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【今夜、うちにおいで】32話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【今夜、うちにおいで~冷徹上司の理性が溶けたら】第32話をネタバレありで解説する

仕事のミスをきっかけに、同僚の速水から執拗な攻撃を受け、精神的に追い詰められていく清子。第32話では、そんな彼女の前に圭亮が現れ、救いの手を差し伸べます。そして、清子の自己肯定感の低さの根源である、母親との壮絶な過去が明らかになります。

「これは君の人間性の話だ」―圭亮の厳しい叱責と信頼

清子が速水たちに囲まれ、孤立しているところに、上司である圭亮が割って入ります。彼は開口一番、清子に対して「

君はもっと責任感を持ちなさい」と、厳しい言葉を投げかけるのでした 。その言葉に、清子は「部長も女は品だとかおっしゃるんですか!」と、これまで抑圧されてきた感情をぶつけます

しかし、圭亮の答えは彼女の予想を裏切るものでした。「

違う。君自身の人間性の話だ。性別は関係ない。彼は、清子の性別ではなく、一人の社会人としての行動を問題にしていたのです。そして、ミスの後の対応で信用を失ったことは事実だと指摘しつつも、「私は君が作る資料の訴求力の高さを評価している」「

仕事で信頼を失ったなら、仕事で挽回しなさい」と続け、彼女の能力を信じ、再起のチャンスを与えてくれたのでした

巧妙な責任転嫁と、見抜かれた嘘

圭亮の判断により、清子が引き続き企画の担当を続けることになりました 。しかし、その決定に不服な速水は、周囲に「

遠野主任の指示通りにしただけ」と嘘をつき、全ての責任を清子一人になすりつけようと画策します

その卑劣な責任転嫁を、圭亮は見逃しませんでした。「速水さん君さ、今優先すべきはそこじゃない」と速水を一喝し、冷静にチーム全体へ指示を出す彼の姿は、まさに理想の上司そのものです

過去からの呪縛―明かされる母親との関係

圭亮に救われたものの、清子の心は晴れませんでした。担当から外されるかもしれないという恐怖の中、彼女の脳裏に、辛く苦しい過去の記憶が蘇ります。「

どうして私は評価されないの? 子供の頃からずっとそう」という心の叫びと共に、物語は彼女の幼少期へと遡るのでした

回想シーンで描かれたのは、母親による徹底的な支配でした。テストで良い点を取っても、褒められるのはそこそこに、母親好みの洋服を着せられる清子 。彼女の個性や意志は尊重されず、「女の子は愛嬌よ、でしゃばらず笑顔でいなさい」という母親の価値観を、ただひたすらに押し付けられてきたのです

「私が女だからですか!」魂の叫びと届かぬ声

母親の支配は、清子の人生の重要な選択にまで及んでいました。彼女が行きたかった大学は「ママは好きじゃないわ」と一蹴され、母親の母校へ進学させられます 。さらに、希望していた会社への就職も許されず、母親の知人の会社へと、その道を決められてしまいました

私が女だからですか!!!。かつて、そう魂の限り叫んだ清子の声は、母親に届くことはありませんでした。この、自由を奪われ、人格を否定され続けた過去こそが、彼女の自己肯定感を低くし、他人の評価に怯える性格を形成してしまった根源だったのです。圭亮の「性別は関係ない」という言葉は、この長年の呪縛を解き放つ、希望の光となるのでしょうか。

まとめ【今夜、うちにおいで~冷徹上司の理性が溶けたら】︎第32話を読んだ感想

今回は、清子が抱える心の傷の根源が、これほどまでに深く、そして痛ましいものだったのかと、読んでいて非常に胸が締め付けられました。清子の母親の支配的な言動は、教育という名を借りた虐待のようにも感じられ、清子の苦しみがひしひしと伝わってきて本当に辛かったです。

そんな絶望的な状況の中で、圭亮が見せた上司としての姿は、まさに暗闇に差し込む一筋の光でした。「性別は関係ない」ときっぱりと言い放ち、清子を一人の人間として対等に扱い、その能力を信じて再起のチャンスを与えてくれる。こんなにも格好いいヒーローがいるでしょうか。彼の存在が、清子にとってどれほどの救いになっているかと思うと、感動で胸がいっぱいになりました。

清子の「どうして私は評価されないの?」という魂の叫びが、読後もずっと心に響いています。彼女がこの深いトラウマを乗り越え、自分の価値を自分の手で証明できる日が来ることを、心から応援したくなりました。圭亮の揺るぎない愛が、彼女の凍てついた心を温かく溶かしてくれることを信じています。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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