノベルスf)は、第8巻まで刊行されています。
- 漫画版(コミックガルド)は、第6巻まで刊行されています。
したがって、現時点での最新刊はそれぞれ小説が第8巻、漫画が第6巻となります。
最新刊はどんな内容?
漫画版の最新刊である第6巻の内容について、あらすじは以下のようになります。
故郷ジルトニア王国を救うため、そして姉フィリアを裏切った者たちを断罪するために立ち上がった妹のミア。彼女はユリウス王子の罪を暴き、国を立て直そうと奮闘します。しかし、“魔界”接近の影響で魔物の大群は勢いを増し、ミアは聖女として限界ギリギリの戦いを強いられます。
一方、隣国パルナコルタにいたフィリアは、“大破邪魔法陣”の拡大に失敗したものの、妹と故郷の危機を知り、「絶対に助ける」という強い想いを胸に祖国へと向かいます。
絶望的な状況の中、ミアは命を賭して戦い、フィリアは妹を救うために駆けつける――。果たして姉妹の絆は奇跡を起こせるのか? 第6巻では、ジルトニア王国の存亡と姉妹の運命がクライマックスに向けて大きく動く、緊迫した展開が描かれているようです。
今後の巻の発売予定は?
現時点(2025年4月)で、小説版第9巻以降、および漫画版第7巻以降の具体的な発売日はまだ発表されていないようです。
しかし、原作小説のWeb版は完結していますが、書籍版は書き下ろしで続いており、漫画版もコミックガルドで連載が続いています。さらに、2025年にはテレビアニメ化も決定している ことから、物語は今後も続いていく可能性が高いです。
新しい情報が出ましたら、出版社(オーバーラップ)の公式サイトやコミックガルドなどで告知されると思われますので、そちらをチェックしてみてください。
【完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる】ネタバレ7選!
- ネタバレ①:フィリアの本当の母親は伯母ヒルデガルト
- ネタバレ②:フィリアは伝説の大聖女フィアナの魂を受け継いでいる
- ネタバレ③:元婚約者ユリウスが強大な悪魔アスモデウスに憑依される
- ネタバレ④:アスモデウスの目的はフィリアの魂を使ったフィアナ復活
- ネタバレ⑤:ヘンリー大司教が教皇の遺言を偽造していた
- ネタバレ⑥:ヘンリー大司教の真の目的は亡き妹エリザベスの蘇生
- ネタバレ⑦:フィリアはオスヴァルトと結ばれパルナコルタに残る
ネタバレ①:フィリアの本当の母親は伯母ヒルデガルト
物語の中で明かされる特に大きな秘密の一つが、フィリアの出生に関わるものです。実は、フィリアを厳しく育て上げた伯母であり、先代聖女でもあるヒルデガルト・アデナウアーが、フィリアの本当の母親なのです 。
この事実の背景には、アデナウアー家の複雑な事情があります。聖女の血筋を重んじるアデナウアー家ですが、本家を継いだヒルデガルトの弟(フィリアの戸籍上の父)夫婦には、なかなか子供が恵まれませんでした 。一方で、当時すでに聖女として活躍していたヒルデガルトがフィリアを身ごもります 。
家の存続と聖女の血筋を途絶えさせたくなかったフィリアの父は、姉であるヒルデガルトから生まれたばかりのフィリアを強制的に奪い取り、自らの娘として育て上げることにしました 。ヒルデガルトは周囲に「子供を死産した」という噂を流され、娘を取り戻そうと訴えても聞き入れられず、実家からも距離を置かざるを得なくなりました 。
このため、フィリアは実の両親(戸籍上の両親)から愛情を受けることなく育ちます。彼らにとってフィリアは、憎い姉(ヒルデガルト)の面影を持つ、家のために利用する存在でしかなかったのかもしれません 。これが、フィリアが妹のミアとは対照的に、冷遇されて育った大きな理由の一つとなります。
この出生の秘密は、物語の後半でヒルデガルト自身がミアに打ち明け 、さらにその後、敵であるアスモデウスによってフィリア本人にも知らされることになります 。この事実は、フィリア自身のアイデンティティや、家族との関係性に大きな影響を与えることになります。
ネタバレ②:フィリアは伝説の大聖女フィアナの魂を受け継いでいる
物語の後半で、主人公フィリアがただ者ではないことがさらに深く掘り下げられます。彼女は、約四百年前に世界を悪魔の脅威から救ったとされる伝説的な存在、「初代」大聖女フィアナの魂を受け継いでいる、つまり生まれ変わりである可能性が強く示唆されるのです。
この世界の宗教観では「輪廻転生(りんねてんせい)」、つまり魂は肉体が滅んでも消えず、新しい生命に宿り続けるという考え方が存在します 。悪魔アスモデウスは、非常に長い時を生きる存在であるため、魂の持つ独特の波長(魔力の波動)を見分けることができます 。彼は、フィリアが使う強力な魔法(特に大陸全土を覆った大破邪魔法陣)の魔力の波動から、彼女こそがかつて自分が執着したフィアナの魂を持つ存在だと気付いたのです 。
