2025.07.19

【私の彼が姉の夫になった理由】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

退院した愛子は、元恋人の優馬に冷たく突き放され、姉・紗栄が主催するホームパーティーで、社会的に孤立させられました。
紗栄から「呪い」「復讐」の花言葉を持つ黒百合を渡され、「3人で仲良く暮らそう」という狂気的な提案によって、地獄の同居生活を強いられます。
愛子は優馬を名乗る偽のメッセージでホテルに呼び出され、優馬の父親に薬で眠らされ、体を奪われてしまいました。
その卑劣な行為の証拠写真が、姉・紗栄から「もう1つのプレゼント」として送りつけられ、すべてが姉の仕組んだ罠だったことが判明しました。

Contents

【私の彼が姉の夫になった理由】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する
【私の彼が姉の夫になった理由】3話を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【私の彼が姉の夫になった理由】3話のネタバレまとめ

【私の彼が姉の夫になった理由】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

姉・紗栄の卑劣な罠によって、心も体も、そして社会的信用も失いかけている愛子。第3話では、紗栄の行動の根源にあるかもしれない暗い過去の影が描かれると共に、彼女の策略がさらに周囲を巻き込み、愛子を逃げ場のない窮地へと追い込んでいきます。

姉・紗栄の悪夢と、社会的抹殺

物語は、姉・紗栄が悪夢にうなされるシーンから始まります。夢の中で彼女は、「いやっ!!」「やめてお父さん…」と、何者かの手から必死に逃れようとしていました。

「あれから10年以上経つのに…まだ夢に出てくるなんて…」。このモノローグは、彼女が過去に父親から受けたと思われる、深刻なトラウマを抱え続けていることを示唆しています。

職場に現れた優馬の母

場面は、愛子の職場であるアパレルショップへと移ります。ホテルでの一件以来、上の空の愛子を同僚が心配する中、一人の品のある女性が訪れます。その人物は、なんと優馬の母親でした。

彼女は、同僚たちがいる前で「驚いたわ主人に愛人がいたのは随分前から知ってたけどまさか相手がご近所の愛子ちゃんだったなんて」と、恐ろしい告発をします。

突きつけられた「証拠」と社会的制裁

愛子は「夫の愛人」という濡れ衣を着せられ、「待ってください！」と必死に否定しますが、優馬の母は聞く耳を持ちません。

「とぼけないで!!」「証拠だってあるんだから」とカウンターに叩きつけたのは、ホテルで優馬の父と裸でいる愛子の写真でした。

優馬の母は「あんなに優馬と仲良くしてたくせにしれっとその父親と（寝る）なんて…神経疑うわ！」と激しく愛子を罵倒し、「お宅に内容証明を送らせてもらうつもりだから」と最終通告を突きつけ、店を去っていきます。

この騒動の結果、愛子は職場から「処分が決まるまで自宅待機」を命じられ、社会的な居場所を完全に失ってしまうのでした。

地獄の同居生活と、忍び寄る魔の手

自宅待機となり、姉と過ごす時間が増えた愛子。ある夜、彼女は「私…優馬に嫌われてるのかな」と不安を打ち明けます。紗栄は「考えすぎよ！」と優しく慰めるふりをしながらも、その心の内では別の感情が渦巻いていました。

垣間見える紗栄の闇

紗栄は、愛子の顔をじっと見つめ、唐突に「その目元…ますますお父さんに似てきたわね」と言います。愛子が「お母さんに笑った顔がお父さんに似てるってよく言われてたけど」と無邪気に返すと、紗栄の表情が一瞬にして凍りつきます。

そして、心の中で「いっつもへらへら笑ってみんなに可愛がられて…」と、父親への憎悪と、父親に似て誰からも愛される妹への激しい嫉妬をのぞかせるのです。

招かれざる客の訪問

翌日、姉が出かけた後、家に一人でいた愛子の元に玄関のチャイムが鳴ります。優馬が帰ってきたと思った愛子がドアを開けると、そこに立っていたのは優馬の父親でした。彼は恐怖に固まる愛子を強引に抱きしめ、「会いたかったよ愛子ちゃん」と囁くのでした。

衝撃の告白と、最悪の修羅場

突然の訪問者に「帰ってください!!!」と必死に抵抗する愛子。しかし、優馬の父は、彼女を動揺させる衝撃的な言葉を口にします。

「犯人を知っている」

「君を強盗に襲わせたり僕達の写真を妻に送り付けた犯人を知ってるって言っても？」。一連の悲劇が仕組まれたものであったことを知らされた愛子は、真実を求め、彼を家の中へと招き入れてしまいます。

しかし家に入るや否や、彼は「僕は君を守りたいんだ」と愛子を抱きしめ、「もし君が望むなら妻と離婚したって構わない」と、歪んだ愛を告白し、キスを迫ります。

優馬の帰宅

愛子が必死に抵抗している、まさにその時でした。玄関のドアが開き、当直明けの優馬が帰宅したのです。彼の目に映ったのは、自分の父親が、かつての恋人に覆いかぶさっているという信じがたい光景でした。「愛子？」「親父？」と驚く優馬。愛子は救いを求めるように「優馬!!」と彼の名を叫びます。父と息子、そして元恋人。三者が対峙する最悪の修羅場で、物語は幕を閉じます。

【私の彼が姉の夫になった理由】3話を読んだ感想（ネタバレあり）

第3話は、紗栄の策略が周囲の人間を巻き込み、愛子を社会的に、そして物理的にも追い詰めていく、息の詰まるような展開でした。これまで謎に包まれていた紗栄の過去が、悪夢という形で断片的に示唆されたことで、彼女の行動の根源にある闇の深さを感じさせられました。もちろん、だからといって彼女の残忍な行いが許されるわけではありませんが、物語に一層複雑な深みを与えています。

優馬の母の職場への乗り込み、そして父の異常な執着と訪問。紗栄の悪意が連鎖し、愛子は完全に逃げ場のない檻の中に閉じ込められてしまいました。その中で最も衝撃的だったのは、ラストの修羅場です。これまで心を閉ざし、苦悩の色を見せるだけだった優馬が、父の裏切りを目の当たりにしてどう動くのか。彼の次の一手が、この地獄のような状況を打開する鍵になるのか、それとも愛子を更なる絶望に突き落とすのか。物語の大きな転換点を予感させる、強烈な引きでした。