【宮廷鍵師、【時間停止(ロック)】と【分子分解(リリース)】の能力を隠していたら追放される】4話をあらすじから結末までわかりやすくネタバレ解説!

【宮廷鍵師、【時間停止(ロック)】と【分子分解(リリース)】の能力を隠していたら追放される】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する
「私の仲間を助けてほしい…」というアストリアの悲痛な願いを受け、自らの意志で冒険者になることを決意したユーリ。彼はアストリアの手を取り、「不束者ですがよろしくお願いします」と深く頭を下げます 。それに対し、アストリアは「それは私のセリフだ」と返し、二人の間には固い絆が結ばれました 。この記事では、二人の新たな旅立ちと、待ち受ける最初の試練を描いた第4話を、ネタバレありで詳しくお伝えします。
旅立ちの朝、家族との温かい別れ
決意の夜から数日後。冒険者としての装備を整えたユーリとアストリアは、いよいよ旅立ちの日を迎えました 。家の前では、母と妹のフリムが二人を見送ります。母はアストリアから「息子さんは私が必ず責任を持ってお守りします」と挨拶され、「結婚のご挨拶みたいね」と茶目っ気たっぷりにからかいます 。
そんな和やかな雰囲気の中、妹のフリムは兄との別れが寂しく、大粒の涙をこぼしてしまいます 。ユーリは「あいかわらず甘えん坊だなぁ」と優しく頭を撫で、「だから泣くな」「かえったらあそぼうね」と慰めます 。今生の別れではなく、またすぐに帰ってくる。家族の温かい絆を再確認し、二人は冒険者ギルドへと歩き出すのでした 。
冒険者ギルドの洗礼と、B級冒険者アスキン
家族と別れ、ギルドへと向かう道中、アストリアはまだ涙目のユーリに先輩としてアドバイスを送ります。「ギルドに着くまでに顔を戻したまえ!ナメられてしまうぞ!」 。
ムスタリフ王国中央区にある冒険者ギルド 。その扉を開けると、荒くれ者が集うギルド内は、伝説のS級冒険者アストリアの登場に一瞬で騒然となります 。
「いやいや本物だ!!!」と興奮の声が上がる一方で、「でも『円卓』は9層にいるんじゃ…」と鋭い疑問を口にする者もいました 。ギルドが把握している情報では、アストリアが所属するパーティ「円卓」は、最難関である第9層を探索中のはずだったのです 。
受付嬢のマーレイ・マーガフもその一人。彼女は本人であることを確認すると、なぜ一人で第1層にいるのかと問い詰めます 。アストリアは「9層でパーティが遭難した」と簡潔に事情を説明 。その言葉を聞きつけたB級冒険者のアスキンが、「なら俺が同行するぜ」と自信満々に名乗りを上げました 。
ギルドからの試練、新人ユーリの実力が問われる
腕利きのB級冒険者からの申し出。しかし、アストリアは間髪入れずに、そしてきっぱりと断ります。 「結構だ。私はユーリくんと潜る」
アストリアは、ユーリの冒険者登録を依頼しますが 、この選択はギルドのルールという大きな壁にぶつかります。
ギルド受付嬢のマーレイは、この世界のルールを説明します。下の階層へ進むには、政府やギルドが発行する「許可証」が必要になります 。しかし、S級冒険者であるアストリアは、その実績から特定の階層まで無条件で通行できる特権を持っていました。問題は、その特権が、ランクのない新人とパーティを組むことで剥奪されてしまう可能性があることです 。そうなれば、一刻を争う仲間の救出が大幅に遅れてしまいます 。
一方で、B級冒険者のアスキンと組めば、第5層までは無条件で進むことが可能です 。ギルドとしては、S級冒険者であるアストリアを危険な目に遭わせるわけにはいかないため、実力のあるアスキンと組むのが最も効率的だと判断したのです 。
覚悟の証明、自ら選んだ戦いの道
アストリアの強い意志と、ギルドの合理的な判断。板挟みになった受付嬢マーレイは、ユーリに一つの提案をします。 「アスキンさんと戦って勝つことができれば冒険者登録を認めましょう」
それは、ユーリの実力を確かめるための、あまりにも過酷な試験でした。
アストリアは、もし救出が失敗すれば自分が全ての責任を問われることになると、その選択の重さをユーリに伝えます 。しかし、ユーリの心はもう揺らぎません。
「いや僕が決めたこと」
彼は、誰かに強いられた道ではない、自らの意志でこの場に立っているのだと静かに語ります。そして、受付嬢とアスキンに向き直り、腹の底から声を張り上げました。
「試験を 受けさせてください!」
まとめ【宮廷鍵師、【時間停止(ロック)】と【分子分解(リリース)】の能力を隠していたら追放される】第4話を読んだ感想(ネタバレあり)
第4話は、ユーリの冒険者としての「覚悟」が試される、非常に熱い回でした。前半の家族との別れのシーンは、涙腺が緩みます。特に、泣きじゃくる妹のフリムを慰めるユーリの姿は、彼の優しさが凝縮されていて、これからの厳しい冒険を支える心の拠り所になるのだろうと感じました。
そして舞台は冒険者ギルドへ。ここで、単なる個人の強さだけではどうにもならない、「組織のルール」や「制度」という現実的な壁が提示されたのが面白かったですね。S級のアストリアでさえ、新人と組むとなれば特権を失うかもしれない。こうしたリアルな制約が、物語に緊張感と深みを与えています。
ギルドの判断は、組織としては合理的です。しかし、アストリアは効率よりもユーリの未知数の可能性を信じました。この信頼関係が、見ていてとても心地よいです。 最後の、ユーリが自ら試験を受けたいと申し出るシーンは、第4話のハイライトでしょう。「僕が決めたこと」というセリフは、彼が宮廷での受動的な生き方と決別し、自分の人生を自分の意志で切り開いていくと決めた、力強い宣言に聞こえました。彼の本当の冒険は、この瞬間から始まったのだと思います。B級冒険者アスキンとの戦いという最初の試練を、ユーリはどう乗り越えるのか。次回の展開が待ちきれません。
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