アニメ

【問題な王子様】35話ネタバレ完全版

ずっちー

【問題な王子様】35話をネタバレありで解説する

激しい嵐に見舞われたシュベリン。エルナは、パーベルとの約束だけを頼りに、中央駅の時計台の下で彼を待ち続けていました。しかし、約束の時間は刻一刻と過ぎていきます。第35話は、そんなエルナの孤独と絶望、そして予期せぬ出会いが、彼女の運命を新たな方向へと導いていく様を描き出します。

嵐の駅、エルナの孤独な待ち時間

午後7時を過ぎても、パーベルは現れませんでした。激しい風雨が吹き荒れる中、エルナは壊れかけた傘を必死に握りしめ、時計台の下でただ一人、彼を待ち続けます。「何か間違いがあったに違いない」「絶対にこんな風に約束を破る人ではない」――そう信じようとすればするほど、エルナの心には不安と絶望が募っていきます。寒さと疲労、そして心の痛みで、彼女は今にも倒れてしまいそうでした。

その頃、パーベルを乗せた汽車は、大雨による落石事故のために線路上で長時間停車していました。エルナが一人で待っていることを案じ、焦燥感に駆られるパーベル。彼は車掌に何度も状況を尋ねますが、復旧の見通しは立たず、時間は無情にも過ぎていきます。約束の時間に間に合わないことを悟ったパーベルは、深い絶望感に包まれるのでした。

ビョルン王子の出現と、エルナの予期せぬ「救出」

深夜、エルナは力尽き、駅前広場の冷たい石畳の上に座り込んでいました。雨は依然として降り続き、彼女の心は完全に打ちひしがれています。「もう誰も来ないのかもしれない…」そんな諦めの気持ちが彼女を支配しようとしたその時、不意に頭上から降り注いでいた雨が止みます。エルナが顔を上げると、そこには大きな傘を差しだし、自分を見下ろす長身の男性が立っていました。それは、信じられないことに、ビョルン王子だったのです。

社交クラブからの帰路、偶然エルナの姿を見つけたビョルン。彼は、びしょ濡れで力なく座り込む彼女の姿に、これまでに感じたことのない奇妙な感情を覚えます。「なぜ、こんな寂しい気持ちになるのだろうか…」――エルナの孤独な姿が、彼の心の奥底に眠っていた何かを揺り動かしたのかもしれません。

ビョルンは、エルナに対し「誰を待っているかは分からないけれど、その人は来ない。あなたを捨てたのだ」と、冷たいとも取れる言葉を投げかけます。しかしその一方で、彼はエルナを自分の馬車へと促し、彼女をその場から連れ去るのでした。それは同情からか、気まぐれからか、それともエルナという存在に対する新たな興味からなのか、ビョルン自身にもまだその理由は分かっていませんでした。

新たな運命の歯車、エルナの未来は…

ビョルン王子の馬車に乗せられたエルナ。彼女の「夜逃げ計画」は、パーベルとのすれ違いと、この予期せぬ「救出」によって、全く異なる方向へと進み始めます。エルナは、父の支配から逃れることができるのでしょうか。そして、ビョルン王子は、この「拾った」田舎娘をどうするつもりなのでしょうか。

第35話は、エルナが絶望の淵でビョルン王子という最も意外な人物に助けられるという、運命の皮肉を感じさせる展開となりました。この出来事は、エルナとビョルンの関係にどのような変化をもたらすのか。そして、パーベルやバーデン男爵夫人の行動は、今後の物語にどう絡んでくるのでしょうか。物語は、新たな謎と波乱をはらみながら、次なる章へと進んでいきます。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【問題な王子様】34話ネタバレ完全版
【問題な王子様】34話ネタバレ完全版

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【問題な王子様】36話ネタバレ完全版
【問題な王子様】36話ネタバレ完全版
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました