【みんな、ボドになった。】25話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【みんな、ボドになった。】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、祭りの裏の顔である集団リンチによって、心身ともに限界まで追い詰められた沙織。第25話では、そんな彼女の前に、信じがたい人物がその悍(おぞ)ましい本性を現します。これまでの物語を根底から覆す、悪夢のような裏切りが待ち受けていました。
地獄の後の静寂と謎の影
リンチの果てに現れた「ボド」
村人たちから「疫病神」と罵られ、一方的な暴行を受けて意識が朦朧とする沙織。その惨状を見下ろすように、一体のボドが静かに佇んでいました。沙織は、このボドも自分を傷つけに来たのか、あるいは百一や秋穂といった仲間の一人が、自分の無様な姿を見届けに来たのかと、朦朧とする意識の中で疑念を抱きます。しかし、そのボドは意外にも何もせず、静かにその場を立ち去っていくのでした。
独りきりの支度部屋
祭りの初日を終え、沙織は支度部屋である寺へと戻ります。出迎えた老婆は、泥と涙で汚れた沙織の姿を見ても、ただ淡々と労いの言葉をかけるだけ。この村の異常性を改めて感じながら、沙織は一人で冷たい水で体を拭います。疲労はピークに達し、心は完全に折れかけていました。「…すごく疲れた…」「お母さんと実里に会いたい…」と、大切な家族を思う気持ちだけが、かろうじて彼女の心を支えていたのです。
最も信じた友人の、最悪の裏切り
静寂を破る来訪者
心身ともに疲れ果て、独りきりで部屋にいた沙織。その時、背後で「カチャ」と静かにドアが開く音がします。他の参加者はもう帰ったはず。こんな時間に誰が…? 振り返った沙織の目に飛び込んできたのは、誰もが予想しえなかった人物の姿でした。
笑顔の悪魔、百一の本性
そこに立っていたのは、今までずっと沙織を励まし、唯一の味方だと信じていた同級生・百一。しかし、その表情はいつもの親しみやすいものではなく、沙織の惨状を心の底から楽しむかのような、冷酷な笑みを浮かべていました。
「…あーあ ずいぶん派手に汚されちゃって」
「似合ってるけど」
「うそでしょ!?」沙織は、信じがたい光景に言葉を失います。ここは祭りの参加者しか入れないはずの部屋。なぜ彼がここにいるのか、理解が追いつきません。
全ての事件の黒幕
明かされる衝撃の真実
沙織は震える声で、これまでの数々の事件が全て彼の仕業だったのかと問い詰めます。「全部…あんたがやったの…?」「ずっと友達のフリしながら私たちを脅して傷つけてたなんて…」。
その悲痛な問いに対し、百一は悪びれる様子もなく、笑顔で衝撃の事実を告白します。
「やだな 全部じゃないって」
「あの黒塗りは村の有志にやってもらったよ」
家の壁を黒く塗りつぶすよう、村の人々に指示したのは自分自身だと、あっさりと認めたのです。
「ヒントならあげたんだけど」
「なんで!?」信じていた友人からの、あまりにも残酷な裏切り。沙織は混乱し、「そんなに私が嫌いだった…?」「私…何かした…?」と叫びます。しかし、百一はその問いには答えず、ただ不気味な笑みを浮かべたまま、謎めいた言葉を告げるのでした。
「…まだわからないかな」
「ヒントならあげたんだけど」
彼の真の目的とは、一体何なのか。物語は、最も信頼していたはずの友人の裏切りによって、全く新しい、そしてより深い絶望の局面へと突入します。
まとめ【みんな、ボドになった。】25話を読んだ感想(ネタバレあり)
言葉もありません。これまでの物語の前提を全てひっくり返す、まさに驚天動地の第25話でした。読者の誰もが「沙織の唯一の味方」だと信じて疑わなかったであろう百一が、実は全ての事件を裏で操っていた黒幕だった。この事実は、頭を鈍器で殴られたかのような、凄まじい衝撃でした。
これまでの彼の優しさや励ましの言葉、沙織を救おうとするかのような行動の数々が、全て計算ずくの演技だったと考えると、人間の持つ悪意の底知れなさに心底ゾッとします。彼の爽やかな笑顔が、今となっては何よりも恐ろしく見えて仕方ありません。
そして、最後に残された「ヒントならあげたんだけど」というセリフ。これがまた、とてつもなく不気味です。彼のこれまでの言動の中に、真の目的を示唆する伏線が隠されていたというのでしょうか。思わず過去の話を読み返し、彼のセリフ一つ一つを検証したくなる、実に巧みなシナリオ構成に脱帽です。
最も信頼していた友人からの裏切りは、沙織にとって、物理的な暴力以上に精神を破壊する仕打ちでしょう。もはや誰を信じればいいのかわからない、本当の意味での四面楚歌。この絶望的な状況から、沙織はどう立ち上がるのか。そして、百一の真の目的とは何なのか。謎が謎を呼び、次週が待ちきれない、まさに神回でした。
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