【人間関係アディクション】52話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【人間関係アディクション】第52話をネタバレありで簡単に解説する

前回の第51話では、主人公のダナがスクールカースト上位のグループに完全に溶け込むため、自らの目標を「ランのようになること」に定めました 。一方、スギョンたちは、新たな標的として学級委員のアラムに目をつけ 、物語は不穏な雰囲気のまま幕を閉じました。

第52話では、その予感が最悪の形で現実となります。アラムを待ち受ける非情な暴力と、その状況を巧みに利用し、彼女を支配しようとするダナの恐ろしい変貌が描かれます。

狩る者と狩られる者、スクールカーストの縮図

狼と鹿の比喩

物語は、捕食者である二匹の狼(ランとスギョン)が、一頭の怯える鹿(アラム)を追い詰めるという、象徴的なイメージから始まります 。これは、この作品の根底に流れる、スクールカーストという残酷な食物連鎖を、読者に強烈に印象付けます。

執拗なカツアゲ

場面は学校の運動場へと移り、スギョンとランがアラムから金銭を奪おうとしていました 。スギョンは、わざとらしく「どっかで見たような気がするけど…誰だっけ?」と尋ね 、アラムに「私たち同じクラスでしょ?」と言わせた上で 、「あ〜!思い出したわ!ダナの隣の例の教科書の子ね〜!」と、彼女の記憶を弄ぶかのような態度をとります 。そして、アラムに「それでホントにお金ないの?」「ポケットの中も見せてもらうわよ」と、有無を言わさぬ口調で迫るのでした

傍観者の葛藤と、振り下ろされる暴力

ダナの無力感

この一部始終を、ダナは少し離れた場所から黙って見ていました。彼女の心の中では、「こんな時に限ってなんで誰もいないの?」という焦りや 、「私にお金があればなんとかなるかも…」という、状況を打開できない自分への無力感が渦巻いています 。しかし、彼女の預金残高はわずか3,012ウォン 。なすすべもなく、ただ時間が過ぎるのを待つしかありませんでした。

ランの非情な一撃

アラムが「ホントにないのよ…」と涙ながらに訴えても 、ランたちの追及は止まりません。それまで静観していたランは、アラムの前に立つと、「時間稼ぎはいいからさっさと出せよ」と、氷のように冷たい声で言い放ちます 。そして次の瞬間、彼女は一切の躊躇なく、アラムの腹部に強烈な一撃を叩き込みました 。あまりの痛みに、アラムはその場にうずくまり、嘔吐してしまいます

救世主か悪魔か、ダナの囁き

偽りの救いの手

ランがさらに追撃しようとしたその時、ついにダナが「待って!」と二人の間に割って入ります 。彼女は「ここは目立つし休み時間もそろそろ終わるから」と、これ以上騒ぎを大きくすべきではないとランを説得し 、「私が話をしてみるわ」と申し出ました 。ランが「じゃあ早くしろよ」とその提案を受け入れたことで 、ダナはアラムと二人きりになります。

アラムは、恐怖に震えながら「先生を呼んできて…」と助けを求めますが 、ダナは「ゴメン…それは無理」と、その願いを冷たく拒絶します

恐怖で支配する心理戦

ダナは、助ける代わりに「これ以上あんたが殴られないようにしてあげる」と言い 、アラムに一つの取引を持ちかけました。そして、彼女の耳元でこう囁きます。

「正直に言って…お金は持ってるの?」

アラムが母親から預かったお金を持っていることを白状すると 、ダナは畳みかけるように彼女を追い詰めていきます。

「…今渡さないとまた殴られた上に結局そのお金も巻き上げられるわよ?」

「あんたもランのことは知ってるでしょ?スギョンも怖いけどランはもっと怖い子よ」

ダナは、ランであれば人のいない場所に連れて行き、下着まで脱がせた上で、もし金が見つかれば髪を燃やし、指をへし折り、その姿を動画に撮って笑いものにするだろうと、起こりうる最悪のシナリオを具体的に語り、アラムの恐怖心を極限まで煽り立てました

そして最後に、ダナは恐怖に支配されたアラムに、決定的な言葉を告げるのです。

「私が助けてあげる」「そのお金を渡しなさい」

水面下で進む新たな関係?ホヨンとボミの密会

アラムへの非道な行いが繰り広げられている最中、場面は学校のトイレへと移り、視点はボミのものへと切り替わります。スギョンたちとの激しい対立の後、彼女は一人静かに歯を磨いていました 。

その時、彼女のスマートフォンが静かに振動します 。画面を確認したボミの目は、驚きに大きく見開かれました。メッセージの送り主は、イ・ホヨン。彼がボミに送ったメッセージは、「何してる?」という短い一文でした

この短いメッセージは、物語に新たな火種を投下します。ダナという恋人がいながら、ホヨンは裏でボミと連絡を取り合っていたのです。この水面下でのやり取りは、一見完璧に見える王子様ホヨンの裏の顔と、この物語の人間関係がさらに複雑で予測不可能な泥沼へと向かっていることを予感させます。

まとめ【人間関係アディクション】52話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第52話は、主人公ダナが、もはや後戻りのできない一線を越えてしまったことを決定づける、恐ろしくも目が離せない回でした。

物語冒頭で描かれた狼と鹿の比喩は、この作品が描くスクールカーストの本質を見事に表現しています。しかし、最も衝撃的だったのは、ダナの変貌ぶりです。彼女はもはや、暴力におびえる傍観者ではありません。自ら進んで、言葉巧みに弱い者を追い詰め、恐怖で支配しようとする「加害者」の側に堕ちてしまいました。アラムを助けるふりをしながら、ランの恐怖を最大限に利用して金を奪おうとする彼女の姿は、かつて自分が嫌悪していたはずの、スギョンたちのやり方そのものです。

そして、物語の最後に投下された、ホヨンからボミへのメッセージ。これは、これまでの物語の見方を根底から覆す、驚愕の事実です。ダナが「一軍」の地位とホヨンとの関係を守るために、心を汚していく一方で、そのホヨン自身が裏で別の女性と連絡を取っていた。この事実は、ダナの努力が、あまりにも悲しい悲劇につながる可能性を示唆しています。完璧な王子様に見えたホヨンの真意はどこにあるのか、物語は全く新しい謎を提示しました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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