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【私の夫と結婚して】10話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【私の夫と結婚して】第10話をネタバレありで簡単に解説する

大切な仲間を理不尽なパワハラから救うため、美紗の知的な反撃が始まる第10話。ここからは、ただの復讐劇に留まらない、彼女の人間的な成長と、頼もしい仲間たちとの絆が描かれていきます。しかし、一つの問題が解決に向かう裏で、過去の悪夢が静かに蘇るのでした。

パワハラ上司への反撃開始!美紗の巧妙な策略

書き直す必要はない、信じてください

前話で、富田課長から企画書の理不尽な書き直しを命じられた同僚の住吉さんに対し、美紗は「絶対に書き直さないでください」と告げました 。戸惑う住吉さんに、美紗は驚くべき作戦を提案します。それは、企画書の内容は一切変えず、フォントと配置を少しだけ変更して、もう一度提出するというものでした 。

「富田課長は間違いなく内容なんて見ませんから」

美紗は、課長が部下の仕事ぶりを正当に評価せず、ただ権力を振りかざしているだけだと見抜いていたのです。もし、同じ内容にも関わらず怒られた場合は、「その企画書は私が書きますから」と、全ての責任を負う覚悟まで示します 。美紗の確信に満ちた言葉に、住吉さんは半信半疑ながらも彼女を信じることを決意するのでした 。

最強の武器「ボイスレコーダー」

美紗の助けは、それだけではありません。彼女は住吉さんに、小さなUSBメモリのようなものと見せかけて、実はボイスレコーダーを手渡します 。そして、「富田課長に何か言われるごとに録音してください」と指示しました 。これは、今後の戦いにおいて決定的な証拠となる、最強の武器を手に入れた瞬間でした。

美紗はさらに、住吉さんが恩義を感じているという育休中のサポートについても、衝撃の真実を告げます。課長が住吉さんの仕事を引き受けたと聞いていたようですが、実際にはその業務の半分以上を美紗が一人で引き受け、残りを他の部署のメンバーで手分けしていたのです 。富田課長は、報告書を突き返すのに忙しいだけで、何一つ貢献していませんでした 。この事実が、住吉さんの戦う決意をより一層固いものにします。

繰り返されるパワハラと、ついに訪れた承認の時

美紗の予言通り、富田課長のパワハラは続きます。住吉さんが見た目だけを変えた企画書を提出すると、課長は中身を一切確認することなく、「滅茶苦茶じゃないか!」「今度もダメだ!」と、連日のように書類を突き返しました

しかし、美紗の計画通り、住吉さんはひたすら同じ内容の企画書を提出し続けます。そして一週間後、ついに根負けしたのか、課長は「これはまだマシだな」と企画書を承認しました 。もちろん、彼は最後まで中身が全く同じであることに気づいていません 。彼は住吉さんに対し、「もう次はないぞ。次の人事評価で昇進の有無が決まる」と、最後まで脅しのような言葉を吐き捨てて去っていくのでした 。

頼れる味方、鈴木部長の介入

課長の承認を得て、住吉さんは会議資料の準備を頼まれます。しかし、ここで美紗がファインプレーを見せます。彼女は住吉さんにメッセージを送り、「部長には私が企画書を渡しておきます」と伝え、課長がろくに企画書を見ていなかった事実が部長に伝わるよう、巧妙に仕向けたのです

その頃、オフィスでは別の事件が起きていました。契約社員の鈴木未来が、部長の指示だと思い込み、良かれと思ってカフェのおしゃれなコーヒーを皆に買ってきたのです 。ところが、これに富田課長が激怒。「契約社員の分際で法人カードを使うとは何様のつもりだ!」と、皆の前で未来を激しく罵倒します 。

その時、冷たい空気を切り裂くように現れたのが、鈴木部長でした。彼は、富田課長から未来を守るように立つと、静かに、しかしはっきりとこう告げます。

そのカードは私が渡したんです

さらに、「私の個人カードです」と付け加え、未来が使ったのは会社の経費ではないことを明言します 。部長自らが個人カードを部下に渡すという異例の事態に、オフィスは騒然となりました

会議室の最終決戦!富田課長、断罪の時

そして、運命の会議が始まります。部長に促され、住吉さんが企画のプレゼンテーションを行うと、部長は資料に目を通し、「この資料は間違っています」と指摘します 。これに富田課長が待ってましたとばかりに食いつき、「住吉!オレが原本を渡せって言っただろ!」と彼女を激しく叱責しました 。

しかし、これは全て美紗が仕組んだ罠でした。美紗はすっと立ち上がり、「申し訳ありません。私のミスです」と、全ての責任を自分にあるかのように装います 。そして、住吉さんの体調が悪かったため自分が手伝ったものの、参考資料だと勘違いして作成してしまった、と見事な嘘で場を収めようとしました

ここで、部長が富田課長に決定的な問いを投げかけます。

富田課長…最初の企画書はどうして差し戻したんですか?

答えに窮した課長は、「ネットの記事をかいつまんだような、使いものにならない企画書だった」と、その場しのぎの嘘をつきました 。

その言葉を聞いた部長は、冷たく言い放ちます。

二つとも配置が違うだけで内容は同じです

この一言で、富田課長が企画書の中身を全く見ていなかったことが満座の前に晒されました。部長は激しく動揺する課長に「明日までに始末書を出してください」と命じ、この戦いは美紗たちの完全勝利で幕を閉じたのです 。

忍び寄る過去の悪夢「同窓会事件」

会議後、部長は今後の企画書を直接自分に提出するよう指示し、住吉さんはパワハラから解放されました 。美紗の元には、住吉さんからの心温まる感謝のメッセージが届きます

しかし、安堵したのも束の間、美紗のPCに新たなメッセージが届きます。それは、憎き親友・麗奈からのものでした

美紗!今週の日曜日の約束忘れてないよね!?

そのメッセージを見た瞬間、美紗の顔から血の気が引いていきます。彼女の脳裏に蘇ったのは、前の人生で起きた、記憶から消してしまいたいほどのおぞましい出来事 。麗奈が指す日曜日こそ、あの悪夢の「同窓会事件があった日」だったのです 。

まとめ【私の夫と結婚して】10話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第10話は、読者として最高に胸がすく「神回」でした。理不尽なパワハラを繰り返す富田課長が、美紗の用意周到な計画によって追い詰められ、満座の中で醜態を晒すシーンは、まさに痛快の一言です。特に、鈴木部長が「内容は同じです」と断罪する場面では、思わずガッツポーズをしてしまいました。

また、この物語が単なる復讐譚ではないことを強く感じさせた回でもあります。これまでは孤独に戦ってきた美紗が、住吉さんという大切な「仲間」を守るために、自らの知識と経験をフル活用する姿には心から感動しました。彼女の行動が、自分の幸せだけでなく、他者の幸せを守るための戦いへと昇華していく様子に、物語の深みを感じずにはいられません。

そして、なんと言っても鈴木部長の存在感が光ります。部下を守るために「私の個人カードです」と言い放つシーンは、理想の上司そのもので、惚れ直してしまいました。彼の冷静沈着な判断力と、その裏にある熱い正義感が、このドロドロした物語の中で一筋の光となっています。

しかし、ラストで突きつけられた「同窓会事件」という不穏なキーワード。一つの問題が解決したかと思えば、間髪入れずに次の悪夢が迫ってくる展開には、本当に息が抜けません。美紗のトラウマとは一体何なのか。次なる敵は、課長のような小物ではなく、いよいよ麗奈との直接対決になるのでしょうか。ハラハラとワクワクが止まらない、見事な引きでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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