【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】26話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】第26話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、元カノである環の、身を挺した告白によって、悪魔の仮面を剥がされた悠介。しかし、その直後、彼は見知らぬ港町の部屋で目覚めるという、謎のビジョンを見ました。第26話では、その断片的な記憶を頼りに、悠介たちが失われた過去の舞台を特定します。そして、その場所で悠介を待っていたのは、一ノ瀬明里が隠した、衝撃的な真実の記憶でした。
記憶の断片、寂れた港町
夢か現実かわからぬ手がかり
物語は、悠介が自室で、先のビジョンについて思い悩む場面から始まります。「夢だか現実だかわかんねェ」。日本中にありふれた、寂れた港町の風景。それだけを手がかりに、真実の場所を見つけ出すなど、不可能に近いと感じていました。
「材料は揃った」
しかし、悠介の話を聞いた環と会澤は、諦めていませんでした。環は、悠介が見た風景をスケッチさせます。高台の神社、寂れた商店街、潰れたボウリング場、そして「みどり荘」という名の古いアパート。断片的な記憶の「材料」は、全て揃っていました。環は、この場所こそが、悠介が半年間失踪していた間に暮らしていた場所だと確信するのです。
見つかった「思い出の場所」、そして悠介の迷い
全てが一致する風景
環は、この町を早速探しに行こうと提案します。悠介の記憶にある町に行けば、失われた記憶の全てが戻るかもしれない。そして何より、行方が分からなくなっている一ノ瀬明里に、会えるかもしれないのです。
生きている一ノ瀬に、会ってどうすればいい
しかし、悠介の心は晴れませんでした。もし、本当に明里が生きていて、再会できたとして、自分は彼女にどうすればいいのか。自分が犯した罪の重さを前にして、彼は立ち尽くしてしまいます。
環が示した、ただ一つの答え
「謝るの。許してもらえるまで」
そんな悠介に、環は、ただ一つの、しかし最も誠実な答えを示します。
「謝るの」「あなたが傷つけた一人一人と向き合って 謝罪し続けるしか…」
それは綺麗事かもしれない。けれど、悠介が本当に後悔しているのなら、その道しかない。環は、悠介の心の奥底にある良心を、強く信じていました。
「悠介も本当はそうしたかったんじゃないの?」
環の言葉に、悠介は心を決めます。会澤に命令されたからでも、記憶を取り戻したいからでもない。ただ、明里に会って、一言「ごめん」と伝えたかった。その純粋な想いが、彼の足を動かしました。三人は、悠介のスケッチを頼りに、ついに「みどり荘」へとたどり着きます。
彼女が守ろうとしたもの
「それ以上こっちに来ちゃダメ」
アパートの102号室の前まで来た、その瞬間。悠介の脳裏に、再び明里の幻影が現れます。彼女は、悲しい顔で「それ以上こっちに来ちゃダメ」と、悠介を制止します。せっかく封じ込めた、悠介の中の「元の悪魔」が、また戻ってしまうから、と。
「私が、あなたの代わりに…」
そして、明里の幻影は、衝撃の言葉を続けます。
「あなたが再び悪魔になるくらいなら 私が」「あなたの代わりに あいつを」
その手には、血に濡れたナイフが握られていました。悠介は、この記憶の奥にある、決して思い出してはならない「闇の深さ」を感じ取るのでした。
まとめ【君が僕らを悪魔と呼んだ頃】26話を読んだ感想(ネタバレあり)
第26話は、物語の謎を解くための、大きな一歩が描かれる回でした。悠介、環、会澤という不思議な三人組が、協力して過去の舞台を探す展開は、さながら探偵団のようで、これまでの重い雰囲気とは少し違う面白さがありました。
そして、この話で最も心を打たれたのは、環の存在です。悠介が道に迷った時、彼女が示した「謝り続ける」という答えは、非常にシンプルでありながら、この物語のテーマを貫く、とても大切な言葉だと感じました。彼女の存在こそが、悠介が人間性を保つための、最後の砦なのかもしれません。
しかし、ラストで示唆された真実は、あまりにも衝撃的です。悠介が悪魔に戻るくらいなら、私が代わりに殺す。明里のこの言葉は、悠介が殺人を犯したという、これまでの前提すらも覆しかねません。花壇に埋められていた男は、もしかしたら…。悠介の罪が、実は明里の罪でもあったとしたら。物語は、さらに複雑で、悲しい様相を呈してきました。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



