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【私の夫と結婚して】5話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【私の夫と結婚して】第5話をネタバレありで簡単に解説する

夫から聞き出した株の情報を手に、美紗が復讐の次なる一手へと動き出す第5話 。物語は、彼女の知的な戦いの幕開けと、キーパーソンである鈴木部長との意外な関係性の発展を、克明に描いていきます。

株投資への挑戦と鈴木部長との再会

知識ゼロからのスタート

友也とのデートを「体調不良」を理由にキャンセルした美紗は、その足で書店へと向かいます 。目的は、友也から聞き出した情報を元に株で資金を増やすための勉強です 。しかし、投資関連の書籍は「専門用語だらけでわけがわからない」状態 。彼女は「株を始める以前の問題ね」と、知識ゼロからのスタートという現実を痛感します

書店での気まずい遭遇

なんとか入門書を探していた美紗は、一番上の棚に『退職前に準備しておく株式投資』という、今の彼女にぴったりの本を見つけます 。しかし、身長170cm以上の彼女でも届かないほどの高い場所 。悪戦苦闘していると、すっと伸びてきた手がその本を代わりに取ってくれました。振り返ると、そこにいたのは、あろうことか上司の鈴木部長だったのです

本のタイトルを見た部長は、「会社を辞めるんですか?神戸さん」とストレートに尋ねます 。狼狽した美紗は「最近平野さんが株をやってるので私も一緒にやろうかと…」と、しどろもどろに言い訳をするしかありません 。

「秘密にしていただけませんか?」

気まずさからその場を去ろうとする美紗を、部長は「この後、平野さんと会うんですか?」と引き止めます 。ここで美紗は、機転を利かせた駆け引きに出ました。「いいえ、今日は会いません」と答えると、人差し指を口に当て、悪戯っぽく微笑みながらこう続けます

なので…私とここで会ったことは他の方たちには秘密にしていただけませんか?

彼女は、友也に「体調が悪い」と嘘をついていることを逆手に取り、部長を共犯関係に引き込もうとしたのです

部長の意外な一面と変化する美紗

過去を知る男からの言葉

去り際に、部長は思い出したように美紗を呼び止め、意外な言葉を口にします。

神戸さん そのイヤリング よく似合ってます

そして、こう付け加えました。「以前つけていたものはあまり似合っていませんでしたが…」 。

その一言で、美紗は全てを思い出します。前の人生で、麗奈からもらった派手なイヤリングが自分に似合わないと、唯一教えてくれたのが鈴木部長だったことを 。この男は、ずっと前から自分のことを見ていてくれたのかもしれない。美紗は、動揺を隠せないのでした。

眠れるイケメン部長と新たな決意

休日明けの月曜日、美紗は仕事を取り戻すために朝早く出勤します 。すると、オフィスには既に鈴木部長の姿が。彼は自分のデスクで静かに眠っていました 。美紗は彼の寝顔をのぞき込み、「うわぁ…近くで見ると肌がきれい…」「眼鏡をとってもイケメンだわ…」と、その端正な顔立ちに見とれてしまいます

その時、部長が目を覚まし、寝ぼけ眼で「…神戸?」と呼び捨てにします 。我に返った部長は慌てて眼鏡をかけ直し、「…早いですね」とごまかしますが、二人の間にはこれまでになかった不思議な空気が流れました

その直後、部長は美紗にコーヒーとサンドイッチを差し入れてくれます 。これまでの自分なら反射的に断っていたであろう厚意。しかし、美紗は「もう反射的に何でも断るのはやめよう」と心に決め、満面の笑みで「ありがとうございます、いただきます!」と受け取りました 。それは、他人の優しさを受け入れ、もっと人に頼って生きていこうという、彼女の大きな変化の表れでした 。

未来への介入、運命を書き換える一撃

「あんただけ儲けるなんて許さない」

自分のデスクに戻った美紗は、早速、友也から得た情報を元に株の取引準備を進めます 。彼女の記憶によれば、友也が言っていた「J薬品」の株は、1か月後にアメリカでの臨床試験結果が承認され、株価が5倍にまで跳ね上がるはずでした 。午前8時半、彼女は手持ちの資金200万円で、J薬品の株2510株の買い注文を入れます

その時、彼女は気づきます。隣の席の友也も、まさに今、同じJ薬品の株に買い注文を入れようとしていることに 。美紗の脳裏に、怒りの炎が燃え上がります。

あんただけ儲けるなんて絶対に許さないわ

未来が変わった瞬間

美紗は即座に行動を起こします。友也が買い注文を入れるより先に、別の証券口座を使い、J薬品の株に大量の「売り」注文を仕掛けたのです 。

そして午前9時、株式市場が開いた瞬間、事件は起こりました 。大量の売り注文によって株価が乱高下したことに慌てた友也は、あろうことか、これから高騰するはずの「J薬品の株を全て売ってしまった」のです 。美紗の意図的な介入によって、本来の歴史とは違う結果が生まれた瞬間でした。彼女は、自らの手で「未来が変わった」ことを確信するのでした 。

まとめ【私の夫と結婚して】5話を読んだ感想(ネタバレあり)

第5話は、美紗の復讐が新たなステージへと進んだ、非常に知略に富んだ回でした。ただ感情に任せるのではなく、未来の知識という最大の武器を手に、冷静に、しかし大胆に市場へ介入する姿は圧巻です。友也から得た情報を元に、彼自身を出し抜くという構図は、まさに痛快の一言に尽きます。

そして、この話で一気に面白みを増したのが、鈴木部長との関係性です。書店での偶然の出会いから、彼の意外な優しさや過去の記憶とのリンクが明らかになり、単なる「厳しい上司」ではない、ミステリアスで魅力的な人物像が浮かび上がってきました。眠っている彼の顔を見てドキドキしたり、差し入れを素直に喜んだりする美紗の変化も描かれ、二人の間にラブコメのような雰囲気が漂い始めたことに、思わずニヤニヤしてしまいます。

特に、美紗が部長の優しさを受け入れ、「これからはもっと人に頼って生きたっていいよね」と決意するシーンは、彼女の人間的な成長を感じさせ、深く印象に残りました。彼女の戦いは、単なる復讐だけでなく、自分自身の幸せを取り戻すための旅でもあるのだと、改めて感じさせてくれます。

ラスト、友也の未来を意図的に変えることに成功したシーンは、鳥肌が立つほどのカタルシスがありました。運命に抗い、自らの手で未来を書き換えていく彼女の姿は、もはや無敵にさえ思えます。これから彼女がどうやって資金を増やし、友也と麗奈を追い詰めていくのか。そして、鈴木部長との関係はどう進展するのか。全ての要素が絡み合い、物語はますます面白くなってきました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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