【閻魔の教室】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【閻魔の教室】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

てめーら全員 地獄に叩き落としてやる」という衝撃的な自己紹介で、生徒たちを恐怖と混乱に陥れた新任教師・怨馬典明。第1話の鮮烈な幕開けから一夜明け、物語は波乱の2日目を迎えます。しかし、朝のホームルームに怨馬の姿はなく、教室は不穏な空気に包まれていました。

波乱の2日目、教師の遅刻と生徒の企み

鮮烈な初登校を飾った怨馬でしたが、その翌日、彼はとんでもない行動に出ます。

「教師が遅刻かよ」

副担任の竹井先生が必死に出席を取る中、当の怨馬先生はまだ学校に到着していません 。この事態に、生徒たちは「はぁ~?何ソレ!?」とざわつきます 。前日の威圧的な態度とは打って変わっての遅刻に、「昨日あんなに偉そうなこと言っといて」「教師が遅刻かよ」と、生徒たちの間には嘲笑が広がりました 。

保健室のアイドル、白石亜里沙先生

そんな中、生徒の一人である清水賢が「ちょっと具合悪ぃんで」と、仮病を使って保健室へ向かおうとします 。彼の本当の目的は、保健室にいる美人の養護教諭、白石亜里沙先生に会うことでした 。友人たちから「俺の推しセン…」とからかわれながらも、清水は「アリサの癒やしがねーと放課後まで乗りきれねェ!!」と、意気揚々と教室を後にするのです 。

保健室で目撃した衝撃の光景

ウキウキ気分で保健室のドアを開けた清水。しかし、そこで彼が目にしたのは、信じがたい光景でした。

推しの先生と遅刻した教師

なんと保健室のベッドには、遅刻しているはずの怨馬が横たわっており、清水の「推し」である白石先生が、その頭を優しく膝枕して耳かきをしていたのです 。白石先生が「どう? 気持ちイイ?」と妖艶に囁くと、怨馬は「上等だ…どこでそんな技術覚えた?」と満足げに答えます 。敬愛する先生と、憎むべき教師のあまりにも親密な様子に、清水は言葉を失い、激しいショックを受けました 。

スマホガンマンへの警告

怒りに震える清水は、「よくも俺の推しを…!!!!」と叫び、その光景をスマホのカメラに収め、ネットに晒してやろうとします 。しかし怨馬は全く動じません。彼は静かに起き上がると、スマホを構える清水を「まるで西部劇のガンマンじゃねぇか」と冷ややかに評しました 。さらに、「そんなに撮りたきゃ月額料でも払え」「髪も化粧もセットしとくからよ」と挑発的な言葉を続け、清水の怒りを煽ります 。

廊下での一触即発

保健室を飛び出した二人ですが、その対決はまだ終わりませんでした。

「お前はまるで釣り鐘だ」

廊下で清水と対峙した怨馬は、「ポケットに入ってる物を出せ」と命じます 。清水は撮影用のスマホだけだと言い張りますが、怨馬は彼がもう1台、録音用にスマホを隠し持っていることまで見抜いていました 。挑発にすぐ乗り、感情的になる清水の性質を見抜いた怨馬は、「叩けば鳴る奴だな お前は…… まるで釣り鐘だ」と、その単純さを的確に言い表します 。

破壊されるスマホ

怨馬は清水からスマホを力ずくで奪い取ると、何の躊躇もなく、その手で粉々に握り潰してしまいました 。そして、唖然とする清水に「いずれお前もこうなる 俺の手によってな」と、静かに、しかし明確な殺意を込めて告げます 。プライドと武器を同時に破壊された清水は、屈辱と怒りに震え、「殺してやる!!!」と心の底から復讐を誓うのでした 。

復讐の果てに待ち受けていたもの

怨馬への復讐を決意した清水は、彼の後をつけ、社会的に抹殺するための証拠を探し始めます。

「奴の人生を破壊してやる!!」

清水は怨馬を執拗に尾行し、彼の行動の一部始終をカメラで撮影しようと企みます 。すると早速、怨馬が「路上喫煙」をしながら歩くという絶好のチャンスが訪れます 。清水は「さっそくもらった!!!!」「完全に懲戒処分だろこれ…!!!」と勝利を確信し、笑みを浮かべました 。

