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【みんな、ボドになった。】24話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

ずっちー

【みんな、ボドになった。】第24話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、沙織が勇気ある反撃を見せ、さらに幸信との意外な過去が明らかになりました。しかし、友人である秋穂の来訪によって、仲間内の疑心暗鬼はさらに深まっていきます。第24話では、ついに恐怖の儀式「ボド祭り」の幕が上がり、沙織は村人たちの剥き出しの悪意が渦巻く地獄の只中へと足を踏み入れることになるのです。

束の間の平穏と犯人への疑念

屈託のない友人たちの来訪

沙織の家にやって来たのは、秋穂だけではありませんでした。同級生の源吾も一緒であり、二人は「昨日メシ来なかったな」などと屈託のない様子で声をかけます。さらに、そこへ現れたのは百一の兄。村の有力な寺の跡取りである彼は、村人からも「坊っちゃん」と呼ばれ、一目置かれる存在でした。

消去法で絞られる容疑者

沙織は、百一の兄の姿を冷静に観察します。その身体には、昨夜の襲撃犯と争ったならば残っているはずの傷やアザが見当たりません。これで、「長身の犯人」という候補から、彼が外れたことを確信します。有力な容疑者が一人消えたことで、沙織の疑念は、ますます「同級生の誰か」へと絞られていくのでした。

ウィリアムの奇妙な芝居

百一の兄は、ひどい汗をかいているウィリアム(彼らはまだ清太郎だと思っています)の体調を気遣います。その言葉を聞いたウィリアムは、突然「僕を心配してくれるなんて、なんていい友達なんだ!」と叫び、百一の兄に抱きつくという奇行に出ました。これは、百一が負傷していることを外部に悟られないようにするための、彼の機転の利いた芝居だったのです。

穢れと憎悪、「ボド祭り」の現実

神に扮し、泥を浴びる儀式

いよいよ、運命の「ボド祭り」が始まりました。沙織はあの不気味な仮面と藁の衣装を身に着け、神に扮して村を練り歩きます。村人たちは、ボドの行列に「神様ー!」と歓声を上げながら、その実、穢れを払うという名目で容赦なく泥を投げつけてきました。身体中が汗と泥にまみれ、沙織は屈辱と不快感にただひたすら耐えるしかありません。

順路から外れた先に待つ罠

祭りの行列が進む中、一人の幼い子供が「かみさま」と無邪気に沙織の手を引きます。その純粋な眼差しに、沙織は戸惑いながらも、子供に導かれるまま歩みを進めました。しかし、それが村人たちが仕掛けた巧妙な罠であるとは、知る由もなかったのです。気づけば彼女は、祭りの正規の順路から外れた、薄暗い路地裏へと一人誘い込まれていました。

烙印の名は「疫病神」

村人たちの剥き出しの悪意

路地裏で沙織を待ち受けていたのは、祭りの喧騒とは無縁の、冷たく憎悪に満ちた表情の村人たちでした。彼らは無言で沙織を取り囲むと、その顔めがけて、儀式の泥とは質の違う、悪意のこもった泥を投げつけます。

狂気の集団リンチ

そして、村人たちの口から、呪いのように忌まわしい言葉が放たれました。

疫病神

それは、この村の掟に背き、和を乱した者に対して押される、排除と断罪の烙印。その一言を皮切りに、村人たちは狂ったように「疫病神!」「疫病神!」と叫びながら、石や泥を次々と投げつけます。それはもはや祭りなどではなく、一人の無力な人間に対する、陰湿で残忍な集団リンチそのものでした。降り注ぐ暴力の中、沙織の意識は次第に遠のき、心の中でただ「誰か助けて」と叫ぶことしかできませんでした。

まとめ【みんな、ボドになった。】24話を読んだ感想(ネタバレあり)

前半の犯人考察パートで高まった緊張感を、後半の「ボド祭り」の描写で一気に悪意の濁流へと叩き落とす、あまりにも凄惨な回でした。読んでいて胸が締め付けられるような、息苦しい展開に圧倒されました。

特に、無邪気な子供が罠への案内役となるシーンは、この村の狂気が、善悪の判断もつかない子供にまで深く浸透していることを示しており、言いようのない恐怖を感じます。そして、村人たちが「疫病神」という一言で暴徒へと変貌する様は、人間の集団心理の恐ろしさを見せつけられたようでした。昨日まで普通に挨拶を交わしていたかもしれない人々が、いとも簡単に加害者へと変わってしまう。タイトルである「みんな、ボドになった。」が持つ、もう一つの恐ろしい意味を突きつけられた気がします。

華やかで神聖なはずの祭りの裏側で、これほど陰湿で残酷なリンチが行われている。この凄まじいギャップが、物語の恐怖をより一層際立たせていました。孤立無援の状態で、村全体の悪意に飲み込まれていく沙織の姿はあまりにも痛々しく、ページをめくるのが辛くなるほどでした。果たして、この地獄から彼女を救い出す光は現れるのでしょうか。固唾を飲んで次回の展開を待ちたいと思います。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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