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【みんな、ボドになった。】7話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【みんな、ボドになった。】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

黒く塗りつぶされた実家を前に、呆然と立ち尽くす沙織。母親はついに、この異常な事態の真相と、一家にかけられた呪いのような「決まり」について語り始めます。

黒く塗りつぶされた家の理由

妹・実里の「失敗」

「なんなのこれは…」と震える沙織に、母親は重い口を開きます 。この家が黒く塗りつぶされるという仕打ちを受けたのは、実里が家出をした、その翌日からのことでした 。

この村では、成人前の若者が「ボド祭り」に参加せず、村を出ていくこと、それ自体が「失敗」と見なされるのです 。

#### 繰り返される一家の悲劇

そして、この「失敗」は、実里が初めてではありませんでした。

14年前、沙織たちの父親もまた「失敗」していたのです 。父、そして妹・実里と、二度にわたる「失敗」を犯したこの一家は、もはや「これ以上失敗できない」「この村で生きていけなくなる」という崖っぷちに立たされていました 。

母の狂信と唯一の解決策

「沙織、ボドになりなさい」

絶望的な状況を語り終えた母親は、まるで何かに取り憑かれたかのように、沙織に祭りの仮面を差し出します。

あなたにはこれがあるもの

沙織 ボドになりなさい

そうすれば きっと大丈夫

母親にとって、沙織が祭りの役目を無事に果たすことだけが、この村で生き延びるための唯一の道だと信じ込んでいるのでした。

消えた妹と警察の絶望的な対応

計画的だった実里の家出

母親の言葉を振り切り、実里の部屋へ向かう沙織。しかし、そこに妹の姿はありません 。母親の回想によれば、実里の家出は2週間も前のこと 。普段と同じように学校へ行く素振りで家を出た直後 、母親に電話で

ごめんね」「…私も 家を出る」とだけ告げ、一方的に連絡を絶ったのです 。母親が慌てて駅へ追いかけたものの、実里は電車の発車時刻まで計算し、追いつかれないよう周到に計画して村を去っていました 。

「帰ってこないと思いますよ」警察官の冷酷な一言

娘が失踪したのに2週間も放置していたのかと激昂する沙織 。しかし、母親は「ち…違うのよ」と首を振ります 。彼女は実里がいなくなったその日に、市内の鬼夜沢警察署へ捜索願を出しに行っていました 。

ところが、警察官の対応は信じがたいほど冷淡なものでした。沙織一家の住所が、かつて「禍沼(まがぬま)」と呼ばれていた村外れの土地だと知ると、その態度は豹変します 。そして、捜査に必要なものを尋ねる母親に対し、警察官は非情にもこう言い放ったのです。

お母さん ちょっと言いにくいんですけどね

帰ってこないと 思いますよ

「手遅れ」だった本当の意味

母親が実里の失踪を「手遅れ」だと語ったのは、捜索を諦めていたからではありません 。村の掟によって一家が追い詰められ、さらに頼るべき警察にまで絶望的な言葉で突き放された、そのどうしようもない状況を指していたのです 。沙織に祭りの参加を執拗に迫ったのも、これ以上娘を「失敗」させたくないという、歪んでしまった親心からでした。

まとめ【みんな、ボドになった。】第7話を読んだ感想(ネタバレあり)

これまで散りばめられてきた謎が一つの線で繋がり、物語の悲劇的な背景が一気に明らかになった、あまりにも衝撃的な回でした。「失敗」という言葉の本当の意味、そして「家を黒く塗りつぶす」という陰湿な制裁は、この村の閉鎖性と排他性を象 徴しており、読んでいるだけで息苦しさを感じます。

特に胸を締め付けられたのは、母親の姿です。娘の家出、そして過去の夫の「失敗」によって村で追い詰められ、すがる思いで沙織に「ボドになりなさい」と迫る姿は、狂気と悲哀に満ちています。彼女は加害者であると同時に、この村の異常なシステムの被害者でもあるのだと感じ、非常に複雑な気持ちになりました。

そして、今回のエピソードで最も恐ろしかったのは、警察の対応です。本来、市民を守るべき存在であるはずの警察が、村の因習を黙認、あるいは助長するかのような態度を取る。この「公」にまで見捨てられているという事実は、沙織たち一家が置かれた状況がいかに絶望的であるかを物語っています。「禍沼」という不吉な地名も、この土地が背負ってきた歴史の闇を感じさせ、物語に更なる深みを与えていました。

唯一の希望だった妹・実里の安否もわからぬまま、沙織に残された道は「ボド」になることだけなのでしょうか。絶望の淵に立たされた彼女が、この後どう行動するのか。固唾を飲んで見守りたいと思います。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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