【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】15話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、一ノ瀬明里が眠っているはずの花壇から、見知らぬ男の亡骸を掘り当ててしまった悠介。第15話では、この衝撃的な発見をきっかけに、悠介と会澤の歪んだ協力関係が、新たな局面を迎えることになります。そして悠介は、自身の過去とどう向き合うのか、究極の選択を迫られるのです。

掘り起こされた「証拠品」という名の宝物

混乱する悠介と、冷静な会澤

「これはどういうコトかな?」。目の前の現実に、悠介はただ混乱するばかりです。自分が殺したのは明里のはず。では、この男は誰なのか。それとも二人とも殺したのか。記憶が混濁する悠介に対し、会澤は冷静に問いを重ねます。

僕らが捜し求めてた証拠品だ

悠介が腑抜けた状態になっていることに業を煮やした会澤は、自ら亡骸の周辺を捜索し始めます。すると、土の中から一つのビニール袋を発見しました。その中に入っていたのは、数々の写真やビデオテープ。それは、**中学時代に彼らが犯した悪行の数々を裏付ける「証拠品」**でした。悠介が失踪した際に、共に行方が分からなくなっていた、会澤がずっと捜し求めていた「宝物」です。

契約終了、そして悪魔の逆襲

ミッションコンプリート

「これこそ僕らが捜し求めてた証拠品だ」。会澤は、満足げにそう呟きます。彼の本当の目的は、悠介の記憶探しを手伝うことではなく、自分の未来を脅かす可能性のある、この証拠品を手に入れることでした。目的を果たした会澤は、**「ミッションコンプリート」**とばかりに、悠介との契約は終了だと一方的に告げます。

「命令だよ」

「僕にはもう君の面倒をみる義務はない」。そう言って立ち去ろうとする会澤。しかし、その時、悠介の中に眠っていた「悪魔」が、静かに目を覚まします。「じゃあもし俺が全部ぶちまけるって言ったらどうする?」。それは、か細い脅しではありませんでした。

「命令だよ」「会澤 お前は今まで通り俺を守り続けろ」

悠介は、もし自分の周囲の人間に何かあれば、この身もろとも会澤の未来を潰すと、逆に彼を脅迫します。その瞳に、かつての冷酷な光が宿っているのを見た会澤は、「OK 親友だからね」と、嬉々としてその「命令」を受け入れるのでした。二人の主従関係が、完全に入れ替わった瞬間でした。

最後に突きつけられた、自分自身への問い

親友だからね

悠介の「悪魔」としての復活に、会澤は心からの喜びを感じているようでした。彼は、悠介が記憶の重みに耐えられずに全てを投げ出すのではないかと、少し心配していたとさえ語ります。

全てを忘れて生きるか、真実を追い求めるか

証拠品を手に入れた会澤にとって、悠介の過去はもはや興味の対象ではありません。彼は、悠介に最後の選択を提示します。このまま、一度開きかけた蓋を閉じて、何も知らなかった頃の平和な日常に戻るのか。それとも、この後も一人で、自分探しの苦しい旅を続けるのか。「君はどちらを選ぶの?」。その問いが、静かに悠介に突きつけられます。

まとめ【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】15話を読んだ感想(ネタバレあり)

第15話は、悠介と会澤のパワーバランスが劇的に変化する、非常にスリリングな回でした。会澤が証拠品を手に入れて契約終了を宣言した時は、悠介の絶望的な状況を思ってヒヤリとしましたが、そこから彼が「悪魔」の片鱗を見せ、逆に会澤を支配下においた展開には、鳥肌が立ちました。これは、悠介がただの良い人に戻ったわけではないという、物語の根幹を示す重要なシーンだと思います。

そして、会澤が悠介に突きつけた最後の選択。これは、悠介個人だけでなく、私たち読者にも向けられた問いかけのように感じました。「知らなくていい過去」と「知らなければならない真実」。もし自分が彼の立場だったら、どちらを選ぶだろうかと考えさせられます。

物語は、一つの大きな区切りを迎え、新たなステージへと進もうとしています。悠介がどちらの道を選ぶのか、そして、花壇に埋められていた男の正体と、消えた一ノ瀬明里の行方は。深まる謎に、次巻以降の展開への期待が止まりません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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