【壊職代行】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 主人公の鈴木貴広を陥れた張本人である社長・間々田楓馬への「壊職」が実行された 。
- 人気番組を利用した公開処刑により、間々田の悪事はすべて白日の下に晒され、会社は破滅した 。
- 間々田は元社員たちから集団告訴され、社会的信用、財産、未来のすべてを失った 。
- すべての復讐が終わり、鈴木は壊職代行のメンバーに見送られ、新たな人生を歩み始める。
【壊職代行】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する
雨中の対峙、謎の「壊職代行」現る
間々田楓馬が雨に打たれながら、過去の光景を思い出すシーンから始まります。彼の脳裏に浮かぶのは、電車内で見かけた長髪の男の姿 。その記憶が蘇った直後、彼はまさにその長髪の男、そしてミステリアスな女性、老紳風の男という3人組に囲まれていました。
状況が飲み込めない男は、激しい剣幕で彼らを問い詰めます。
「グルだったのか…!!! てめえら何者だ!?」彼の怒りに対し、火室静香はただ静かに「…代行人ですよ 」と答えます。
最近話題の、社員に代わって退職の意向を伝える「退職代行業者」だと勘違いした男は、「たかだか社員ひとり辞めさせるのに手の込んだことしやがって!!! 」と、さらに声を荒らげます。
しかし、彼の見当違いを、静香は冷ややかに否定します。
「私たちは退職代行ではありませんよ 」
「ブラック企業やブラック上司を 代わりに『壊』す 」「壊職代行です 」
その言葉は、男がこれまで築き上げてきたすべてが、音を立てて崩れ始める前触れでした。
法を弄ぶ者、法に裁かれる者
「壊職代行」という聞き慣れない言葉に、間々田楓馬は「やってることはただの営業妨害だろ!!! 」と激昂し、「訴えてやる!! 」と脅しをかけます。自分の会社が彼らを訴えれば、莫大な損害賠償を請求できると信じて疑いません 。
しかし、老紳士は不気味な笑みを浮かべ、彼の希望を打ち砕きます。 「ワシらは社会の裏側に存在する実体のない影の組織… いったいどうやって訴えるというのかね? 」
さらに火室静香が「そもそもあなたに訴える権利は残るのかしら? 」と冷たく問いかけた瞬間、事態は急変します。
罪状のオンパレード、そして緊急逮捕
午後10時14分 。間々田楓馬は、駆けつけた警察官によって、その場で逮捕されます 。
これは、壊職代行が依頼人である「鈴木さんたち」の刑事告訴を受理させ、動いた結果でした 。
「脱税に横領…私文書偽造など 」
「あなたのやったことほかにもたっぷり報告しておきました 」
女性が語る罪状は、どれも男を逃れられない絶望へと追い込むものばかり。さらに、逃亡や証拠隠滅の恐れがあるとして、「緊急逮捕」という最も厳しい措置が取られたのです 。
会社の乗っ取り完了
逮捕され、連行される間々田に、静香は追い打ちをかけるように告げます。
「明日には株主総会を開きますね。決議事案は逮捕された代表取締役の解任について」
呆然と「株主って… 」とつぶやく間々田に、3人は悪魔のように微笑みかけ、とどめの一言を放ちました。
「私たちですよ 」もはや、彼に反撃の術は残されていませんでした。
判決、そして終わらない「生き地獄」の幕開け
後日、法廷。間々田は、懲役5年の実刑判決を受けます 。壊職を依頼した青年・鈴木は、壊職代行人の一人、静香に「おかげです 」と感謝の言葉を述べます。
しかし、静香の復讐は、法による裁きだけでは終わりませんでした。 「刑務所で3食寝床付きでぬくぬく過ごすなんて温いなって思ってません? 」
「そんな終わらせかたはしませんから 」
その言葉通り、拘留初日の間々田の前に、静香は「弁護士の火室静香です 」と名乗り、現れます。不起訴への期待を抱く間々田に 、彼女が見せたのは、かつての間々田の部下・中宮が、燃え盛る復讐心を叫ぶ「勇気づける動画 」でした。
「間々田ぁああ!! ここから戻ったらてめえを殺しに行ってやるうう!!!!」
「俺はそれだけを考えてこの地獄を耐えてるんだ! 」
静香は、出所した暁には中宮に彼の居場所を教えると約束したことを告げ 、「『絶対に楽には死なせねえ』って相当怒ってましたから 」と、間々田を恐怖のどん底に突き落とします。