この事実は、アスモデウスがフィリアを狙う最大の理由となります 。彼はフィリアの体を器として、フィアナの魂を呼び覚まし、自らの望む形でフィアナを「復活」させようと企んでいるからです 。
また、フィリア自身も物語の終盤でフィアナの記憶の一部を追体験するような場面があり 、彼女の中に眠るフィアナの魂が、フィリア自身の力や運命にも影響を与えていることが暗示されます。フィリアが持つ規格外の潜在能力や、時に見せる人間離れした強さの根源は、この伝説の大聖女の魂にあるのかもしれません。
ネタバレ③:元婚約者ユリウスが強大な悪魔アスモデウスに憑依される
物語の序盤でフィリアを追放し、その後もジルトニア王国を混乱させた元婚約者のユリウス王子ですが、彼の運命はさらに予想外の方向へ進みます。彼は自らの悪事が原因で失脚し、最終的には牢獄に入れられてしまいます 。
しかし、物語の後半、大陸中で魔力を持つ女性が次々と姿を消す「神隠し事件」が頻発する中で、ユリウスも牢獄から忽然と姿を消してしまいます 。この失踪は、当初「神隠し事件」との関連が疑われました。
ところが、後に判明するのは、ユリウスが強大な悪魔であるアスモデウスに憑依(ひょうい)され、体を乗っ取られてしまったという衝撃的な事実です 。アスモデウスは、地上で活動するための器として、邪(よこしま)な心を持つ人間を探していました。牢獄に入れられ、強い負の感情を抱いていたユリウスは、アスモデウスにとって格好の標的となったのです。
これにより、ユリウスは単なる「人間としての悪役」から、人知を超えた力を持つ悪魔の器へと変貌を遂げます。もはやユリウス自身の意志はほとんどなく、体はアスモデウスに乗っ取られています。アスモデウスはユリウスの体を使ってフィリアの前に現れ、彼女(の魂)を手に入れようと画策します。このため、フィリアたちは以前とは比較にならないほどの強大な敵と対峙(たいじ)しなくてはならなくなります。
ネタバレ④:アスモデウスの目的はフィリアの魂を使ったフィアナ復活
ユリウス王子に憑依した悪魔アスモデウスには、壮大かつ歪んだ目的があります。それは、主人公フィリアの魂(たましい)を利用して、四百年前に存在した伝説の大聖女フィアナを現代に復活させることなのです。
アスモデウスは、かつて大聖女フィアナと敵対した際に、彼女の強大な力に打ちのめされ、それ以来フィアナに対して異常な執着心を抱いていました 。彼は、フィリアがフィアナの魂を受け継ぐ存在であることに気付きます 。
そこで彼は、フィアナを自分の意のままになる形で復活させる計画を立てます。
その計画とは、まず、「神隠し事件(かみかくしじけん)」を起こして多くの若い女性から魔力を集めることでした 。これは、フィアナ復活の儀式に必要な膨大なエネルギーを確保するためです。
次に、集めた魔力と技術を使って、フィアナの姿を模した完璧な人形(新しい体)を作り上げます 。
そして最終段階として、フィリアの体から魂を抜き取り、その魂を準備した人形に移し替えることで、フィアナの記憶や人格を呼び覚まそうとしました 。つまり、フィリアの魂を依代(よりしろ)、すなわち魂を入れるための「器」として利用し、アスモデウスにとって理想のフィアナを創り出そうとしたのです。
この計画のために、彼はフィリアに接近し、彼女を手に入れようと様々な手段を講じます。これが物語後半の大きな対立軸となります。
ネタバレ⑤:ヘンリー大司教が教皇の遺言を偽造していた
物語の終盤、フィリアは亡くなった教皇の遺言(ゆいごん)によって、次期教皇(じききょうこう)に指名されるという、予想外の展開を迎えます。この知らせは、ダルバート王国の大司教(だいしきょう)であるヘンリーによってフィリアにもたらされました。
しかし、フィリアはこの人事に強い違和感を覚えます。通常、次期教皇は三人の大司教の中から選ばれるのが慣例であり、聖女である自分が突然指名されるのは不自然だと考えたのです。また、ヘンリー大司教の言動にも不審な点を感じ取ります。
フィリアはこの疑問を解明するため、ヘンリー大司教と直接対決します。会話の中で、フィリアはヘンリー大司教の発言の矛盾点を巧みに突き、彼が何かを隠しているという疑いを深めていきます。
そして決定的な証拠を掴むため、フィリアは教皇継承の儀式の場で、「神の術式」の一つである「降霊魔法(こうれいまほう)」を使用します。これは、亡くなった人の魂を呼び出して会話をする、非常に高度で危険な魔法です。
