漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】1話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する

主人公・令美の結婚式の場面から、この物語は幕を開けます。純白のウェディングドレスに身を包み、幸せの絶頂にいる令美 。しかし、彼女の心には、後に大きな悩みの種となる義妹・加恵 に対する、ほんの小さな違和感が芽生え始めていました。当初は「ただの勘違いかな?」 、次に「倹約家なのかな?」 と思っていたその違和感が、やがて嵐のような厄介ごとに発展していくことを、この時の令美はまだ知る由もありませんでした。

嵐のような義妹・加恵の登場

結婚式が無事に終わり、親族での和やかな歓談の時間。そこへ、満面の笑みで駆け寄ってきたのが、夫の弟の妻、つまり義妹の加恵でした 。加恵は「素敵な式だったね! 」「私の時はこんなに手作りしなかったよぉ!」 と、令美の手作りアイテムを大絶賛します。

実は令美は、入籍と同時に妊娠が発覚し、仕事を辞めていました 。そのため、節約の意味も込めて、ウェルカムボードやガーランドなどを時間をかけて手作りしていたのです 。純粋な褒め言葉に、令美は素直に嬉しさを感じていました

手作りウェディンググッズを根こそぎ強奪

加恵からの賞賛に喜んでいた令美ですが、次の瞬間、義妹の信じられない一言が飛び出します。

「ねえ これって全部持って帰るの?」

令美が「記念にいくつかは残しておこうと思ってるけど…」 と答えると、加恵は目を輝かせ、どこからか取り出した巨大なエコバッグを広げながら衝撃の一言を放つのです。

「じゃあ私が全部もらって帰っていいよね!?」

令美が止める間もなく、加恵はウェルカムボードやガーランド、テディベアなどを次々と袋に詰めていきます 。慌てて「いくつかは記念に…」と制止する令美に対し、加恵は悪びれる様子もなく、「だってこれから子供も産まれるのに部屋に余計なものがあったら邪魔なだけだよぉ?」 と言い放ち、ほぼ全ての装飾品を持ち去ってしまいました

過ぎ去った嵐と夫の反応

嵐のように去っていった加恵の後には、がらんとした空間だけが残りました 。あっけにとられる令美の隣で、夫の賢一は「片付ける手間が省けたと思えば…」 と楽観的です。しかし、令美の心の中では、「まさか義妹・加恵ちゃんがあんな子だったなんて思いもしなかった…」 と、義妹に対する不信感が確かな形を持って生まれていました。この出来事は、これから始まる長い戦いのほんの序章に過ぎなかったのです。

お宮参りで再会、そして次なる要求

時は流れ、令美は無事に元気な女の子を出産します 。そして、赤ん坊のお宮参りの日、義弟夫婦と再会することになりました

そこで加恵は、自身も妊娠中であることを明かします 。そして、まだ性別も分からないうちから、令美の娘が着ている産着を指さし、こう要求するのでした。

「もし女の子だったら…この産着くださいね♡」

「貸すってことよね…?」 と確認する令美でしたが、そのあまりにも気が早く、図々しい申し出に言葉を失い、心には再びモヤモヤとした感情が広がっていきます

不審なご祝儀袋と恐怖の着払い

お宮参りの際、加恵は「私たち全員から!」と言ってご祝儀袋を渡してきました 。しかし、後で確認すると、そこには義弟夫婦の名前だけでなく、令美の両親の名前まで書き足されているという不可解な点が。まるで、令美の両親もこのご祝儀に参加したかのように見せかけていたのです

そしてその翌日、令美の元に加恵から巨大な段ボール箱が「着払い」で届きます 。

開けて戦慄…箱の中身は汚れたベビー服の山

夫の賢一に電話で確認すると、弟から「出産祝いらしい」と聞いたらしく、開けることを許可されます 。しかし、期待を込めて箱を開けた令美の目に飛び込んできたのは、信じられない光景でした。

箱の中身は、大量の、しかもシミが付いて黄ばんだ男の子用のベビー服だったのです 。

「ていうか!!うち女の子なんですけど!!」

令美の悲痛な叫びが部屋に響き渡ります。これが「お祝い」だという義妹の感覚に、彼女はただただ愕然とするしかありませんでした。

信じがたい義妹の言い分と新たな火種

賢一が弟を通じて加恵に確認したところ、返ってきたのは呆れ果てるような言い分でした。 「新生児のうちは外出しないからあれでいい」 、「すぐサイズアウトするし男物も女物もないだろうし…」 、「洗濯の手間が省けるから」 、そして極めつけは「いらなかったら捨てて」 という言葉でした。