「出所の日を震えて待ちなさい 」
その言葉は、彼の精神を完全に破壊しました。間々田は法廷で取り乱し、「出所したら殺されちまうんだよおおお! 」「いや一生ぶち込んでくれよ!! 」と絶叫します。彼を待つのは、死よりも辛い、復讐に怯え続ける一生の生き地獄だったのです 。
新たな標的「金賀一族」
間々田の会社「フマホーム」の壊職から半年後 。物語は新たな舞台へと移ります。
そこには、部下を「給料泥棒 」と罵り、「ここでは俺が法だ! 神だ!!!! 」と豪語する、新たな悪の象徴、金賀星屑興業(かねがほしくずこうぎょう)の社長・金賀星蔵(かねがほしぞう)の姿がありました。
一方、かつての依頼者・鈴木は、スーパー「カネガホシマート」で働き、頭を下げるばかりだった前職とは違う、「体を動かす仕事 」にやりがいを感じていました 。
しかし、その平穏は、店長・金賀覇星(かねがばすた)によって無残にも打ち破られます。彼は、ささいなことで主任を殴りつけ 、あろうことか床に落ちた魚を「売り場に並べとけよ どうせバカな客にはわからねぇんだから 」と命じるのです。この町では、金賀一族は逆らうことのできない「王様」として君臨していました 。
奪われた名誉、そして代行人としての決意
鈴木は、壊職代行の「代行人見習い 」として、ある青年の葬儀に参列していました。亡くなった青年の母親は、涙ながらに訴えます。息子・智司は「金賀一族に殺され 」、その死後、不正の罪を着せられ「名誉まで奪われた 」のだと。
その悲痛な叫びを受け、静香は誓います。
「私どもが必ず…金賀一族を生き地獄に落とすことを約束いたします 」
静香は、すべての人を救うことはできない、と現実の厳しさを語ります 。しかし、鈴木の心は揺らぎませんでした。
「でも…僕は救われました! 」
かつて絶望の淵にいた自分を救ってくれた壊職代行。その存在が、彼の新たな道標となったのです。
「僕も…手の届く範囲だけでもいいので誰かを救いたいです! 」
これは、一人の被害者だった青年が、理不尽に苦しむ誰かを救うための「壊職代行人」として、その一歩を踏み出した瞬間。金賀一族の悪事を暴く証拠を集めるため、彼の初仕事が、今、静かに始まろうとしていました 。
【壊職代行】第8話を読んだ感想(ネタバレあり)
第8話は、前半で前章のラスボス・間々田社長への復讐の完遂を、後半で新たな敵と主人公の新たな決意を描くという、非常に密度の濃いエピソードでした。
まず衝撃的だったのは、壊職代行の復讐の徹底ぶりです。単に会社を潰し、刑務所に送るだけでは終わらない。被害者が受けた苦しみを、加害者に何倍にもして返すかのような「生き地獄」を用意する手口は、恐ろしくも痛快です。特に、出所後の殺害予告に怯えさせ、自ら「一生刑務所にいたい」と願わせる展開は、人間の精神を内側から破壊する、まさに悪魔的な所業だと感じました。
そして、物語の後半で、主人公の鈴木くんが被害者の立場から「救う側」、つまり「壊職代行の見習い」へと成長していたことには胸が熱くなりました。彼が絶望から救われた経験を持つからこそ、その「誰かを救いたい」という言葉には、とてつもない重みと説得力があります。
新たに登場した「金賀一族」の、絵に描いたような外道っぷりも強烈でした。彼らのような絶対的な権力者が、社会の影でどれだけの人々を苦しめているのか。この物語は、そんな現代社会の闇に鋭く切り込みながらも、「壊職代行」という存在を通して、悪には必ず裁きが下るというカタルシスを与えてくれます。 鈴木くんが、この巨大な悪にどう立ち向かっていくのか。彼の代行人としての初仕事が、どんな壮絶な復讐劇へと発展するのか、次なる展開から目が離せません。
【壊職代行】第8話のネタバレまとめ
- 壊職代行は、前社長・間々田楓馬を逮捕させ会社を乗っ取り、さらに出所後の復讐をちらつかせることで精神的にも破滅させた 。
- 前回の依頼者だった鈴木貴広は、壊職代行の「見習い」として活動を始めている 。
- 新たなターゲットとして、地域を牛耳る独裁者「金賀一族」が登場する 。
- 金賀一族によって自殺に追い込まれた青年の無念を晴らすため、鈴木は代行人としての初仕事に挑む 。
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