【フウフヤメマスカ】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 賢吾は詩織に夜の営みを提案しますが、心身ともに疲れ切っていた詩織は返答に窮してしまいます。
  • 賢吾はプライドが傷つくのを恐れ、「やっぱ今のナシ!」と提案を撤回。その結果、二人は背を向け合いながら、互いに相手への不満を募らせます。
  • 翌日、詩織は新人の佐久野くんが昨日泣いていたことを理由に欠勤するのではないかと心配します。
  • しかし、佐久野くんは何事もなかったかのように出社。その予測不能な様に、詩織は彼が自分の生活に「混乱をもたらす」存在になることを予感します。

【フウフヤメマスカ】第20話をネタバレありでわかりやすく解説する

何事もなかったかのように出社した新人・佐久野くん。 しかし、詩織が抱いた「混乱をもたらす」という予感は、早速現実のものとなります。 第20話では、佐久野くんのOJT(実務研修)が始まり、彼のあまりの予測不能な行動に詩織が振り回される、怒涛の一日が描かれます。

新人・佐久野くん、初めての電話対応

詩織は教育係として、佐久野くんに電話対応の基本を教えます。 しかし、いざ実践となると、佐久野くんは「は…はい!!」と返事はするものの、体はガタガタと震え、尋常ではない緊張を見せていました。

「めちゃくちゃ心配なんだが――!!」

詩織は「ほとんどがキャンペーンの問い合わせか予約の電話だから!」 「クレームの電話だったら私に繋いじゃって」と必死に彼を元気づけますが、その震えは止まりません。

突然のクレーム電話とパニック

心配が的中するように、佐久野くんが取った初めての電話は、いきなりのクレームでした。 「おたくにエアコン掃除を頼んだら急に動かなくなったんだけど!」というお客様の怒声に、佐久野くんは完全にフリーズしてしまいます。

しどろもどろに「た…大変申し訳ございません…」と繰り返すばかりで、まともな対応ができません。 詩織が「こちらに電話を代わって」という合図を送るも、パニック状態の彼は「て…転送の仕方が分からないです…!」と叫ぶ始末。 結局、詩織が彼の席まで駆け寄り、受話器を奪い取るようにして電話を代わるのでした。

涙の逃亡、そして…

詩織がベテランらしく冷静沈着にクレーム対応を進める傍らで、佐久野くんはただ呆然と、しかし真剣な眼差しでその様子を見つめていました。

電話を終えた詩織が、事後処理のメモの取り方を説明し終え、ふと隣を見ると、そこに佐久野くんの姿はありません。 同僚の山本さんから告げられたのは、衝撃の事実でした。

「なんか泣きながら出て行きましたよ」

あまりの出来事に、詩織は「え――!また――!?」と絶句。 隣で電話を聞いていただけなのに、なぜ泣いて出て行ってしまうのか。詩織は「もうほんと考えてること分かんないんだけど!」と、頭を抱えてしまいます。

予測不能の男、まさかの「差し入れ」

一人残業をしながら、詩織は「正直あの子が成長するビジョンが今のところ全く持てない」「自分の仕事も進まないし」と、心身ともに疲れ果てていました。

全ての仕事を終え、詩織が帰ろうとした、その時。オフィスのドアが開き、戻ってきたのは佐久野くんでした。 そして、にこやかにこう言ったのです。

「お疲れ様です! 差し入れ買ってきました!」

差し入れを持って現れるというあまりに予測不能な彼の行動に、詩織はただただ呆然と立ち尽くすのでした。

【フウフヤメマスカ】20話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回のエピソードは、もはやコメディとホラーが紙一重の世界でした。佐久野くんのあまりのメンタルの弱さと、それによって引き起こされる職場の混乱は、笑ってしまうと同時に、教育係である詩織の立場を思うと背筋が凍る思いです。クレーム対応のシーンは、社会人経験のある方なら誰しもが「こんな新人、絶対に嫌だ…!」と叫びたくなるような、見事なパニック描写でした。

そして、この物語の真骨頂は、やはり佐久野くんの予測不能な行動にあります。「差し入れ」を持って現れるとは、一体どんな思考回路をしているのでしょうか。彼が本当にただメンタルが弱いだけなのか、それとも課長が言うように、これも全て「演技」なのか。その真意が全く読めないところが、彼のキャラクターの最大の魅力であり、恐ろしさでもあります。

公私にわたって心休まる時がない詩織が、本当に気の毒でなりません。夫との関係も冷え切っている中で、職場にまでこんな爆弾を抱えてしまって、彼女の精神状態が心配になります。佐久野くんという名の「混乱」が、彼女の人生にどんな影響を与えていくのか、目が離せません。

【フウフヤメマスカ】20話のネタバレまとめ

  • 詩織は新人の佐久野くんに電話対応を教えますが、彼は極度の緊張で震えてしまいます。
  • 佐久野くんが初めて取った電話はクレームで、彼はパニックに陥り、詩織が対応を代わることになります。
  • 詩織がクレーム対応を終えると、佐久野くんはまたしても泣きながら逃走。
  • 一度は退社した佐久野くんが、残業中の詩織のもとに予期せず戻ってきて、購入してきた差し入れを渡します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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