【みんな、ボドになった。】18話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【みんな、ボドになった。】第18話をネタバレありでわかりやすく解説する
目の前の男は、恩人であり、希望の光であったはずの同級生・清太郎(せいたろう)ではなかった。前回のラストで突きつけられた衝撃の事実に、沙織はただ呆然とします。では、彼は一体何者で、何が目的なのか。物語は、その核心へと一気に迫っていきます。
偽りのヒーロー、その名はウィリアム
同級生には内緒の、秘密の同盟
「僕は本物の清太郎じゃないよ」 。男はあっさりとそう認めると、沙織を人目のあるコンビニへと促します。彼は自分を「ウィリアム・オルティス・サトウ」と名乗り、敵ではないことを告げた上で、この事実はまだ他の同級生には伏せておいてほしいと頼むのでした 。
沙織は、困惑しながらもその条件を飲みますが、矢も盾もたまらず問いかけます。「本物の清太郎は今どうしてるの?」 。その問いに対するウィリアムの答えは、あまりにも残酷なものでした。
オンラインで芽生えた国境を越えた友情
ウィリアムは、アメリカの田舎町に住む、内気なオタク青年でした 。転居を繰り返す幼少期を送り、なかなか周囲に馴染めなかった彼にとって、唯一の心の拠り所がオンラインゲームだったのです 。
そんな彼がゲームの中で出会ったのが、ハンドルネーム「名人(meijin)」を名乗る、とてつもなく強い日本人プレイヤー 。ウィリアムと「名人」はすぐに意気投合し、国境を越えた固い友情を育んでいきました 。沙織は、「名人」が本物の清太郎のかつてのニックネームであったことを思い出すのでした 。
親友の死と、託された遺言
「人間は腐ってる」清太郎の絶望
ウィリアムは、清太郎から故郷の美しい写真を見せられたことがありました 。しかし、その美しい風景とは裏腹に、清太郎は「人間は腐ってるけど」と、故郷に対して深い絶望と憎しみを抱えていたのです 。その言葉は、彼が中学時代から引きこもりになってしまった、知られざる過去のトラウマを物語っていました 。
突然の訃報と謎の遺品
ウィリアムの回想は、最も悲劇的な場面へと移ります。ある日、彼のもとに清太郎の母親から国際電話がかかってきました。そして告げられたのは、信じがたい事実でした。
「清太郎が 亡くなりました」
「彼は 自ら命を 絶ったそうだ」
清太郎は、ウィリアムに宛てて謎の「封印」された荷物と、一通の手紙を遺していました 。親友の最後の願いを叶えるため、ウィリアムは日本へ飛ぶことを決意したのです 。
遺書が語る罪の告白
「僕は昔友達に人殺しをさせた」
そして現在。ウィリアムは、清太郎が遺した最後の手紙を沙織に手渡します 。そこに英語で綴られていたのは、彼の命を懸けた、おぞましい罪の告白でした。
「僕は昔友達に人殺しをさせた」
「今年僕の番が来る」
「アレにだけはなりたくない」
「ボド祭り」の正体は、やはり村の掟を破った者を「不要品」として処分する、集団リンチ殺人。そして、その殺人の実行役を、祭りの参加者たちが担わされていたのです。清太郎は、自分がその殺人者になることから逃れるため、自ら死を選んだのでした。
あなたが「人殺しをさせられた友達」なのか?
衝撃の事実に打ちのめされる沙織に、ウィリアムは最後にして、最も残酷な問いを投げかけます。遺書に書かれた「誰かを殺した友達」 。それは一体、誰のことなのか。
「それとも これ…… 君のこと…?」
沙織が失った13年前の記憶。清太郎が背負った罪。全ての点が、今、一つの線を結ぼうとしていました。
まとめ【みんな、ボドになった。】18話を読んだ感想(ネタバレあり)
偽清太郎の正体が明かされるという衝撃から始まった第18話。しかし、その謎はすぐに解き明かされ、私たちは間髪入れずに、本物の清太郎の死という、さらに重く、悲しい真実に直面させられました。このジェットコースターのような展開は、読者の感情を激しく揺さぶり、物語への没入感を極限まで高めてくれます。
国境を越えたオンラインゲームでの友情が、日本の片田舎に眠るおぞましい因習を暴くきっかけになるという、非常に現代的なプロットに感銘を受けました。内気な少年たちが唯一見つけた心の拠り所が、結果的に悲劇へと繋がっていく様は、皮肉的であり、胸が締め付けられます。
そして、清太郎の遺書の告白。これは物語の根幹を揺るがす、あまりにも衝撃的な内容でした。「ボド祭り」が単なる殺人儀式であるだけでなく、友人同士に殺し合いを強いるという、悪魔のようなシステムであったことが判明し、言葉を失います。
ラストでウィリアムが沙織に投げかけた「あなたが、その友達なのか?」という問い。これは、本作が新たなステージに突入したことを示す、最高のクリフハンガーです。沙織は単なる被害者ではなく、過去の惨劇における加害者(あるいは、させられた側)なのかもしれない。彼女自身の失われた記憶の謎が、物語全体の核心であることが明確になり、今後の展開が全く予想できなくなりました。まさに神回と呼ぶにふさわしい、濃密な一話でした。
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