【人喰い村~ケガレノマツリ~】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

- 天涯孤独の青年・碑里田修は、唯一の家族の繋がりである祖母の形見の石を大切にしています。
- その石に刻まれた紋章が、20年前に山崩れで廃村となった「入相村」の名家のものと一致しました。
- 自身のルーツを知るため、修は宮都大学民俗学研究室の入相村フィールドワークに同行することを決意します。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
『人喰い村~ケガレノマツリ~』第2話「碑里田の御曹司」では、主人公たちがついに禁断の地・入相村に足を踏み入れます 。しかし、彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する異様な歓迎と、逃れられない恐怖の始まりでした。
入相村への到着と謎の歓迎
長い時間をかけて、修たち民俗学研究室の一行は入相村に到着します 。新幹線やローカル線を乗り継ぎ、レンタカーで険しい山道を進むこと8時間 。学生たちの間には疲労の色が浮かんでいます。
高圧的な村人との遭遇
村の入り口にある巨大な門の前で一行を迎えたのは、建設会社社長を名乗るいかつい男、井岡邦高でした 。
「祭りの準備中だぞ!」「村には入れねーよっ!!」
彼は、町長の許可を得ているという川島助教の言葉にも耳を貸さず、高圧的な態度で一行を追い返そうとします 。この村が、外部の人間を簡単には受け入れない排他的な場所であることが伝わってきます。
「おやかたさま」への豹変
この緊迫した状況は、一人の登場によって劇的に変化します。雑用係として荷物を運んできた修が姿を現した瞬間、村人たちの態度が一変するのです 。
一人の老婆が修の顔を食い入るように見つめ、「間違いないわ この顔立ちっ…」と叫びました 。
「おやかたさまじゃ!」
その声が合図であったかのように、さっきまで威圧的だった井岡をはじめとする村人たちが、一斉にその場にひれ伏したのです 。
「よう お戻り下さったっ…!!」
涙を流して歓迎される修と、何が何だか分からず呆然とする研究室のメンバーたち 。この村にとって「碑里田」という存在が、いかに特別であるかを示す異様な光景でした。
「御曹司」を囲む不気味な宴
村人たちの態度は、まるで手のひらを返したかのようです。一行は屋敷に招き入れられ、豪華な宴会でもてなされることになりました 。
祭り上げられる修
その宴の中心にいたのは、まぎれもなく修でした。彼は「碑里田の御曹司」と呼ばれ、まるで王族のように扱われます 。鈴宮町長も駆けつけ、修の帰還が「10年に一度の久那枝祭りの時期」と重なったことを、土地の繁栄の吉兆だと大喜びします 。
突然のことに戸惑いながらも、修は勇気を振り絞り、自身のルーツについて尋ねます。 「みなさんは…僕の両親をご存知なんですよね?」
仕組まれた罠と謎の少女たち
しかし、修の切実な問いかけは、町長の「今は宴会をお楽しみ下さい!」という言葉によって巧みに遮られてしまいます 。そして、「宴に花を」という名目で、有田美月と名乗る妖艶な女性をはじめ、複数の女性たちがその場に現れました 。
この異常な歓迎ムードの中、学生の春日井だけは「この屋敷に入ってから…ずっと嫌な感じがするんだよな…」と、屋敷に渦巻く不穏な気配を敏感に感じ取っていました 。
宴の後、ひどく酔ってしまった修は、他のメンバーとは別の「特別に用意した部屋」へと一人だけ通されます 。そこで彼を待っていたのは、恐ろしい罠でした。眠りについた修のもとへ、宴にいた美月が忍び寄り、有無を言わさず夜這いをかけてきたのです 。
修が必死に抵抗していると、突如として部屋の襖が開きます。そこに立っていたのは、真壁初姫と名乗る黒髪の美しい少女でした 。彼女の冷たい視線に、美月は慌ててその場を去ります。
残された初姫は、修に静かに、しかし強い意志を込めて告げました。
「なぜ戻ってきた…」 「この地を立ち去れっ!」
彼女は一体何者なのか、そして彼女の言葉が意味するものとは。謎は深まるばかりです。
悪夢の朝、最初の犠牲者
悪夢のような一夜が明け、事態は最悪の方向へと転がり落ちます。
消えた人々
翌朝、ひどい寝坊をしてしまった修が広間に向かうと、昨日あれほど騒がしかった村人たちの姿がどこにも見当たりません 。まるで、宴そのものが幻だったかのように静まり返っています。
さらに、不吉な予感を口にしていた春日井学の姿もないことに一行は気づきます 。携帯電話は圏外で、外部に助けを求めることもできません 。
井戸の中の惨劇
一行は不安に駆られながら、手分けをして春日井を探し始めます。深い霧の中、彼の名前を呼び続けると、古びた井戸の中から彼が発見されました 。
しかし、その姿はあまりにも無残でした。
春日井は両目から血を流し、何かを掴むような奇妙なポーズのまま、絶命していたのです 。
穏やかだったはずのフィールドワークは、一人の犠牲者を出したことで、命がけのサバイバルへとその姿を変えました。この村の本当の恐ろしさが、ついに牙を剥き始めたのです。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話は、ジェットコースターのような展開に息つく暇もありませんでした。最初は排他的で高圧的だった村人たちが、修の顔を見た瞬間にひれ伏すシーンは、不気味さと奇妙さが入り混じった強烈なインパクトがありました。「御曹司」という言葉の響きとは裏腹に、修が何かとてつもなく恐ろしい役割を担わされる生贄のように見えて、背筋がぞっとしました。
歓迎の宴も、一見華やかに見えながら、どこか村人たちの狂気が透けて見えるようで、まったく安心できませんでした。特に、修の「両親のことを知っているか」という切実な問いを、女性たちを登場させることで強引にねじ伏せた場面は、この村が真実を隠そうとしていることの表れだと感じます。
そして、謎の少女・初姫の登場。彼女が発した「この地を立ち去れ」という警告は、修を助けようとしているのか、それとも別の意図があるのか、現時点では判断できず、物語のミステリーを一層深めています。
最後の春日井君の発見シーンは、本当に衝撃的でした。前話までの不穏な空気が、ついに「死」という最悪の形で現実のものとなってしまったのです。あの無残な姿は、この村に渦巻く悪意が、人間の理解をはるかに超えたものであることを見せつけられたようで、恐怖で体が震えました。これから一行がどうなってしまうのか、続きが気になって仕方がありません。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】2話のネタバレまとめ
- 入相村に到着した一行は、一度は立ち入りを拒否されるものの、修が「おやかたさま」であることがわかると、村を挙げての歓迎を受けます 。
- 修は「碑里田の御曹司」として祭り上げられ、豪華な宴が開かれますが、その雰囲気はどこか異様です 。
- その夜、修は村の女性に夜這いをかけられますが、謎の少女・初姫の登場で中断させられます 。
- 初姫は修に対して、「この地を立ち去れ」と冷たく警告します 。
- 翌朝、村人たちと学生の春日井が姿を消しており、捜索の末、春日井は井戸の中で両目から血を流した無残な遺体となって発見されます 。
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