【その天才様は偽装彼女に執着する】1話あらすじから結末までわかりやすくネタバレ解説!

【その天才様は偽装彼女に執着する】第1話をネタバレありで簡単に解説する
人生のどん底にいた女性が、ひょんなことから天才プログラマーの「偽装彼女」に!? 最悪の出会いから始まる、予測不能な契約ラブコメディ【その天才様は偽装彼女に執着する】の記念すべき第1話を、物語の最初から最後まで徹底的にネタバレ解説していきます。
崖っぷちヒロイン・凛の婚活事情
物語の主人公は、星野凛(ほしの りん)という女性です。彼女は現在、就職活動と並行して結婚相手を見つけるための「婚活」に力を入れています。しかし、その道のりは決して順調ではありません。ある日のお見合いで、凛の向かいに座る男性は、初対面にもかかわらず結婚後の話を一方的に進めます。 「星野さんは合格ラインなので」 「結婚前提でお付き合いさせていただきます」 と自信満々に語り、凛の意思を確認しようともしません。さらには、将来的には子供を二人もうけ、自分の実家の近くに住んでほしいなど、具体的な未来予想図を嬉しそうに話します。仕事を探している凛に対して「そのまま家庭に入ってもらえるなら…」と専業主婦になることを望む男性。その言葉に、凛は「これでいいのだろうか…」と、自分の心に静かに問いかけるのでした。
最悪の出会いと突然の破談
凛がどうすべきか思い悩んでいる、まさにその時でした。隣の席から、会話を遮るような辛辣な声が聞こえてきます。
「きみじゃなくて そっちの男」 「耳障りすぎて ゲロ吐きそう」
声の主は、眼鏡をかけた金髪の男性。彼は凛の婚活相手の男性に聞こえるように、痛烈な言葉を浴びせかけたのです。この一言で、お見合いは最悪の形で破談になってしまいます。突然の出来事に呆然とする凛に、その男は「変なヤツに捕まらなくてよかったじゃん」と悪びれもなく言い放ちます。「もう相手見つからないかもしれないのに…」と落ち込む凛に、彼は「何事も焦らないほうが上手くいくよ」という謎めいた言葉を残して、颯爽とカフェを去っていきました。
八方塞がり…凛が抱える過去の傷
失意のまま帰宅した凛を待っていたのは、母親からの心配の声でした。 「29歳のこのまま 職なし 彼氏なし 実家暮らしなんて」 実は、凛は婚活の場で20歳と偽っていましたが、本当の年齢は29歳なのです。
彼女がここまで追い詰められているのには、深い理由がありました。1年前、凛には婚約間近の恋人がいました。しかし、彼の浮気が原因で婚約は破談に。さらに追い打ちをかけるように、社内では「凛が原因だ」という根も葉もない噂を流され、孤立した末に退職せざるを得なかったのです。派遣で働きながら就職活動と婚活を続けるも、どちらもうまくいかない日々。「どっちも上手くいかなくてそろそろ心が折れそう」と、凛は心身ともに疲れ果てていました。
兄から舞い込んだ奇妙な「仕事」
そんな八方塞がりの凛に、兄から一つの提案が舞い込みます。それは「期間限定でお願いしたい仕事がある」というものでした。
仕事内容は、兄の友人である「凄腕プログラマー」の生活指導と見張り。その友人は少し変わり者で人間不信な一面があり、近々開かれる授賞式をすっぽかしてしまいそうだというのです。凛の仕事は、彼がきちんと授賞式に出席するように世話をすることでした。わらにもすがる思いの凛は、この奇妙な依頼を「やる」と二つ返事で引き受けます。
天才プログラマーの衝撃の正体
兄が言うには、その友人はシステムエンジニア兼プログラマーで、海外を飛び回っていた帰国子女であり、とにかく「頭のいいヤツ」だそうです。
凛が教えられた住所へ向かうと、そこは天にも届きそうな超高層マンションでした。兄から渡された合鍵でインターホンを押さずに中へ入ると、部屋の中は本や資料の山で足の踏み場もないほど散らかりきっています。
そして、その部屋の奥にいた人物の顔を見て、凛は言葉を失います。そこにいたのは、数日前にカフェで出会い、凛の婚活を台無しにした、あの失礼な男だったのです。 「この顔…!間違いない!」 最悪の出会いを果たした相手と、こんな形で再会するなんて、凛は夢にも思っていませんでした。