あまりの仕打ちに怒りを覚えながらも、令美は社会人としてのけじめとして、義弟夫婦の息子には新品の服を内祝いとして贈ります 。しかし、これがさらなる厄介事を引き起こすのです。内祝いを受け取った加恵から電話があり、開口一番こう言われました。

「お義姉さん 育児 舐めすぎですよぉ!」

新品の服を贈ったことに対して、「新生児なんてすぐ汚すからムダです!」 と、なぜか令美が説教されるという理解不能な展開になったのです。

育児方針への口出しと価値観の押し付け

加恵の暴走は止まりません。話題は育児方針に及び、令美が完全ミルクで育てていることを知ると、「母乳ならタダなのに!もったいなさすぎ!」 、「もうちょっと頑張ればよかったんじゃないですかぁ!?」 と、母乳育児こそが絶対であるという自身の価値観を強く押し付け、令美の選択を「努力不足」 であるかのように非難します。令美は言い返す言葉もなく、ただただ心に重いモヤモヤを募らせるのでした

クレクレ義妹夫婦の襲来、その目的

後日、今度は加恵夫婦が「お茶したい」とアポなしで令美の家に押しかけてきます 。しかし、その真の目的は、お茶などではありませんでした。彼らの狙いは、令美の家にあるベビーグッズを根こそぎ奪い去ることだったのです 。

彼らは、令美が使っている哺乳瓶や粉ミルク 、さらには友人からお祝いで貰ったブランド品のベビー食器 までも「欲しい♡」 と要求。令美が「記念に取っておくから!」 と断っても、「うち二人目だからできるだけ出費は抑えたいんですよぉ〜!」 と言って聞き入れません。

すべてを持ち去る義妹と戦いの狼煙

令美が娘のオムツ替えで格闘している隙に 、加恵は「私が許可してないものまで勝手に持って帰ってるみたい」 な状況。ついにはお祝いで貰った大切なベビー服や靴下、帽子まで奪い去られてしまいました

夫の賢一が弟に連絡し、物を返すよう伝えますが、弟は「家族なんだし」 と言って取り合いません。賢一は「俺たち兄弟がちょっと普通とは違うのは令美も知ってるだろ?」 と、どこか諦めたように言いますが、令美はこの言いようのない違和感を呑み込むことはできませんでした

こうして、セコくてケチな義妹との、長くて壮絶な戦いの物語が始まったのです

漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】1話を読んだ感想(ネタバレあり)

第1話から、義妹・加恵の”セコケチ”っぷりが想像の斜め上を行っていて、読んでいるこちらの胃がキリキリするような感覚に陥りました。結婚や出産という、人生で最も幸せな瞬間に、これでもかと水を差してくる彼女の存在は、もはやホラーのようです。

特に腹立たしく感じたのは、彼女が自分の行動を「節約」や「合理的」という言葉で正当化し、善意を踏みにじってくる点です。令美が心を込めて手作りしたウェディンググッズを「邪魔」と言わんばかりに持ち去るシーンや、汚れたお古を着払いで送りつけて「お祝い」だと言い張る神経には、怒りを通り越して呆れてしまいます。

そして、多くの読者が共感し、憤りを感じるであろうポイントは、育児方針への口出しではないでしょうか。「母乳じゃないなんて母親失格」と言わんばかりの加恵の態度は、多くの母親が一度は経験するかもしれない、他者からの心ない言葉の象徴のように感じられました。

「家族なんだから」という言葉を、まるで何をしても許される魔法の呪文かのように使う義妹夫婦。この先、令美がこの理不尽な状況にどう立ち向かっていくのか、そして夫の賢一は本当に頼りになるのか、目が離せない展開の幕開けです。

【セコケチ義妹がすべてを失った話】1話のネタバレまとめ

  • 主人公・令美の結婚式で、義妹・加恵が手作りのウェディンググッズをほぼ全て持ち去る。
  • 令美の出産後のお宮参りで、加恵はまだ性別も不明な自分の子のために、令美の産着を「ください」と要求する。
  • 後日、加恵から「出産祝い」として、大量の汚れた男の子用のお下がりが着払いで届く。
  • 令美が内祝いに新品のベビー服を贈ると、加恵は「ムダだ」と電話で説教し、令美のミルク育児を「努力不足」と非難する。
  • 加恵夫婦が令美の家に押しかけ、哺乳瓶やお祝いで貰ったブランド品のベビーグッズまで勝手に持ち去っていく。
  • この一連の出来事をきっかけに、令美と「セコケチ義妹」との長い戦いが始まることが示唆される。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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