冥童高校OBとの遭遇

しかし、尾行の途中、清水は路地裏で柄の悪い男たちに因縁をつけられてしまいます 。彼らは、清水が着ている制服を見て、自分たちも冥童高校の卒業生だと明かしました 。そして、「なんせ俺らの後輩だからな」という理不尽な理由で清水に暴力を振るい、金品を奪い取ります 。なす術もなく打ちのめされた清水は、「覚えてろよ テメェら…!!! ネットでボロクソにしてやる…!」と涙ながらに叫ぶことしかできませんでした 。

地獄の教師による非情なる「裁き」

生徒が先輩に蹂躙される。その理不尽な光景を、怨馬は見逃しませんでした。

「『裁き』の時間だ」

清水を痛めつけていたOBたちの前に、いつの間にか怨馬が姿を現します 。彼は吸っていたタバコの火をOBの一人の額に押し付けると、地獄の番人さながらに「『裁き』の時間だ」と静かに告げたのです 。そこからは、一方的な蹂躙でした。怨馬は圧倒的な暴力でOBたちを次々と制圧。髪を鷲掴みにして地面に叩きつけ、あげくの果てには、彼らのスマホを顔面に叩きつけて破壊するという、文字通り悪魔のような制裁を加えます 。

「お前が殺せ」

目の前で繰り広げられた惨劇に怯える清水。しかし、本当の恐怖はここからでした。怨馬は清水に向き直り、「今からこいつを殺す」「お前に殺害現場を撮らせてやる」と、常軌を逸した提案をします 。さらに、落ちていた酒瓶を清水の手に握らせると、「お前が殺せ」と命じました 。

冗談だろ…!?」と震える清水に、怨馬は「冗談じゃない 早くヤレ! でないと お前を殺す」と冷酷に言い放ちます 。究極の選択を迫られた清水の脳裏に、「人殺し」「逮捕」「少年院」「地獄」といった絶望的な単語が駆け巡りました 。恐怖と葛藤の末、清水は瓶を落とし、「俺には…出来ない…」と、その場に崩れ落ちるのでした 。

恐怖の先に見えた教師の姿

清水が「殺人」を拒絶したことで、この地獄の授業は一つの結末を迎えます。

覚悟なき者の末路

怨馬は、気絶しているだけのOBたちを一瞥し、清水にこう言い放ちます。

悪の深淵に堕ちる覚悟がねェクセに拗ね者を装うな…」「立場を弁えろ

その言葉は、中途半端な覚悟でネットの力を振りかざし、他人を貶めようとした清水の核心を突いていました。全てを理解した清水は、殺されると勘違いしたことも相まって、「先生を陥れようとした俺が馬鹿だった…!」と涙ながらに謝罪します 。

不器用なエールと新たな火種

すると怨馬は、「俺は女子供は殺さん」と告げ、怪我を負った清水に「怪我してよかったじゃねェか これで保健室に通う口実ができる…」と、思いがけない言葉をかけました 。自分を陥れようとした怨馬が、実は白石先生への恋心を後押ししてくれている。そう気づいた清水は、ただただ「ごめんなさい」と繰り返すばかりでした 。

しかし、物語はまだ終わりません。保健室に戻った怨馬は、またもや白石先生と二人きりの空間に。ベッドに横たわる彼女を背にタバコをふかす怨馬に、白石先生は「ねェ… 学校内って禁煙って知ってる?」と意味深に問いかけるのでした 。この二人の関係、そして怨馬の次なる「授業」とは一体どのようなものになるのでしょうか。

まとめ【閻魔の教室】第2話を読んだ感想(ネタバレあり)

第2話は、問題児の一人である清水くんにスポットを当て、彼の視点を通して怨馬先生の異常性と、その指導(?)の恐ろしさが一層際立つ回でした。安易にスマホを向け、ネットの力で他人を貶めようとする清水くんの姿は、とても現代的で、彼の軽薄さや危うさに少しヒヤヒヤさせられます。

そして、そんな彼に怨馬先生が下した「裁き」。あまりにも暴力的で、教育とは到底呼べないその方法は、読んでいて恐怖を感じました。しかし、「悪の深淵に堕ちる覚悟がねェクセに拗ね者を装うな」というセリフには、ハッとさせられます 。これは、ネット上で安易に正義や悪を語る人々への、強烈な皮肉であり警告のようにも聞こえました。

最後の最後に、清水くんへ不器用なエールを送る怨馬先生の姿には、少し驚かされました。ただの暴君ではなく、彼なりの哲学や、もしかしたら優しさのようなものがあるのかもしれない、と感じさせる絶妙な締め方だったと思います。そして、謎が深まるばかりの白石先生との関係。この学校は、生徒だけでなく教師も一癖も二癖もありそうで、今後の展開から目が離せません。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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