【私の夫と結婚して】3話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【私の夫と結婚して】第3話をネタバレありで簡単に解説する
父の愛によって10年前の人生を取り戻した美紗。第3話では、彼女が過去の自分と決別し、未来の復讐と自らの幸せのために、具体的かつ大胆な一歩を踏み出す様子が詳細に描かれます。これは、彼女の第二の人生における、本当の意味での「再スタート」の物語です。
過去との決別、そして未来への準備
新しい人生の始まりを刻む暗証番号
10年ぶりに帰ってきた我が家 。美紗は、玄関のドアロックの暗証番号が、憎き夫・友也の誕生日であったことを思い出します 。彼女はためらうことなく、「今すぐ変えよう」と決意 。そして、自分の人生が再スタートした今日の日付、「XX0410」を新たな暗証番号として設定しました 。この行為は、友也との関係を断ち切り、自分の人生の主導権を取り戻すという、彼女の固い決意の象徴でした。
偽りの友情の証をゴミ箱へ
家の中は、忘れたい過去の記憶で満ちていました。サイドボードには、友也とのツーショット写真の隣に、親友・麗奈とお揃いで買ったアヒルの人形が飾られています 。かつて麗奈は、「あなたが可愛いって言ってた人形、わたしも買ったんだ!」「わたしたちの友情の証にするのはどう?」と無邪気に笑っていました 。
しかし、今となってはその言葉の裏に隠された醜い本性が透けて見えます。「美紗の好きなものはわたしも大好きだから」という言葉が、「私の好きな男まで好きだって意味だとは思わなかった」と、美紗は過去の自分の愚かさを噛み締めます 。学生時代、自分の片思いの相手がことごとく麗奈に告白していた事実を思い出し、彼女の裏切りが今に始まったことではないと悟るのでした 。美紗は、写真と人形をためらいなくゴミ箱へと投げ捨て、過去の清算を始めます 。
復讐のための資金計画
虎の子の貯金と、ひらめき
過去を清算した美紗が次に取り掛かったのは、復讐と自立のための資金計画でした 。クローゼットの奥から通帳を探し出し、残高を確認します 。そこには、コツコツ貯めた定期預金100万円と、手を付けられずにいた父の香典100万円が記されていました 。しかし、同時に200万円の銀行ローンも残っており、資金は決して十分とは言えません 。
「ロトの当選番号でも覚えておけばよかった」と悔やみつつも、彼女はすぐに思考を切り替えます 。「どうやってお金を集めよう…?」と考えたその時、彼女の脳裏に一つの光明が差しました 。それは、友也が株にハマっていたという記憶です 。
最低の夫の知識を、最高の武器に
前の人生で、友也は株にのめり込み、美紗の給料や退職金までつぎ込んだ挙句、全てを失いました 。しかし、彼が投資を始めた当初、買った株が次々と急騰していた時期があったのです 。そして、その時期こそが、まさに今、美紗が戻ってきた
20XX年でした 。友也の愚かな失敗の記憶が、今や美紗にとって未来を切り開くための最高の情報となったのです。「少なくとも今回の人生では私の役に立ってよね」と、彼女は不敵に微笑むのでした 。
運命は変えられるという確信
最後の晩餐へのドレスアップ
友也から「差し入れ持っていくよ。話をしよう」というメールが届きます 。普段手ぶらでしか来ない彼の申し出を不審に思いながらも、美紗は「その前にケリをつけなきゃいけない」と、彼と会う約束を取り付けます 。
彼女はクローゼットを開き、10年前の自分のセンスのなさに「どれもこれも全部ダサい」と愕然とします 。しかし、これから始まる友也との対決を「最後の晩餐」と位置づけ、それにふさわしい自分になるために、身なりを整え始めました 。
運命を変えた過去の記憶と、大きな確信
