復讐モノ

【新卒の美和ちゃん】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【新卒の美和ちゃん】第8話をネタバレありで解説する

前回、美和に復讐を誓い、中村という仲間を得た小松。第8話では、この二人の恐るべき同盟が、ついにその牙をむきます。しかし、会社の非情な決定は、彼女たちの計画すらも飲み込み、物語は誰も予想しなかった衝撃の展開を迎えることになります。

鉄槌!会社が下した非情なる決定

小松と中村が打倒・美和の計画を練り始めるところから物語は始まります。小松の目的は、ただやり返すことではありません。「飯田さんを会社から追い出すんです。それも、彼女が最も屈辱を感じる形で」 と語る彼女の瞳には、冷たい決意が宿っていました。

楽園からの追放、美和に告げられた「総務部への異動」

場面は一転し、美和が上司に呼び出されます。彼女に告げられたのは、一連の騒動の責任を取る形での「異動」でした 。美和は、自分ではなく大谷が罰せられるべきだと抗議しますが、上司は「会社の命令だ。嫌なら辞めるしかない」 と冷たく突き放します。

そして、異動先として告げられたのは「総務部」 。そこは、社内で「流刑地」 「会社の墓場」 と揶揄される部署でした。花形の企画職を夢見て入社した美和にとって、これはキャリアの終わりを意味する、あまりにも残酷な宣告だったのです 。

どん底の出会い、流刑地での再会

希望を失い、会社を辞めることすら考え始めた美和。しかし、彼女の知らないところで、事態はさらに複雑に絡み合っていました。

小松も異動?埃まみれの総務部

なんと、異動を命じられたのは美和だけではありませんでした。ライバルである小松もまた、総務部への異動を命じられていたのです。彼女が通されたのは、埃が積もり、活気のない、まさに「墓場」という名にふさわしい部署でした

中村との再会と、明かされる残酷な真実

そこで小松を待っていたのは、同じく総務部へ異動させられた中村でした 。彼もまた、美和に嵌められたセクハラ事件の懲戒処分として、この場所に飛ばされてきたのです

しかし、本当の絶望はここからでした。中村は、美和も同じように異動してきたと思い込んでいましたが、小松から衝撃の事実を知らされます。美和は総務部ではなく、小松がいた花形の「企画部に異動」したというのです 。つまり、会社は問題を起こした美和と中村を引き離すため、中村だけを罰し、美和にはご褒美とも言える異動を命じたのでした。

天才策士・小松の逆転プラン

すべてが美和の思い通りに進んでいるかのように見え、絶望する中村。しかし、小松は少しも諦めていませんでした。この最悪の状況こそが、彼女にとって最高のチャンスだったのです。

「好きな人」こそが最大の弱点

中村に対し、小松は冷静に、そして大胆に、新たな作戦を語り始めます。 「

飯田さんって好きな人いるんですよ。私はそれが弱点になると思ってるんです

彼女が見抜いた美和の弱点、それは以前からアプローチしていた若林課長のことでした。

敵の得意な土俵で戦う、大胆不敵な宣戦布告

小松が提案したのは、あまりにも大胆な計画でした。 「だから私が課長をゲットして飯田さんに屈辱を味合わせる作戦 どうです?

なんと、美和が得意とする「恋愛」という土俵にあえて上がり、彼女が最も欲しがっているもの(若林課長)を奪い取ることで、精神的に叩き潰すというのです。この恐ろしくも鮮やかな逆転プランに、中村は言葉を失うしかありませんでした。

まとめ【新卒の美和ちゃん…】8話を読んだ感想(ネタバレあり)

第8話は、これまでの物語がすべて壮大な前フリだったのではないかと思わせるほどの、衝撃的な展開の連続でした。美和が「会社の墓場」である総務部に異動させられる場面は、彼女への罰として一瞬スッキリしたものの、それが小松と中村を陥れるための罠であり、美和自身は花形の企画部へ栄転するというどんでん返しには、思わず声が出ました。

今回で、この物語の本当の恐ろしさは、登場人物たちの策謀だけでなく、彼らを取り巻く「会社」という組織そのものであることが明らかになったように感じます。個人の正義や真実などおかまいなしに、体面や利益のために冷徹な判断を下す。そのリアリティが、物語に一層の深みと緊張感を与えています。

そして何より、小松ちゃんの策略家としての才能が開花した回でした。自分と中村が最も不利な状況に追い込まれた瞬間に、敵の最大の武器(恋愛)を逆手に取って、最も効果的な反撃プランを編み出す。その思考の速さと胆力は、もはや新人とは思えません。

「好きな人を奪い、屈辱を与える」という、この上なく残酷で個人的な復讐計画。美和と小松、二人の天才的な策略家による、一人の男性を巡る恋愛戦争がついに始まろうとしています。果たして、計算ずくの「養殖」である美和は、土壇場で見せる「天然(のフリをした猛獣)」である小松に勝つことができるのか。次回の直接対決が待ちきれません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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