【人間関係アディクション】60話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第60話をネタバレありで簡単に解説する
前回の第59話では、ホヨンが親友であるドンフンに対して抱える、強烈な劣等感が明らかになりました。そして今回、第60話では、その歪んだ感情がついに暴発します。友情と嫉妬が交錯する中で、二人の関係は決定的な亀裂を迎え、物語は息もつかせぬ展開へと突入します。
崩壊するプライド、ホヨンによる激情の問い詰め
親友への嫉妬と劣等感
物語は、戦いを終えたホヨンとドンフンが、ドンフンの家で対峙する場面から始まります。シャワーを終えたドンフンに対し、ホヨンは心の動揺を隠せません。自分が勝てなかった相手、ヒョンシクにドンフンが勝利したという事実。それが、彼のプライドを深く、そして静かに傷つけていました 。
ホヨンは、自分が負けた相手にどうやって勝ったのかと、親友であるはずのドンフンに激しく詰め寄ります 。「楽しかったかって聞いてんだよ」 、「俺を散々おだてておいて…」 と、彼の言葉は嫉妬と劣等感に満ち、もはや正常な状態ではありません。
友情を説くドンフンの気遣い
そんなホヨンの激情に対し、ドンフンはあくまで冷静に対応しようと試みます。彼は、ホヨンが先に相手の体力を全て奪ってくれたから、自分は倒すことができたのだと説明します 。もし自分とホヨンの立場が逆であったなら、同じ結果になっていただろうと、必死に友人の傷ついた心を気遣うのでした 。
ドンフンはさらに、「相性がよかったんだろ」 、「気がついたら勝ってただけだ」 とホヨンをなだめます。そして、「お前が俺より強いって言ったのも本心だ…」 と、ホヨンを立てる言葉を続けます。彼にとって、二人の間に強さの序列などなく、「どっちが強いか比べることになんの意味があんだ?お前は俺の友達だろ?」 と、ただ友情だけがそこにあると考えていたのです。
理性の崩壊、暴発するホヨンの拳
確かめたい「相性」という真実
しかし、ドンフンの必死の説得も、一度壊れ始めたホヨンの心には届きませんでした。ドンフンが話を打ち切ろうと差し出した手を、ホヨンは掴み取ります 。そして、「お前がピョンシクに勝ったのは相性のおかげだと?」 と、冷たく問いかけました。
次の瞬間、ホヨンはその言葉の真偽を確かめるかのように、ドンフンに容赦ない拳を叩き込みます 。彼が言った「それなら今確かめてみよう」 という言葉は、友情の完全な崩壊を告げる合図でした。
戦いを拒むドンフンの選択
突然の暴力に、ドンフンは抵抗することなく殴られ、鼻から血を流します 。彼は、なおもホヨンに戦う意思がないことを示すように、「う…やらねぇよバカヤロー」 と呟き、親友との争いを最後まで拒絶するのでした 。
日常に潜む事件の痕跡と、新たな抗争の予兆
掃除婦が目撃した非日常
場面は変わり、ドンフンの家に一人の清掃員の女性がやってきます 。彼女が目にしたのは、床に点々と広がるおびただしい量の血痕でした 。事件が起きたのではないかとパニックになり、警察への通報を考えます 。
そこへ、当事者であるドンフンが現れます 。彼は、心配する女性に「フフッ 俺の血じゃありませんよ」と不敵に笑うと、「…他人の血です」 と言い放ちます。そして、「誰も死んでないし大したことじゃないので親が帰る前に掃除だけやっといてください」 と、ジュースの缶を無造作に投げ捨て、平然と家を後にしていくのでした 。
彷徨うホヨンのやり場のない怒り
夜の街を、傷だらけのホヨンが一人彷徨っています 。彼の心は、ドンフンへの劣等感で満たされていました 。そこへ、スギョンやボランたちのグループが「ホヨンじゃん!」 と声をかけますが、彼は「今はお前らなんかとしゃべってるような気分じゃないんだよ…」 と、彼女たちを冷たくあしらいます。
勝っていれば何かが違ったのか、と自問自答を繰り返すホヨンの心は、怒りのやり場を見つけられずにいました 。そして、彼の鬱積した怒りは、通りすがりの屈強な男性と肩がぶつかったことをきっかけに、新たな暴力の連鎖を生み出してしまうのでした 。
まとめ【人間関係アディクション】60話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の第60話は、これまで無敵の王子様として描かれてきたホヨンの、人間的な脆さとプライドの崩壊が克明に描かれた、非常に胸に迫る回でした。彼の暴力の矛先が、ついに親友であるドンフンに向かってしまった瞬間は、二人の友情が音を立てて崩れ落ちるようで、見ていて心が痛みます。
ドンフンが必死に友情を説き、ホヨンの心をなだめようとする姿は、彼の不器用ながらも誠実な一面を感じさせました。しかし、極度の劣等感に苛まれるホヨンにとって、その優しさすらも、自分への憐れみや侮辱に感じてしまったのかもしれません。この悲しいすれ違いこそが、人間関係の難しさと、一度生じた亀裂の修復がいかに困難であるかを物語っているように思います。
そして、物語のラスト、やり場のない怒りを抱えたホヨンが、街で新たなケンカを始めてしまう場面。これは、彼の精神的な崩壊が、もはや誰にも止められない段階に入ってしまったことを示唆しています。親友にまで拳を向けてしまった彼の暴走は、一体どこへ向かっていくのでしょうか。彼の心の闇の深さと、今後の破滅的な展開を予感させる、重い余韻を残す回でした。
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