【フウフヤメマスカ】12話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 元カノの沙耶には「蓮」という息子がおり、彼女は賢吾を「息子の父親」候補として見ている可能性が示唆されます。
  • 賢吾は妻の詩織に謝罪し、「子どもはまだ考えられない」「父親になる自信がない」と正直な気持ちを告白します。
  • この誠実な告白は、元カノの沙耶からの「ちゃんと気持ちを言わないとダメ」というアドバイスがきっかけでした。
  • 詩織は夫の告白を感情的にならずに受け止め、「少し考えさせて」と冷静に返答します。

【フウフヤメマスカ】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する

元カノ・沙耶のアドバイスを受け、ついに「父親になる自信がない」と本音を語った賢吾。しかし、その告白は、妻・詩織の心をさらに深い混乱へと突き落としました。第12話では、夫の言葉に納得できない詩織の葛藤と、元カノとの関係にのめり込んでいく賢吾の姿が描かれます。

「今さら言われても…」詩織の消えない怒り

オフィスで一人、夫の言葉を反芻する詩織。「まだ父親になる自信がないんだ俺」。その言葉を聞いた時の、賢吾の清々しいまでの表情が、彼女の脳裏から離れません。

「と 言われましても?」

「それって今 言うんですか?」

詩織の心の中は、今さらそんなことを言われても、という怒りと呆れの渦が巻いています 。しかし、会社ではそんな素振りは見せられません 。後輩の山本さんに溜め息を指摘されても、「ホルモンバランスが崩れてるみたいで」と笑顔でごまかす彼女の姿は、あまりにも痛々しいものです

元カノとのLIME、罪悪感と自己正当化

その頃、夫の賢吾はマンションの管理組合の仕事で業者と打ち合わせを終え、上機嫌でした 。彼のスマホに届いたのは、元カノ・沙耶からのメッセージ。「ラッコって寝る時手繋いで寝るらしいよ 可愛い!」という他愛ない内容です

賢吾は沙耶とのLIMEのやり取りに心を弾ませますが、同時に「ちょっとLIMEのラリー、続き過ぎかな…?」という罪悪感も感じ始めていました 。しかし、すぐに「不倫とか浮気とかそんなんじゃないけどさ!」と自分自身に言い聞かせ、行動を正当化しようとします

妻への罪悪感?賢吾の隠蔽工作

しかし、もしこのやり取りを妻の詩織に見られたらどう思うだろうか。そう考えた瞬間、賢吾は「このLIMEを今詩織に見せられんのかい!俺!」と、自分の行動が妻に決して知られてはいけないものであることを自覚します

そして彼が取った行動は、

詩織とのトーク画面を非表示、さらには削除しようとするという、完全な隠蔽工作でした 。罪悪感から距離を置くのではなく、ただ自分の保身のために証拠を消そうとする姿は、彼の身勝手さを浮き彫りにしています。

突然の異動辞令!詩織に訪れる「望まない変化」

公私にわたって心が休まらない詩織に、さらなる試練が訪れます。課長の稲森から、突然の営業への異動を命じられたのです 。資格がないことを理由に断る詩織ですが、「新人の子が持ってるから大丈夫」と一蹴されます

結局、新人教育が苦手な夫・賢吾の尻拭いや、営業の人手不足を理由に、「俺を助けると思って!」と拝み倒される形で、理不尽な辞令を受け入れざるを得ない状況に追い込まれました

「公私共に 変化が欲しい お年頃と 言ったけど」

「こういうことじゃない!!!」

詩織の心の叫びが、がらんとしたオフィスに虚しく響き渡るのでした。

【フウフヤメマスカ】12話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、賢吾の救いようのないダメ夫っぷりと、詩織の受難が加速していく様が、見事な対比で描かれていました。元カノとのLIMEに浮かれ、妻への罪悪感から証拠隠滅を図る賢吾の姿は、もはや情けなくて言葉もありません。彼の中で、妻の存在がどんどん軽いものになっているのが伝わってきて、胸が苦しくなりました。

一方で、詩織の置かれた状況はあまりにも過酷です。夫との問題で心労が絶えない中、職場では理不尽な異動を命じられる。彼女の「こういうことじゃない!!!」という叫びは、読者であるこちらの心の叫びでもありました。

しかし、この望まない「変化」は、もしかしたら詩織にとって新たな一歩を踏み出すきっかけになるのかもしれない、という希望も感じます。夫という存在から少し距離を置き、新しい環境に身を置くことで、彼女の世界が広がる可能性もあるのではないでしょうか。公私ともに追い詰められた詩織が、この先どのような選択をするのか。彼女の強さを信じて、見守りたいと思います。

【フウフヤメマスカ】12話のネタバレまとめ

  • 詩織は、夫・賢吾の「父親になる自信がない」という告白に納得できず、怒りを抱えながらも職場で平静を装っています。
  • 賢吾は元カノの沙耶とLIMEでのやり取りを続け、妻に見せられないという罪悪感から、トーク履歴を隠蔽しようとします。
  • 詩織は課長から突然、営業職への異動を命じられます。
  • 「変化が欲しい」と願っていた詩織ですが、望まない形での変化に「こういうことじゃない!!!」と心の中で絶叫します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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