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【軍神と偽りの花嫁】40話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【軍神と偽りの花嫁】第40話をネタバレありで解説する

妻である明凛(めいりん)からの献身的な愛の儀式を受け、心も身体も深く結ばれた汪煌明(おう こうめい)。第40話では、その儀式の先にあった、煌明が胸に秘めてきた切実な願いが明らかになります。そして、ついに出陣の時を迎えた夫と、彼を送り出す妻が交わす、永遠の愛の誓い。今回は、涙なしには読めない、感動のクライマックスを詳しくご紹介いたします。

「子が欲しい」―軍神が初めて語る、未来への願い

神聖な房中術の儀式を終え、術は成ったと安堵する明凛。しかし、煌明は「これで終われると思うのか?」と、さらに深く、そして熱く彼女を求め続けます。それは、術のためではなく、ただ一人の男として、愛する妻を欲する純粋な想いからでした。

そして彼は、これまで胸の奥に秘めてきた、切実な願いを口にします。

子が欲しい。私と明凛の子だ

若草を踏みしめ、どこまでも元気に駆けてゆくような子。そんな、愛する妻との間に生まれる新しい命を、彼は心から夢見ていました。この国を護り続けてきたのは、この未来のためだったのだと。彼の戦う理由が、今、確かに明かされたのです。

勝利への誓いと、残された内通者の影

場面は変わり、夜が明けた煌明軍の陣営が描かれます。修復された武器も揃い、兵士たちの士気は「あとは勝利するのみだ!」と最高潮に達していました。決戦を前に、勝利への期待が高まります。

しかし、その一方で、兵士たちの間には一抹の不安が残っていました。それは、未だ正体の掴めない「内通者」の存在です。いつ、どこで、新たな妨害工作が仕掛けられるか分からない。勝利への高揚感の中に、依然として不穏な影が差し込んでいるのでした。

「勝利の加護を」―戦場へ向かう夫との、誓いの口づけ

やがて、つずいに出陣の時が訪れます。明凛は、霧芳たちと共に、戦場へと向かう夫を見送りました。兵士たちが固唾をのんで見守る中、煌明は馬上の上から、静かに妻を見つめます。

そして次の瞬間、彼は馬から降りると、まっすぐに明凛の元へ歩み寄り、その唇に深く、情熱的な口づけを交わしました。それは、単なる別れの挨拶ではありません。まるで「勝利の加護」を求めるかのように、二人の魂だけが交わすことのできる、神聖な愛の誓いそのものでした。

口づけを終え、煌明は戦場へと向かいます。遠くからかすかに聞こえてくる、戦の始まりを告げる地鳴り。それを聞いた明凛は、涙をこらえ、自らもまた「負傷者を救う」という、もう一つの戦場へと向かう覚悟を決めるのでした。

まとめ【軍神と偽りの花嫁】40話を読んだ感想(ネタバレあり)

第40話は、煌明というキャラクターの人間的な魅力が、これ以上ないほど輝いていた回でした。特に「子が欲しい」と、明凛との未来を具体的に語る彼の姿には、胸が熱くなりました。これまで国のための「駒」として、死ぬことだけを覚悟してきた彼が、初めて見せた一人の男性としての素顔。その切実な願いに、涙腺が緩んでしまいました。

そして、出陣前の口づけのシーン。兵士たちが大勢見守る前で、堂々と妻への愛を示す彼の姿は、あまりにも劇的で美しかったです。それは、彼女への絶対的な信頼と、必ず生きて帰るという強い意志の表れであり、本作屈指の名シーンだと思います。

夫を送り出した明凛が、ただ悲しみに暮れるのではなく、自らもまた医師として戦う覚悟を決めるラストも素晴らしかったです。それぞれの戦場で、お互いを想い、自らの使命を果たそうとする二人の姿。この過酷な戦いの先に、二人が夢見る幸せな未来が待っていることを、心の底から願わずにはいられません。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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