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【問題な王子様】11話ネタバレ完全版

ずっちー

【問題な王子様】11話をネタバレありで解説する

元妻グレディスの突然の訪問は、ビョルン王子の平穏(あるいは退屈)な日常に波紋を広げます。彼女の目的は何なのか、そしてエルナの運命はどのように絡んでいくのでしょうか。

ビョルンとグレディスの冷ややかな再会

ビョルン王子の書斎で待っていたグレディス。彼が部屋に入るなり、「こんにちは、元奥さん」と皮肉のこもった挨拶で迎えます。グレディスは涙を浮かべ、言葉を詰まらせながらも、突然の訪問を詫び、そしてビョルンに「本当に申し訳ないと思ったから謝りたかった」と、か細い声でその目的を告げます。しかし、ビョルンはそんな彼女の涙にも全く動じる様子を見せません。

彼はグレディスに対し、「自分たちの関係はきれいに片付いたと記憶している。与えるものは与え、受け取るものは受け取った」と冷ややかに言い放ち、彼女の涙を「相変わらず素敵だ」「相変わらず退屈だ」と一蹴します。彼にとって、グレディスとの過去は既に終わったことであり、彼女の涙は計算された演技にしか見えないのかもしれません。

グレディスは、ラルス国王(彼女の父)がビョルンとの復縁を望んでいることを示唆しますが、ビョルンはそれを鼻で笑います。そして、「もう全ての厄介者が消えたので、もう一度元夫とうまくやってみろと、ラルスの国王が希望に満ちた命令を下したのか」と痛烈な皮肉を浴びせるのです。ビョルンの心は固く閉ざされたまま、グレディスが何を言おうと聞き入れる気はないように見えました。苛立ちを隠せないビョルンは、半分飲んだティーカップを床にわざと落として割り、メイドを呼ぶことで、この不快な会話を強制的に終わらせようとします。

エルナを巡る新たな賭けの始まり

一方、社交クラブでは、ビョルン王子が友人たちとカードゲームに興じていました。そこでの話題の中心は、またしてもエルナ・ハルディ。彼女の花婿候補として、70歳近い好色な老人であるレマン伯爵の名前が最有力として挙がっているというのです。ハルディ子爵は、娘を高く売るためなら相手が誰であろうと構わないという魂胆が見え見えで、友人たちはエルナの境遇に同情しつつも、それを面白おかしく噂しています。

そんな中、ビョルンの友人であるレナードが、とんでもない提案をします。「ハルディさんに選ばれる人が勝ち。言わば、彼女に恩恵を与える賭け」というのです。結婚前に若い男の求愛を楽しめるようにしてあげれば、お互いに良い思い出になるのではないか、という名目のもと、エルナ自身を賞品とするかのような不謹慎な賭けが始まろうとしていました。この提案に、その場にいた男たちは色めき立ちます。

ビョルンは、この賭けの提案を黙って聞いていましたが、彼の胸中にはどのような思いが去来していたのでしょうか。友人たちがエルナを「か弱い赤ちゃん鹿のような美人」と評するのを聞き、ビョルンは「その鹿の歯に、首筋を噛みちぎられなければ、正気に戻らない」と、どこか冷めた目で彼らを見つめていました。

第11話は、ビョルンとグレディスの間の深い溝と、エルナを巡る新たな騒動の始まりを予感させて終わります。グレディスは本当に謝罪だけが目的なのか、それとも何か別の思惑があるのか。そして、エルナはこの卑劣な賭けの対象となってしまうのでしょうか。物語はさらに複雑な様相を呈し始め、読者の興味を引きつけます。

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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