ヘアアイロンを使おうとしたその時、美紗の脳裏にある記憶が鮮明に蘇ります。それは、過去の人生で起きた些細な、しかし痛みを伴う事故の記憶でした 。床に落ちた携帯を拾おうとした際にコードが絡まり、熱いヘアアイロンが手首に落ちてきて火傷を負ってしまったのです 。
しかし、今回は違いました。その痛みの記憶のおかげで、美紗は落ちてくるヘアアイロンを寸前で避けることに成功します 。手首が無傷であることを確認した彼女は、「大丈夫そうね…」と安堵の息を漏らし、そして悟るのです 。「そうよ 運命は変えられる」と 。過去を知っているからこそ、未来の不幸を回避できる。この小さな成功体験が、彼女の復讐計画に絶対的な確信を与えることになりました。
最高の復讐計画、始動
友也と麗奈の浅はかな日常
その頃、オフィスでは相変わらずの光景が繰り広げられていました。鈴木部長に仕事の不備を厳しく指摘され、逆恨みする友也 。彼は、自分を気遣う麗奈からの付箋に「麗奈ちゃんは本当に癒しだなあ」「こういう気遣いができるのも可愛いよなあ」とデレデレし、「やっぱり美紗はイケてないよな」と妻をこき下ろします 。麗奈もまた、友也が美紗と会うと知り、嫉妬心をのぞかせていました 。
最高の復讐、それは「結婚」
友也から「今、出発した。それから、プレゼントもあるんだ!」というメールが届きます 。美紗はその「プレゼント」が、過去において麗奈がサプライズとして持ってきたものだと瞬時に見抜きました 。あの時は、二人の親密さに気づきもしなかったのです 。
そして、その瞬間、彼女の頭に悪魔的ともいえる計画がひらめきます。
「そうだ…いいこと思いついた」「私にできる最高の復讐」
その計画とは、彼らが望む未来を、美紗自身の手で作り上げてやることでした。
「私を殺してまで守ろうとしたあんたたちの大切な愛」
「10年前の私が守ってあげるわ」
美紗は決意の表情で、携帯を握りしめます。彼女が導き出した最高の復讐、それは、自分を踏み台にして結ばれようとした二人を、その通りに結婚させること。そして、友也という最低の男を、親友だった麗奈に押し付けることでした。彼女は心に誓います。
「あんたが私の代わりに友也さんと結婚しなさい」
これは、地獄の始まりを告げる、宣戦布告に他なりませんでした。
まとめ【私の夫と結婚して】3話を読んだ感想(ネタバレあり)
第3話は、美紗の復讐計画が具体的な形を持ち始める、非常にエキサイティングな回でした。単に感情的に怒りをぶつけるのではなく、冷静に過去を分析し、未来を設計していく彼女の姿は、もはや悲劇のヒロインではありません。したたかで、頭脳明晰な復讐者そのものです。
特に印象的だったのは、過去の思い出の品をゴミ箱に捨てるシーンと、夫の株の失敗という最悪の記憶を、未来への投資情報として利用する発想の転換です。過去のすべてを清算し、利用できるものは徹底的に利用するという彼女のドライな姿勢に、復讐への本気度がうかがえてゾクゾクしました。
また、「運命は変えられる」と確信するきっかけとなった火傷の回避エピソードは、物語に重要な示唆を与えています。過去の記憶があるからこそ、未来の不幸を未然に防げる。この小さな成功体験が、彼女に絶対的な自信を与えたことは間違いありません。
そして、最後の最後にひらめいた「最高の復讐」の内容には、思わず唸ってしまいました。憎い夫を、憎い親友に押し付ける。これほどまでに残酷で、痛快な復讐があるでしょうか。相手の望みを叶えてやるふりをして、実は地獄へと突き落とすという、あまりにも高度な計画。美紗の頭のキレっぷりに感服すると同時に、何も知らずに彼女の掌の上で転がされる友也と麗奈の滑稽な姿が目に浮かび、今後の展開への期待が最高潮に達しました。いよいよ始まる「最後の晩餐」で、美紗がどんな第一手を打つのか、目が離せません。
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