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【岩肌の花嫁は愛で溶かされる】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【岩肌の花嫁は愛で溶かされる】7話をネタバレありで解説する

第6話で、白蘭(びゃくらん)との「練習」を通して、岩子(いわこ)は自身の体に初めての感覚が芽生えるという奇跡的な体験をしました。白蘭を救いたいという彼女の決意は一層強まります。しかし、第7話では、そんな岩子の前に、最大の障害ともいえる妹・咲子(さきこ)が突然現れ、物語は再び不穏な空気に包まれます。

白蘭への募る想いと、ささやかな変化の兆し

物語は、白蘭が「大佐殿との会議で帝都に行ってくる 夕刻には戻る」と岩子に告げ、出立するところから始まります 。彼を見送った岩子は、「お見送りもまともにできなかったのに…」「今出かけられたばかりだけど…もう会いたくなってる…」と、白蘭への想いが日に日に募っているのを感じていました。そして、白蘭が自分の顔を見て「顔の岩が…?」と何か変化に気づいたような素振りを見せたことを思い返します

白蘭が気持ちよく過ごせるようにと、岩子は女中のキネと共に屋敷の掃除を始めます。「白蘭様にいただいたこの着物を汚すわけにはいかないわ」と、以前の自分では考えられなかったような前向きな気持ちで雑巾がけをする岩子。彼女の中で、何かが確実に変わり始めていました。

突然の来訪者、咲子の悪意

穏やかな時間は長くは続きませんでした。突然、屋敷の玄関先でキネが訪問者を制止する声が響きます。「困ります!家主は今留守ゆえ…勝手に入らないでくださいまし!」 。そこに現れたのは、なんと岩子の妹・咲子でした。「やだぁお姉様ったら かわいい妹が来てあげたっていうのに」と、悪びれる様子もなく屋敷に上がり込んできます

咲子は、雑巾がけをする岩子の姿を見て、「ボロ着せられて雑巾がけして奴隷のよう」「お姉様の旦那様はなんてひどい男なのかしら」と嘲笑し、あろうことか「女中なんかと友達になったの?身の程をわきまえているじゃない」と、岩子とキネの関係まで侮辱します 。そして、「そんなお姉様に幸せのお裾分けをしてあげるわ」と、取り出したのは西園寺清(さいおんじ きよし)との結婚式の招待状でした

幸せの押し売りと、清の残酷な言葉

「私と清さんの結婚式への招待状よ この国一番の豪華な式にするつもりよ」と、咲子は勝ち誇ったように岩子に告げます 。さらに、「力が使えない神の乙女なんて女中以下だもの どんな新婚生活を送っているのか見に来てみれば…」と、岩子の現状を徹底的に見下し、あまつさえ「お姉様には使えない神の乙女の力 こんな風に…」と、庭中の花を咲き乱れさせるという自身の力を見せつけます 。そして、「大好きだった清さんも喜びますわ」と、岩子の心を抉るような言葉を重ねるのでした

場面は変わり、屋敷の外で待っていた清が登場します。「岩子さんには会えたのかい?」と咲子に尋ねる清。そして彼は、衝撃的な言葉を口にするのです。「君を娶るための多額の結納金が準備できず 仕方なく岩子さんを嫁に迎え入れる予定だったけれど 事業が成功して本当に幸運だった 能力もなく醜い岩子さんではなく君を選ぶことができた」と 。それは、岩子へのこれまでの優しさを全て否定するような、あまりにも残酷な言葉でした。咲子はそれを聞き、「なんておかわいそうなの」と、心にもない同情の言葉を口にするのでした 。

【岩肌の花嫁は愛で溶かされる】第7話を読んだ感想まとめ

第7話は、本当に読んでいて胸が苦しくなる回でした。白蘭様への想いを自覚し、少しずつ前向きな気持ちが芽生え始めていた岩子ちゃんのささやかな幸せが、咲子ちゃんの登場によって一瞬で打ち砕かれてしまう様子は、見ていて本当に辛かったです。

咲子ちゃんの悪意は本当に底なしですね。「奴隷のよう」だとか「女中以下」だとか、姉に対してよくもまああんな言葉が出てくるものだと、怒りで手が震えました。特に、自分の力をひけらかして庭の花を咲かせるシーンは、岩子ちゃんの心をこれでもかと踏みにじるようで、本当に許せなかったです。

そして、清さん…あなたって人は…!以前の優しさは全て偽りだったのかと、裏切られた気持ちでいっぱいです。「仕方なく岩子さんを嫁に迎え入れる予定だったけれど」という言葉には、虫唾が走りました。岩子ちゃんがどれだけあなたを心の支えにしていたか、少しでも考えたことがあるのでしょうか。咲子ちゃんと二人で、本当に残酷な仕打ちをするものだと、心の底から軽蔑します。

岩子ちゃんの顔の岩に白蘭様が気づいていたかもしれないという描写は、ほんの少しの希望でしたが、それすらも霞んでしまうほどの咲子と清の悪意でした。この二人のせいで、また岩子ちゃんが自信を失ってしまわないか、本当に心配です。白蘭様が早く帰ってきて、岩子ちゃんを慰めてあげてほしいと、心から願わずにはいられませんでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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