【人喰い村~ケガレノマツリ~】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

- 入相村に到着した一行は、主人公・修の顔を見た村人たちから「おやかたさま」と呼ばれ、ひれ伏して歓迎されます 。
- 修は「御曹司」として祭り上げられますが、その夜、謎の少女・初姫から「この地を立ち去れっ!」と警告を受けます 。
- 翌朝、研究室のメンバーである春日井が、井戸の中で両目から血を流した無残な遺体となって発見されます。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する
『人喰い村~ケガレノマツリ~』第3話「久那枝祭り」は、友人の無残な死を目の当たりにした一行の混乱と、村に渦巻く儀式の深い闇が明らかになる、息もつけない展開が続きます。逃げ場のない恐怖が、彼らをじわじわと追い詰めていきます。
惨劇後の混乱と断たれた連絡手段
物語は、春日井の遺体を発見した直後の、阿鼻叫喚の場面から再開します。
パニックに陥る学生たち
「うそだろ…?」 「何だよコレぇ…」
目の前の信じがたい光景に、学生たちは嘔吐したり、その場にへたり込んだりと、完全なパニック状態に陥ります 。仲間の変わり果てた姿は、彼らの精神を容赦なく打ち砕きました。
絶望的な孤立
沖野教授は、この絶望的な状況をさらに悪化させる事実を告げます。 「屋敷にも電話はないし これじゃ警察に通報もできない…」
携帯電話も圏外で、一行は完全に外部から孤立してしまったのです 。そんな中、まるで彼らを嘲笑うかのように、廃村のはずの村に不気味な音楽と共に村内放送が鳴り響きます 。
脱出への希望と仲間たちの亀裂
かすかな希望を見出した一行でしたが、極限状態は彼らの心に深い亀裂を生み出します。
村役場へ向かう決意
村内放送が流れたということは、放送室のある村役場に誰かがいるはずです 。そこに助けを求めるため、川島助教が車で向かうことを申し出ます 。
その申し出に、修も「もしかしたら僕がいた方が話が早いかもしれないし…」と、自ら危険な役目を引き受けようとしました 。村人たちから「おやかたさま」として扱われる自分が同行すれば、事態が好転するかもしれないと考えたのです。
憎しみをぶつける親友
しかし、この修の行動が、悲劇の引き金となってしまいます。春日井と高校時代からの親友だった田淵が、修に対して溜め込んでいた憎悪を爆発させました 。
「さっさと解決してみせろ おやかた様ぁあ!!!」
「春日井がこんな事になったのは 碑里田君のせいじゃないだろ!」という坂下の制止もむなしく、田淵は親友を失った悲しみと怒りの矛先を、この村に奇妙な縁を持つ修へと向けてしまったのです 。
遺体に隠された儀式の謎
修たちが出発した後、屋敷に残った沖野教授は、春日井の死に隠された不気味な謎について語り始めます。
死体が示す「手印」
教授は、春日井の遺体が取っていた奇妙なポーズについて、「アレは…『手印(しゅいん)』なんじゃないかと思うんですが…」と推測します 。手印とは、仏像などが指で示すサインのことで、それぞれに意味が込められています。
さらに衝撃的だったのは、その手印が、本人の意思ではなく針金を使って無理やり固定されていたという事実でした 。これは、春日井の死が単なる事故や衝動的な殺人ではなく、何らかの儀式的な意味を持つ計画的な犯行であることを示唆しています。
恐怖の祭り「久那枝祭り」
この事実に、坂下は「春日井の死に…久那枝祭りが関係してるなんて事ありえますかね…」と、この村で行われる祭りに疑いの目を向けます 。
車中で、三城夕空がその祭りの詳細を語ります。
久那枝祭りは、二百年以上前から続く、10年に一度、10日間にわたって行われる大きなお祭りだといいます 。
しかし、その内容には不穏な話も含まれていました。村が一丸となって一人を捕らえ、座敷牢に閉じ込める「強制おこもり」という儀式や、「昔は生贄を捧げてた」という恐ろしい伝承もあるというのです 。
絶望のバリケードと森に潜む影
希望を求めて向かった村役場で、一行はさらなる絶望に直面します。
封鎖された脱出路
村役場は、巨大なバリケードで完全に封鎖されており、人の気配は全くありませんでした 。助けを求める望みを打ち砕かれた一行は、一度村を出て直接警察に向かうことを決断します 。
謎の襲撃
しかし、この村は彼らを逃がすつもりはないようでした。山道を進む車に、森の中から不気味な音が響き渡ります 。
次の瞬間、巨大な木の枝がフロントガラスを突き破り、車に突き刺さりました 。制御を失った車は、激しく揺れます。
「森の中に何かがいる…!?」
脱出路を断たれ、正体不明の存在に襲われるという絶対的な恐怖の中、第3話は幕を閉じます。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】3話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の第3話は、息つく暇もないほどの恐怖の連続でした。友人のあまりにも無残な死を前に、パニックに陥る学生たちの姿が本当にリアルで、読んでいるこちらの心まで締め付けられるようでした。特に、極限状態の中で生まれてしまった仲間同士の亀裂は、見ていて非常に辛かったです。田淵君の八つ当たりは、親友を失った悲しみの裏返しだと分かっていても、修君の立場を思うと胸が痛みました。
そして、春日井君の死が、ただの殺人事件ではなく、「手印」という儀式的な意味合いを持つことが判明したことで、物語の恐怖の質がガラリと変わったように感じます。犯人が単なるサイコパスではなく、村全体に根付いた組織的な狂気である可能性が浮上し、得体の知れない恐怖が一層増しました。
ラストの展開は、まさに絶望の一言です。助けを求める道はバリケードで閉ざされ、逃げる道は謎の存在によって阻まれる。完全に逃げ場を失った彼らは、一体どうなってしまうのでしょうか。「森の中に何かがいる」という最後のモノローグは、これから始まる本当の惨劇を予感させ、ページを閉じた後も心臓のバクバクが止まりませんでした。
【人喰い村~ケガレノマツリ~】3話のネタバレまとめ
- 春日井の遺体を前に一行はパニックに陥り、携帯電話も圏外で外部との連絡手段を完全に断たれてしまいます 。
- 親友を失った田淵は、助けを求めに行こうとする修に「お前のせいだ」と憎しみをぶつけ、仲間内に亀裂が生じます 。
- 春日井の遺体は、針金によって「手印」の形に無理やり固定されており、彼の死が久那枝祭りと関連した儀式的な殺人であることが示唆されます 。
- 助けを求め向かった村役場はバリケードで封鎖されており、一行は村からの脱出を図ります 。
- しかし、その道中で何者かの襲撃に遭い、車が大破 。森に潜む未知の存在によって、逃げ道を絶たれてしまいます 。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



