アニメ

【問題な王子様】12話ネタバレ完全版

ずっちー

【問題な王子様】12話をネタバレありで解説する

エルナ・ハルディという存在が、シュベリンの社交界で密かな注目を集め始める中、ビョルン王子の周囲では彼女を巡る新たなゲームが始まろうとしていました。第12話では、エルナの健気な日常と、彼女の運命を左右するかもしれない大きな出来事が描かれます。

エルナを巡る賭けとビョルンの参加

社交クラブのカードルーム。レナードが提案した「エルナ・ハルディに選ばれる者が勝ち」という、彼女に恩恵を与えるという名目の不謹慎な賭けは、その場にいた多くの男たちの興味を引きました。スタート地点は、王立芸術院で開かれる美術展の開会式。そこにエルナも出席することになっており、公平な条件だというわけです。

ビョルン王子は、これまでこの種の馬鹿げた賭けには乗ってこなかった男。しかし、友人であるペーターが「ビョルンも賭けるよね?」と彼の前に積まれたポーカーチップを押した時、ビョルンはそれを止めませんでした。表向きは「自分のものであるべき掛け金を取り戻すため」という理由でしたが、その胸の内には、エルナという女性への何かしらの興味が芽生え始めていたのかもしれません。結局、都心のタウンハウス一軒分にもなろうかという莫大な賭け金が集まり、エルナを巡るゲームは静かに幕を開けることになったのです。

エルナの日常とささやかな希望

その頃エルナは、ハルディ子爵家で社交界デビューに向けた準備を進めながらも、早朝の時間を見つけては得意な造花作りに励んでいました。特に彼女が好んで作るのは、一番好きな花でもある鈴蘭の造花。かつては、この造花作りがバーデン家の家計を支える重要な収入源であり、アレ氏という雑貨店の主人を通じてデパートにも納品し、そのおかげで祖母との生活を何とか成り立たせていたのです。

シュベリンに来てからも、エルナはそのささやかな希望を捨てていませんでした。もし、ここでも造花を売ることができれば、そのお金を祖母に送ってあげられる。そう考え、少しでも生活の足しにしようとする彼女の姿は、健気そのものでした。

美術展の開会式、エルナの苦悩とパーベルの影

美術展の開会式当日。エルナは、リサに着せられた新しい青いドレスを身にまとい、継母ブレンダと共に会場へ向かいます。しかし、華やかな社交界の雰囲気に馴染めないエルナは、人々の視線に怯え、息もできないほどの極度の緊張に襲われます。「ハルディさんは本当に救いようのないお嬢さんだ」とシャペロンのマイアー伯爵夫人が嘆くほど、エルナは社交の場でうまく振る舞うことができませんでした。

会場で倒れそうになったエルナは、なんとか庭に出て休憩しようとします。そこで、またしてもベルゲン伯爵家の息子にしつこく声をかけられ、パニックに陥りそうになったその時、彼女の目に見慣れた赤い髪の大きな背中が映ります。「パーベル?」――エルナは、幼馴染であるパーベル・ロアーの姿を見つけたと思い、思わずその名を呼びます。

しかし、エルナの声に反応して振り返ったのは、彼女が最も会いたくない人物の一人、ビョルン王子でした。彼は美術展の庭で人知れず休憩していたのです。予期せぬ人物の登場に、エルナは驚きのあまり言葉を失い、ビョルンはそんな彼女を興味深そうに、あるいは不機嫌そうに見下ろします。エルナが慌ててその場を去ろうとした際、彼女は知らず知らずのうちに自分の名前が刺繍された白いレースのハンカチを落としてしまいます。そして、そのハンカチを拾い上げたのは、ビョルン王子でした。

第12話は、エルナが社交界の厳しさを痛感し、心の支えであるパーベルの影を追う中で、再びビョルン王子と予期せぬ形で接近するという、運命のいたずらを感じさせる展開で終わります。ビョルンが拾ったエルナのハンカチは、今後の二人の関係にどのような意味を持つのでしょうか。そして、エルナを巡る賭けの行方は?物語はますます深みを増していきます。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【問題な王子様】11話ネタバレ完全版
【問題な王子様】11話ネタバレ完全版

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【問題な王子様】13話ネタバレ完全版
【問題な王子様】13話ネタバレ完全版
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました