【みんな、ボドになった。】32話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【みんな、ボドになった。】第32話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、外部の実行犯に囚われ、絶体絶命の窮地に立たされた沙織。彼女が犯人への憎悪を燃やしたその時、物語は誰も予想しなかった方向へと急展開します。第32話では、新たな謎をまとった救世主が現れ、沙織を救い出しますが、彼女の帰りを待っていたのは、さらなる絶望の光景でした。
絶体絶命の窮地に現れた、謎の「ボド」
圧倒的な力と、意外な正体
沙織を弄んでいた誘拐犯たちが、突如地面に倒れ、苦しみもがいています 。彼らを打ちのめしたのは、音もなく現れた一体の「ボド」でした 。しかし、そのボドが放つ雰囲気は、百一やウィリアムが変装していた時とは明らかに異なり、沙織は得体の知れない恐怖を感じます 。
「何が目的…?」
「やっぱり私 殺されるの…?」
もはやこれまでと死を覚悟した沙織。しかし、そのボドはゆっくりと不気味な仮面を外します 。そこに現れたのは、驚くべき人物の顔でした。
「『父屋』のおじさん」
それは、子供の頃に沙織や妹がよく通っていたクレープ屋「CHICHIYA(父屋)」の、無愛想ながらも優しい店主だったのです。
束の間の救出と、新たなタイムリミット
儀式の夜までに…残された時間
クレープ屋の主人に助け出され、彼の運転する車に乗せられた沙織 。突然の出来事に混乱しながらも、危ないところを救われたことに感謝を伝えます 。しかし、誰も信用できない状況に陥っていた沙織は、彼に対しても完全には心を開けずにいました 。
そんな沙織の様子を察したのか、主人は「経緯はだいたいわかったよ」と静かに語り始めます 。そして、クリーンセンターに囚われている母親と、まだ無事であろう友人たちの安否について、恐ろしいタイムリミットを告げるのでした。
「祭りの3日目 儀式の夜までは……」
「それを過ぎたら手遅れになる…」
村のすべてを終わらせるための時間は、もう幾ばくも残されていませんでした。
深まる謎、救世主の不可解な言動
沙織は、彼がなぜ村人でもないのに自分の居場所を知り、ボドの衣装を持っていたのかと疑問をぶつけます 。主人は「話すと長くなる」とはぐらかしつつ、たまたま現場の近くで人と会う約束があり、そこで沙織の危機的状況に遭遇したのだと説明 。ボドの衣装も、その際に修繕を頼まれて預かっていたものだと言います 。
しかし、彼の言葉にはどこか不可解な点が残ります。そして、彼は沙織にこう告げるのでした。
「…本当に無事でよかった」
「話すことがまだたくさんあるから」
「君たちに謝らなくちゃならないことも…」
彼の真の目的とは一体何なのでしょうか。その謎は、物語に新たなサスペンスの影を落とします。
帰りを待っていた、あまりにも惨い光景
荒らされた家と、消えた仲間
クレープ屋の主人に実家まで送ってもらった沙織 。家にはケガをした百一と、もう一人の友人ウィリアムがいるはずでした 。しかし、家のドアを開けた彼女が目にしたのは、めちゃくちゃに荒らされた室内の光景 。そして、そこにウィリアムの姿はありませんでした 。
血に染まる親友
不吉な予感に駆られ、沙織は家の奥へと進みます。そこで彼女を待っていたのは、信じがたい光景でした。友人の百一が血を流して倒れ、かろうじて意識がある状態 。そして、その傍らには、おびただしい量の血だまりの中に、
幸信が倒れていたのです 。
「幸信…!」
「何があったの!!!」
束の間の安堵から一転、再び突き落とされた絶望の淵で、沙織の悲痛な叫びが響き渡るのでした。
まとめ【みんな、ボドになった。】32話を読んだ感想(ネタバレあり)
まさにジェットコースターのような展開の連続で、息つく暇もありませんでした。絶体絶命のピンチに、まさかあのクレープ屋のおじさんが助けに来るとは、誰も予想できなかったのではないでしょうか。彼の圧倒的な強さと謎めいた雰囲気は、物語に新たな風を吹き込み、一筋の希望の光のようにも感じられました。
しかし、その一方で彼の言動は謎に満ちています。「謝らなくてはならない」という言葉の真意は何なのか、彼は本当に沙織たちの味方なのか、それともまた別の思惑を持った人物なのか。この新たなミステリーが、物語をさらに面白くしています。
そして、何よりも衝撃的だったのはラストの惨状です。ようやく助かったと思ったのも束の間、帰りを待っていたのは仲間たちの無残な姿でした。特に、血の海に沈む幸信の姿はあまりにもショッキングで、言葉を失います。一体誰が、何のために彼らを襲ったのか。消えたウィリアムはどこへ行ってしまったのか。
安心と絶望が目まぐるしく入れ替わり、読者の感情を激しく揺さぶる構成が見事でした。明確に示された「祭りの3日目」というタイムリミットに向けて、物語がどう収束していくのか。次回の展開が気になって仕方がない、最高の引きでした。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



