【閻魔の教室】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【閻魔の教室】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する
第4話では、閻魔大王が校長に憑依して息子の「授業参観」に来るという、驚愕の事実が判明しました。そして、「クラス全員を無事卒業させれば王の座を継承する」という、地獄の王とその息子の間で交わされた壮大な「契約」。第5話では、その契約を果たすべく、ついに怨馬典明の本格的な「授業」が始まりますが、その幕開けは、やはり一筋縄ではいきませんでした。
初めての授業は「破壊」から始まる
契約を胸に、怨馬が初めて担任として教壇に立つ日。しかし、彼が教室に現れる前から、1年E組はすでに混沌としていました。
小テストを巡る攻防
副担任の竹井先生が現代国語の小テストを始めようとしますが、生徒たちは全く聞く耳を持ちません 。ある女子生徒は「見て見て まつ毛パーマした」と友人と盛り上がり、別の生徒は「アイツまた炎上してたな」とSNSの話題に夢中です 。しまいには「せんせー テストやめて自習にしましょ」と、授業を放棄するよう要求する始末です 。竹井先生が「自習はしません!!」と必死に声を張り上げても、教室の喧騒は収まりません 。
「くだらねェ」答案用紙の運命
そのカオスな空間を一瞬で支配したのは、静かに教室へ入ってきた怨馬でした。彼が教壇のそばに立つと、まるで時が止まったかのようにクラスは静まり返ります 。竹井先生が答案用紙を渡そうとすると、怨馬はそれをひったくり、ビリビリと音を立てて破り捨ててしまいました 。
そして、こう言い放ちます。
「くだらねェって言ってんだ」「こんな「紙切れ」将来 何の役にもたたねェ」
さらに、「同じ紙でも漫画やトイレットペーパーの方がまだ人間の役に立つ」とまで断言し、テストそのものを完全否定したのでした 。
生徒の心を掴む、地獄流コミュニケーション
教師にあるまじき暴挙。しかし、生徒たちの反応は予想外のものでした。
「発情期のサルか」歓声への冷たい一喝
怨馬がテストを破り捨てた瞬間、生徒たちは「オオオオオッ」と歓声を上げ、大興奮 。 「いいぞ新任教師!!」「怨馬先生最高!!」と、まるでロックスターを迎えるかのような熱狂ぶりです 。しかし、怨馬はそんな彼らを冷たい目で見下ろし、こう一喝します。
「調子に乗るな… 事ある毎にギャーギャー騒ぎ立てやがって…」
「発情期のサルか てめぇら…」
全生徒の名前と変化を把握する観察眼
歓声が冷水で静まった後も、一人の男子生徒、相田充が「俺マジ惚れちゃう〜!」とはしゃぎ続けます 。すると怨馬は、即座に彼のフルネームを呼び、「相田充… 泣かすぞ貴様」と脅しつけました 。
さらに、別の女子生徒、山岸晃莉が「先生ふつーに性格悪いよね?」と呟くと、怨馬は彼女のことも即座に特定 。そして、「…ほオ まつ毛パーマしたのか 山岸晃莉」と、朝の雑談で話題になっていた彼女の些細な変化を言い当てたのです 。その驚異的な観察眼に、生徒たちは言葉を失います。
「まずお前を殺してェな」危険な眼光
クラスの中でも一際鋭い目つきをした生徒、蝶野蜂蜜が「『熱血』っていうより『冷血』だな…」と怨馬を評します 。そして、「誰か殺してェやつでもいるのか?」と物騒な独り言を漏らすと、怨馬は即座に反応しました 。
「まずお前を殺してェな」
怨馬は蝶野のフルネームを呼び、殺意のこもった視線を向けます 。その本気の脅しに、教室は再び緊張に包まれました。
ヒーローではない、閻魔の「性癖」
一連の行動で生徒たちを完全に支配した怨馬。彼は、自らの教師としてのスタンス、そして異常とも言える哲学を語り始めます。
「誰か」のために世界を敵に回す男
怨馬は生徒たちに問いかけます。「まさかお前ら『教師』は正しくて賢者で聖人…なんて思ってないだろうな?」 。そして、自分は正義のヒーローではないと前置きした上で、こう続けました。
「ヒーローは『誰か』を犠牲にしてでも世界を救うが… 俺は『誰か』のために全世界を敵に回す性癖を持っている」
この言葉に、生徒たちは「その『誰か』って誰?」「彼女!?」「母ちゃんじゃね?」とざわつきます 。竹井先生だけは、その言葉の裏にある底知れぬ狂気を感じ取り、「この人…危険だ…!!」と戦慄するのでした 。
衝撃の告白「お前らE組の生徒全員さ…」
では、怨馬が世界を敵に回してでも守りたい、たった一人の「誰か」とは一体誰なのでしょうか。その答えは、あまりにも衝撃的なものでした。
「お前らE組の生徒全員さ…」
「そのためなら… 全世界を敵に回しても構わない…」
その場にいた全員が、彼の言葉に耳を疑い、ただただ唖然とするしかありませんでした。
契約の第一歩、不登校生徒の謎
地獄の教師による衝撃の所信表明の後、物語の焦点は新たな問題へと移ります。
一人足りない生徒
職員室に戻った竹井先生は、怨馬がクラス全員の名前を把握していたことに感心しつつも、テストを破ったことを咎めます 。すると怨馬は、「全員じゃねェ」と訂正します 。彼は、E組の生徒が30人のはずなのに、29人しかいないことに気づいていたのです 。彼が初めて教室に来た時から、そこには常に一つの空席がありました 。
最初の問題「楽羽雪」
竹井先生がその生徒、「楽羽雪(がくう ゆき)」が数ヶ月にわたって不登校であることを伝えます 。すると怨馬は、「俺がクラス全員 無事卒業させたら」という父との契約を思い出し、この不登校生徒こそが最初の問題だと認識します 。そして、彼は竹井先生にこう宣言するのでした。
「楽羽雪を E組に連れ戻してやる!!」
まとめ【閻魔の教室】第5話を読んだ感想(ネタバレあり)
第5話は、これまで以上に怨馬先生の異常性と魅力が爆発した回でした。テストを破り捨てて生徒の喝采を浴びたかと思えば、「発情期のサル」と一蹴する。その行動の一つ一つが、こちらの予想を軽々と超えてきて、ページをめくる手が止まりませんでした。
特に印象的だったのは、彼の驚異的な観察眼です。クラス全員のフルネームを記憶しているだけでなく、女子生徒のまつ毛パーマという些細な変化まで見抜く。地獄の王の息子という人外離れした存在でありながら、誰よりも人間を、生徒一人ひとりを見ているというギャップにゾクゾクしました。
そして、最大のハイライトは「俺は『誰か』のために全世界を敵に回す性癖を持っている」からの、「お前らE組の生徒全員さ…」という衝撃の告白です。これは、これまで彼が示してきた暴力や狂気とは全く質の違う、あまりにも歪で、しかし強烈な愛情表現ではないでしょうか。彼は悪魔なのか、それとも究極の教育者なのか。その境界線がますます曖昧になっていくのを感じます。
物語は、不登校生徒「楽羽雪」を連れ戻すという、新たなフェーズへと突入しました。果たして、地獄の教師はどんな手段で彼女を学校に連れ戻すのでしょうか。暴く力で解決するのか、それともまた私たちの予想を超えた方法を見せてくれるのか。次回の展開が今から待ちきれません。
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