【人間関係アディクション】61話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【人間関係アディクション】第61話をネタバレありで簡単に解説する
前回の第60話では、親友であるはずのドンフンにまで拳を向け、精神的に追い詰められたホヨンが街で新たなトラブルに巻き込まれるという、緊迫した場面で幕を閉じました。第61話では、その窮地に意外な救世主たちが現れます。そして、これまで見過ごされてきたホヨンの傲慢さを、カースト最上位のランが鋭く指摘する、物語の力関係が浮き彫りになる重要な回です。
傷だらけの王子様、路上の新たな火種
予期せぬ介入と仲間たちの加勢
物語は、ホヨンが街でガラの悪い男に絡まれる場面から始まります 。前回の戦いで心身ともに疲弊しているホヨンは、もはや抵抗する気力もなく、されるがままになっています 。しかし、その絶望的な状況に、「なんで私の友達を殴んのよ!」と、スギョンが果敢に割って入りました 。
彼女の加勢を皮切りに、ランや他の仲間も駆けつけます 。彼女たちは、傷だらけのホヨンを庇い、男に対して一歩も引きません。ホヨンは、自分を助けようとする彼女たちの姿に戸惑いを隠せない様子でした 。
スギョンはホヨンのボロボロの姿に「ゲッ…あんた ボコボコじゃない…」 と驚き、この「変態タンクトップは知り合いなの?」 と、目の前の男との関係を尋ねました。
ホヨンは「ちょっと口論になっただけだ」 と状況を穏便に済ませようとし、通報しようとするスギョンを「ソイツに殴られたわけじゃないし」 と制止します。彼は、これ以上事を荒立てず、その場を去ろうとしました 。
逃走の阻止、そしてランの対峙
しかし、男は彼らを逃がすつもりはありません。「逃げんじゃねえ!」 と叫び、ホヨンの腕を掴んでその場に引き止めます。そして、女子たちには用はないとしながらも、「お前だけ残りゃいいんだよ」 と、ホヨン一人を標的に定めました。
その時、これまで静観していたランが、男の前に進み出ます。スギョンも「その子も私たちと一緒に行く…んです」 と、ホヨンを庇う意思をはっきりと示しました。男は「お前誰かに殴られたことねぇだろ?」 と彼女を威嚇しますが、スギョンは「しょっちゅう殴られて…ますけど?」 と、皮肉を込めて言い返し、一歩も引きません。この予期せぬ抵抗に、ホヨン自身も「なんで俺を助けてくれるんだ…」 と、心の中で戸惑いを隠せずにいました。
一触即発のクライマックス
ホヨンはランたちに「お前らはもう行け、俺が一人で…」 と言いますが、その言葉を遮るようにランが「やってみなさいよ」 と、男の喧嘩を買ってしまいました。両者の緊張が極限まで高まり、今にも暴力が勃発しそうになった、まさにその瞬間。スギョンが悲鳴のような声で「ラン!」 と叫び、物語は次の局面へと移ります
ランの忠告、見透かされたホヨンの傲慢
投げかけられた厳しい言葉
仲間たちと別れ、一人になったホヨンの前に、ランが静かに立ちはだかります 。そして、彼女はホヨンの心の奥底を見透かすかのように、厳しい言葉を投げかけました。
「お前さぁ 自分だけがそんなに偉いと思ってんの?」
彼女は、ホヨンが他の仲間たちを心のどこかで見下していることを鋭く指摘します 。そして、「アイツらだってお前がそう思ってんのわかってんだよ」と、彼の傲慢な態度が、仲間たちとの間に見えない溝を作っていることを忠告するのでした 。
ドンフンの苛立ちと、いじめの激化
場面は、ホヨンとドンフンの壮絶なケンカがあった翌日の学校へと移ります。
そこでは、ドンフンがギョンムンという気弱な生徒を標的に、執拗ないじめを繰り返していました 。仲間たちが「早く攻撃しろ」と囃し立てる中、ドンフンは恐怖で動けないギョンムンに対し、「あんまり俺を怒らせんな」と低い声で威圧します 。
そして、言うことを聞かないギョンムンを容赦なく蹴り飛ばし、「俺の言うことが聞けねぇってのか?」と、さらに暴力をエスカレートさせていきました 。その様子を見ていた仲間たちは、「今日のドンフンは機嫌が悪いみたいだな」と噂します 。彼のこの苛立ちは、明らかにホヨンとの一件が原因であることを物語っていました。
孤独なホヨンと、渦巻く憶測
一方、その頃の教室。ホヨンは、顔に痛々しい傷跡を残したまま、一人ぽつんと席に座っていました 。いつも彼の隣にいるはずのドンフンの姿はありません。
その異様な光景に、他の生徒たちは「今日はなんか様子が変だったな」と噂します 。そして、「隣の席なのに一言も話さねぇし」「顔はボコボコだし…」と、二人の間にただならぬ何かがあったことを察していました 。やがて、その憶測は「もしかしてあの二人ケンカしてドンフンがアイツをシメたんじゃねぇか?」という、具体的な噂へと発展していきます 。
暴かれる力関係と、ホヨンへの悪意
しかし、生徒の中には、その噂に疑問を呈す者もいました。一人の坊主頭の生徒は、「そうかな…」と呟き、ホヨンを一方的な被害者と見ることに懐疑的な姿勢を見せます 。そして彼は、「とはいえ俺もホヨンのヤツは大嫌いだけど」と、ホヨン個人への強い嫌悪感を露わにしました 。
彼の口から語られたのは、このグループの力関係の核心を突く言葉でした。「ドンフンがいなけりゃ人脈も何もねぇくせによ」 。ホヨンの地位や影響力が、実はドンフンという絶対的な力の存在に大きく依存していること。その真実を、彼らは見抜いていたのです。
そして、その悪意は具体的な願望となって現れます。「ドンフンにもかばいきれねえ問題でも起こせばいいのにな…」 。ホヨンが大きな問題を起こし、ドンフンですら庇いきれない状況になれば、「そうなりゃアイツも終わりだろ?」と、彼の失脚を心から望んでいる生徒たちが、この教室には大勢いる。その事実が、カースト上位に君臨するホヨンの、脆く危険な立場を浮き彫りにしていました 。
まとめ【人間関係アディクション】61話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、ホヨンの絶対的な強者というイメージが揺らぎ、彼の人間的な弱さや危うさが浮き彫りになった回でした。彼が一人では何もできず、仲間たちに助けられる姿は非常に新鮮で、このグループが決して一方的な支配関係だけではない、複雑な絆で結ばれていることを感じさせます。
特に印象的だったのは、ランがホヨンに放った忠告です。彼女は、ただ暴力的なだけでなく、物事の本質を冷静に見抜く鋭い洞察力を持っています。「自分だけが偉いと思ってんの?」という言葉は、ホヨンの心の核心を突くだけでなく、この物語が問いかける「真の強さとは何か」というテーマにも繋がっているように思いました。
また、回想シーンで描かれた、ホヨンの失脚を願う生徒たちの存在も、非常にリアルでした。スクールカーストの頂点に立つことは、同時に多くの嫉妬や悪意に晒されるということ。彼の傲慢な態度は、もしかしたら、そうした周囲の視線から自分を守るための、脆い鎧だったのかもしれないと考えさせられました。友情、暴力、嫉妬、そして傲慢。様々な感情が渦巻く中で、彼らの関係がどう変化していくのか、ますます目が離せません。
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