再会と理不尽な命令、そして見せる天才の片鱗
しかし、男の方は凛のことを全く覚えていません。彼は凛を「星野の妹」としか認識しておらず、挨拶もそこそこに「冷蔵庫に入ってる水持ってきて」「そのまま静かにドアを閉めること」と、最初の仕事を命じます。
その横顔は仕事に集中しており、モニターには複雑なコードが並びます。彼が政府関連のシステムを扱っていると知り、凛は驚きます。まさに、漫画やドラマでしか見たことのない天才プログラマーの姿がそこにありました。
見せた意外な素顔
凛が散らかった部屋の掃除を終え、家主の許可なくソファを使うのは気が引ける、と床に座っていると、仕事を終えた男が声をかけてきます。しかし、長時間正座していたせいで足が痺れてしまい、凛は立ち上がることができません。
「初日からこんな失態…」とクビを覚悟する凛。ところが、彼の反応は予想外のものでした。 「何それ…バカですけど!」「あんた面白いね 結構好きかも」 男は笑い出し、動けない凛をひょいと抱きかかえてソファまで運んでくれます。そして、「片付けてくれてありがとう」と静かに感謝を伝えるのでした。そのクールな態度の裏に隠された、思いがけない優しさに凛の心は揺らぎます。
授賞式当日、運命を変えた一言
そして、あっという間に世話係最終日。授賞式当日だというのに、男は「だるい 眠い」「行きたくない」とごね始めます。
この仕事が成功しなければ、自分の居場所がなくなってしまう。追い詰められた凛は、必死に懇願します。 「なんでも言うこと聞きますから…!」
その言葉に、男はニヤリと口角を上げ、「本当に?」「…なんでも?」と意味深に問い返しました。その言葉が、まさか自分の運命を大きく変えることになるとは、この時の凛は知る由もありません。
偽装彼女、契約成立
会場に到着すると、男――若月 郁(わかつき いく)は、実はIT企業のCEOでもあることが判明します。大勢の女性ファンに囲まれた若月は、彼女たちをかわすために、とんでもない行動に出ます。
彼は凛の肩を抱き寄せ、高らかに宣言しました。 「この子が俺の彼女」
突然のことにパニックになる凛をよそに、若月は「彼女以外と話したくないので」と言って、さっさと会場を後にしてしまいます。
「どういうことですか!?」と詰め寄る凛に、若月はあの日の約束を持ち出します。 「でも なんでもするって言ったよね」
そして、逃れられない契約が結ばれるのです。 「お世話係の更新と 恋人契約も追加で」 こうして、凛の「偽装彼女」としての日々が、強制的に幕を開けたのでした。
まとめ【その天才様は偽装彼女に執着する】1話を読んだ感想(ネタバレあり)
第1話から、まさにジェットコースターのような展開で、一気に物語の世界に引き込まれました。人生崖っぷちのヒロイン・凛と、傍若無人で天才肌のイケメン・若月という、ラブコメの王道ともいえる設定がたまりません。
特に印象的だったのは、二人の出会いと再会の仕方です。最悪な第一印象から始まった関係が、まさか「お世話係」と「雇い主」になり、最終的には「偽装恋人」という契約に発展するとは、予想を裏切る展開に終始ワクワクさせられました。凛が抱える過去の傷や、婚活での苦労には、思わず共感してしまう部分も多く、彼女がこれからどうやって幸せを掴んでいくのか、心から応援したくなります。
一方で、若月が見せる、普段の無愛EASYそうでクールな態度と、時折見せる子供っぽい一面や優しい眼差しのギャップが、たまらなく魅力的です。凛が思わず口にしてしまった「なんでもする」という一言が、今後の二人の関係を大きく左右する重要な鍵になっていくことでしょう。仕事も恋も失った凛が、この奇妙な「偽装恋人契約」を通して何を見つけ、どう成長していくのか。そして、人間不信に見える若月の心は、凛によって溶かされていくのか。気になる要素が満載で、次の展開が待ちきれません。
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