【カラダ探し】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【カラダ探し】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

二度目の死を経験し、またしても11月9日の朝を迎えた明日香。繰り返される絶望的なループの中で、彼女たちの心は静かに、しかし確実に蝕まれていました。第7話では、前回の「カラダ探し」で起きた裏切りが引き金となり、仲間たちの間に生まれた憎悪が爆発します。この記事では、崩壊していく人間関係と、そこから生まれた禁断の提案をネタバレありで徹底解説します。

三度目の朝、そして爆発する怒り

「私は昨日また死んだ――」 。三度目となる11月9日の朝。明日香たちの心には、死の恐怖だけでなく、仲間に対する燃え盛るような怒りがありました

その怒りは、登校後の教室でついに爆発します。健司が、翔太に殴りかかったのです。

「お前がオレにしたのと同じことだよ」

健司は、昨夜の「カラダ探し」で何があったのかを告発します。「赤い人」に追われている時に、翔太が理恵を盾にしたこと 。そして、その結果、自分と理恵が「赤い人」に殺されたことを

しかし、翔太は悪びれる様子もなく、こう言い放ちます。

「オレの代わりに健司と理恵が死んだ ただそれだけの話だろ?」

このあまりに冷酷な言葉に、その場にいた誰もが凍りつきました。

エリート意識と歪んだ正義

翔太の信じがたい開き直りに、今度は高広が激しく詰め寄ります。すると翔太は、自らの歪んだ正義論を展開し始めました。

「オレが生き残る方が可能性が高まる!」

「この中じゃオレが一番頭がいい!!」

「オレが生き残る方が『カラダ』を見つける可能性が高まる! 違うか!?」

翔太は、自分こそがこのゲームをクリアするためのキーパーソンであり、他のメンバーは自分のために犠牲になって当然だという、おぞましいエリート意識を剥き出しにします。 しかし、その傲慢な理屈は、高広の一言によって根底から覆されることになります。

「『昨日』高広は『右腕』を見つけたんだよ」

翔太が見下していた、赤点ばかりの高広が、誰よりも先に「カラダ」の一部を発見していたのです

最初の発見と「棺桶」の謎

高広は、昨夜、校長室で「右腕」を発見していました 。さらに、生徒玄関前のホールには、

遥の「カラダ」の形をした棺桶があったことも判明します

「見つけたらそこに置けばいいってこと…?」

「カラダ」のパーツを全て集め、その棺桶に納める。初めて、この理不尽なゲームのゴールが具体的に見えてきました。

仲間割れの果てに生まれた、禁断の提案

しかし、一つの希望が見えた一方で、チームの亀裂はもはや修復不可能なレベルにまで達していました。そして、憎悪の渦の中から、最も恐ろしい提案が生まれます。 「殺しちゃえば?」 。そう言ったのは、留美子でした。

「遥は友達なんだよ!?」

明日香は「遥は友達なんだよ!?」と必死に反論します 。しかし、留美子の心もまた、繰り返される死の恐怖によって壊れかけていました。「その友達が私達に『カラダ探し』をさせてるんだよ!!!」

翔太への命令

留美子は、その矛先を憎しみの対象である翔太に向けます。

「翔太、お前が遥を殺せよ」

「理恵と健司を殺したお前ならよ 出来るよな」

仲間を平然と犠牲にした翔太に、その罰として「遥殺し」という汚れ役を押し付けたのです。翔太は「オレは人殺しじゃないか!!!」と抵抗しますが 、明日香の心の中にも、「私達を見下し理恵と健司を殺した翔太に」 「相手がこんな化け物なら」 と、黒い感情が渦巻いていました。

追い詰められた翔太と、無垢なる悪意

仲間たちから「やらないつもりじゃないだろうな」と追い詰められる翔太 。彼は「死にたくなかった」と本音を漏らしますが 、「そんなの皆同じだろ!!」と一蹴されます

そして、追い詰められた翔太が、目の前に現れた遥に「お前がオレに頼まなければ…!!!」と掴みかかろうとした、その瞬間で物語は幕を閉じます

まとめ【カラダ探し】7話を読んだ感想(ネタバレあり)

第7話は、これまでの恐怖とは質の違う、人間関係の崩壊が生み出す生々しい憎悪が渦巻く、非常に重苦しい回でした。翔太の裏切りが確定し、彼の歪んだエリート意識が露わになった時、この物語の恐怖は「赤い人」という超常的な存在から、よりリアルな「人間の悪意」へとシフトしたように感じます。

しかし、今回の物語で最も衝撃的だったのは、留美子の口から出た**「遥を殺せばいい」**という禁断の提案でした。ループを終わらせるためなら、元凶(に見える友人)を殺してもいいのか。この究極の問いは、読者に重くのしかかります。さらに、その汚れ役を、裏切り者である翔太に押し付けるという展開は、因果応報のようでもあり、集団心理の恐ろしさをも感じさせました。

また、正義感の強い主人公であったはずの明日香の心にさえ、「相手が化け物なら」と黒い感情が芽生え始めている描写は、この過酷な状況がいかに人の心を歪めていくかをリアルに描いており、非常に印象的でした。 追い詰められた翔太は、本当に遥を殺してしまうのか。そして、それが本当にこのループを終わらせることに繋がるのか。物語は最大の分岐点を迎え、次回の展開から一瞬たりとも目が離せません。

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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