フィリアが呼び出した亡き教皇の魂は、次期教皇として指名したのはフィリアではなく、ヘンリー大司教本人であったという衝撃の真実を語ります。これにより、ヘンリー大司教が自らの野望のために教皇の遺言を偽造(ぎぞう)し、フィリアを次期教皇に仕立て上げようとしていたことが完全に証明されるのです。
ネタバレ⑥:ヘンリー大司教の真の目的は亡き妹エリザベスの蘇生
ヘンリー大司教が教皇の遺言を偽造してまでフィリアを次期教皇に仕立て上げ、自らはその地位に就かなかったのには、個人的で深い理由がありました。彼の真の目的は、若くして病で亡くなった最愛の妹であり、パルナコルタ王国の先代聖女であったエリザベスを生き返らせること(蘇生させること)だったのです。
妹の死を受け入れられなかったヘンリー大司教は、常軌を逸した計画を立てます。それは、クラムー教の聖地に封印されている冥府の神ハーデスを復活させ、その力を使ってエリザベスを蘇らせるというものでした。
ハーデスは生と死を司る強大な力を持つ神ですが、同時に非常に危険な存在でもあります。そのため、教会本部はハーデスを厳重に封印していました。ヘンリー大司教はこの封印を解くため、禁忌(きんき)とされている「神の術式(かみのじゅつしき)」の一つ、「覚醒魔法(かくせいまほう)」を使おうと企みます。
しかし、「覚醒魔法」を使うには「神の魔力」が必要であり、ヘンリー大司教自身はそれを使えませんでした。そこで彼は、フィリアが持つ「神の魔力」に目を付けます。彼がフィリアを次期教皇に指名した遺言を偽造したのは、自らが教皇の座に就く責任から逃れ、フィリアが教皇継承の儀式で「神の術式」を使わざるを得ない状況を作り出し、その隙にフィリアの「神の魔力」を奪い取るためでした。
さらに、目覚めさせたハーデスを制御するために、神具である「神隷の杖(しんれいのつえ)」をも手に入れようとします。このように、ヘンリー大司教は妹を蘇らせたいという歪んだ愛情から、世界を危険に晒すことも厭わない恐ろしい計画を実行しようとしたのです。
ネタバレ⑦:フィリアはオスヴァルトと結ばれパルナコルタに残る
物語のクライマックスで、フィリアは自らの運命を左右する大きな選択を迫られます。それは、ヘンリー大司教(が偽造した遺言)に従って次期教皇となり、愛するパルナコルタ王国とオスヴァルト王子のもとを去るか、それとも教皇の座を拒否してパルナコルタに残るか、という選択です。
当初、フィリアは教皇の命令が絶対であることや、拒否した場合にパルナコルタ王国に迷惑がかかることを考え、苦悩します。しかし、彼女はパルナコルタ王国で得た人々の温かさ、そして何よりもオスヴァルト様への深い愛情から、この国を離れたくないと強く願うようになります。
彼女はただ運命を受け入れるのではなく、ヘンリー大司教の企みを暴き、自らの手で未来を切り開くことを決意します。オスヴァルト様やミア、エルザさんたちの協力、そして自身の持つ力を駆使して、フィリアはヘンリー大司教の遺言偽造を証明し、彼の野望を打ち砕くことに成功します。
最終的に、フィリアは教皇になることを正式に辞退します。そして、パルナコルタ王国の聖女として、心から愛するオスヴァルト様と共に生きていく道を選びます。二人は正式に婚約(そして後に結婚)し、多くの困難を乗り越えた末に、フィリアはようやく心からの幸せを手に入れるのです。これは、彼女が自身の意志で掴み取った、最高のハッピーエンドと言えるでしょう。
「完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる」ネタバレまとめ
- 主人公フィリアは完璧すぎる聖女だが、それが原因で婚約破棄され隣国に売られる
- 物語は剣と魔法が存在するファンタジー世界が舞台である
- 聖女は魔物から国を守る重要な役割を担う
- フィリアは隣国パルナコルタで第二王子オスヴァルトと出会い、幸せを見つける
- 妹ミアは姉を尊敬しており、姉の追放後に故国の危機に立ち向かう
- フィリアは実は伯母ヒルデガルトの娘であり、アデナウアー家の事情で父に奪われた
- フィリアは伝説の大聖女フィアナの魂を受け継ぐ生まれ変わりである
- 元婚約者ユリウスは悪魔アスモデウスに憑依され、強大な敵となる
- アスモデウスの目的はフィリアの魂を使い、フィアナを復活させることである
- ヘンリー大司教は亡き妹エリザベス蘇生のため、教皇の遺言を偽造した
- フィリアは教皇の座を拒否し、オスヴァルトと共にパルナコルタに残る道を選ぶ
- 読者からはフィリアの成長やミアとの姉妹愛、追放後の活躍が高く評価されている
- コミカライズ版の美麗な作画も人気の理由である
- 小説は8巻、漫画は6巻まで刊行されている(※2025年3月時点の情報に基づく)
- 2025年にテレビアニメ化が決定している





