【閻魔の教室】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【閻魔の教室】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する

第3話では、生真面目な副担任・竹井先生が怨馬典明に振り回され、「最悪の一日」を経験しました。暴力や暴言だけでなく、突然のキスという予測不能な行動で相手を支配する怨馬の恐ろしさが際立ちました。そして第4話のタイトルは「参観日」。今回は舞台を職員室に移し、怨馬の採用を巡る謎と、その裏に隠された驚愕の真実が明かされます。

職員室の激震、謎多き新任教師の正体

物語は、第3話で怨馬に髪を掴まれた生活指導の青柳先生が、校長室に怒鳴り込む場面から始まります

「一体どうなってるんですか!?」

青柳先生は「一体どうなってるんですか!? 校長!!!」と激昂しています 。彼が問題視しているのは、もちろん新任教師の怨馬です。「臨時とはいえ なんであんな男を受け入れたんですか!!!」と、大熊校長に激しく詰め寄るのでした 。

「記憶にない…!!」

しかし、青柳先生の剣幕に対し、大熊校長の反応は予想外のものでした。「私は知らんぞ…!!!」と、なんと怨馬のような教師を「受け入れた覚えなど…」「記憶にない…!!」と断言するのです 。採用したはずの校長がその事実を覚えていないという、あまりに不可解な状況。この謎は、すぐに解き明かされることになります。

校長室の主、現る

青柳先生が「怨馬先生を呼んでください」と要求した、まさにその時。当の本人が校長室に姿を現しました 。しかし、その光景は常軌を逸していました。

「平穏な年金生活は諦めたようだな…」

怨馬は、まるで我が物顔で校長の椅子にふんぞり返り、尊大に足を机の上に乗せています 。そして、そこにいた校長(に見える人物)に向かって、信じられない言葉を口にするのです。

使いを寄越して 俺を呼び出すとは いい度胸だ…

平穏な年金生活は 諦めたようだな…

その言葉は、まるで長年連れ添った相手への脅しのようでした。

「王様のつもりか!?」

このあまりにふてぶてしい態度に、校長は「私は校長だぞ」「王様のつもりか!?」と激怒します 。しかし、怨馬は全く動じません。すると突然、激昂していたはずの校長が、まるで糸が切れたかのように眠りに落ちてしまうのでした 。

驚愕の真相!校長に憑依した閻魔大王

一連の不可解な出来事の真相が、ついに明らかになります。

「親父」

眠ってしまった校長を見下ろし、怨馬は「まさかここまで親バカだとは思わなかったぜ」と呆れたように呟きます 。そして次の瞬間、眠っていたはずの校長の身体が起き上がり、その口から発せられた言葉、そして怨馬の反応から、読者は驚くべき事実に気づきます。そこにいたのは大熊校長ではありませんでした。校長の身体に憑依していたのは、怨馬の父、閻魔大王その人だったのです 。

授業参観に来た閻魔大王

閻魔大王(校長の姿)は、怨馬を教師として学校に潜り込ませるための手続きは、すべてこの身体で済ませてあると明かします 。怨馬が住む部屋の保証人も、大熊校長の名義になっているという周到さです

この親バカぶりに、怨馬は「わざわざ地獄から 息子の授業参観に来た訳じゃねぇだろ」と痛烈な皮肉を浴びせます 。しかし大王は真面目な顔で、「生徒たちを正しく教育し 立派な社会人へと導け…!!!!」と、地上へ送った本来の目的を改めて言い渡すのでした 。

王の座を賭けた新たな契約

父との再会も束の間、二人の間では「王の座」を巡る新たな交渉が始まります。

地獄に帰る唯一の方法

一刻も早くこんな場所から去りたい怨馬は、「とっとと俺を地獄に連れ戻せ!!」と父に要求します 。しかし、大王は非情な現実を突きつけます。大王の許可なく怨馬が地獄に帰る方法はなく、それはつまり、自ら死ぬことすらできない、ということを意味していました 。地獄に帰る方法はただ一つ。「将来お前の生徒が地獄に堕ちぬよう 教育するんだ」という使命を全うすることだけだったのです 。

「俺がクラス全員無事卒業させたら…」

逃げ場がないことを悟った怨馬は、父に対して新たな条件を突きつけます。

これは契約だ

俺がクラス全員 無事卒業させたら 俺に『王の座』を継承するとな

この大胆な提案を、大王は受け入れます。怨馬は、もし自分が契約を破ることがあれば、「舌を抜くなり四肢を切り落とすなり…好きにしろ」とまで言い放ち、その覚悟のほどを見せつけました

閻魔の教室、本当の始まり

こうして、地獄の王とその息子の間で、「クラス全員の無事卒業」と「王の座」を賭けた、壮大な契約が正式に交わされました

生徒にとって幸か不幸かはわからない。だが、契約はなされた。

このナレーションと共に、怨馬は決意を固めたように校長室を後にします。本当の意味での「閻魔の教室」が、今、その幕を開けたのです

まとめ【閻魔の教室】第4話を読んだ感想(ネタバレあり)

第4話は、まさかの閻魔大王による「授業参観」という、想像の遥か上を行く展開に度肝を抜かれました。校長先生が実は閻魔大王が憑依した姿だったというトリックには全く気づかず、ただただ怨馬に振り回される青柳先生が少し不憫に思えてしまいました。

これまで、怨馬先生の破天荒な行動は彼の独断だと思っていましたが、その裏には父である大王の周到すぎるサポートがあったことが明かされ、物語のスケールが一気に広がったように感じます。地獄の王が人間界の高校に憑依して潜入しているというだけで、面白くないわけがありません。

特に印象深かったのは、怨馬と大王が交わした「契約」のシーンです。「クラス全員を無事卒業させる」という、一見すれば教師としてごく当たり前の目標が、地獄の王位継承に直結している。この壮大なギャップこそが、この作品の最大の魅力だと改めて感じました。

明確な目的と、破れば地獄の制裁が待つという厳しい制約を背負った怨馬先生。彼はこの困難な契約をどう果たしていくのでしょうか。そして、問題児だらけの1年E組は、果たして無事に卒業の日を迎えられるのか。物語が本格的に動き出したことを実感する、非常にワクワクする回でした。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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