【フウフヤメマスカ】32話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 詩織は、同僚の山本さんと新人の佐久野くんの三人でランチに行きます。
  • 山本さんは、マッチングアプリで出会った男性と、会ったその日のうちに身体の関係を持ったことを楽しそうに語ります。
  • 後輩の「イマドキの普通」な恋愛観に触れたことで、詩織は一年以上レス状態である自分の夫婦関係が「普通」ではないことを改めて痛感させられます。
  • 詩織は、自分たち夫婦にとって、世間の「普通」がもはや当たり前ではないという事実に、深い孤独感を覚えるのでした。

【フウフヤメマスカ】第32話をネタバレありでわかりやすく解説する

後輩との会話で、自身の夫婦関係が「普通」ではないと痛感させられた詩織。 一方、夫の賢吾は元カノ・沙耶からの誘いを断りきれず、心を揺らしていました。第32話では、賢吾が妻を欺くための計画を立て始める一方で、詩織と新人・佐久野くんの間には、予期せぬ共感が生まれます。

コンビニパスタと夫の葛藤

オフィスで同僚の鬼束くんと昼食をとる賢吾。彼は、コンビニのパスタについてくるフォークが「巻きにくい」と、些細な不満を漏らしていました。

「箸貰えば良かったのに」という鬼束くんの的確な指摘に、「なんか断りにくい」と答える賢吾。 この、問題を解決するための簡単な一言が言えない彼の姿は、妻との関係から目を背け、本質的な会話を避けている現在の彼の状況を象徴しているかのようです。

完璧なアリバイ工作

そんな他愛ない会話の途中、賢吾はスマホに目を落とし、元カノ・沙耶からのメッセージに返信していないことを思い出します。 それは、彼女の息子・蓮くんのサッカー教室の見学に付き合ってほしい、という断りづらい誘いでした。

その時、鬼束くんが「今月っていつ土曜出勤?」と尋ねます。 その一言で、賢吾の頭に悪魔的な計画が閃きました。

(来週鬼束が土曜出勤の日に蓮くんのサッカー教室の見学付き合ってあげて その後ちょっと会社に顔出して鬼束の資料作り手伝えば 詩織に土曜出掛ける説明するのにも困らない!)

妻に嘘をついて元カノに会うための完璧なアリバイを思いついた賢吾は、「なんかイケる気がする!」と、邪な笑みを浮かべるのでした。

深まる新人との絆

場面は変わり、ランチを終えた詩織、佐久野くん、山本さんの三人。山本さんが薬局に寄るため、詩織と佐久野くんは二人で会社に戻ることになります。

気まずい空気が流れるかと思いきや、詩織は「なんか佐久野くんともいい感じにコミュニケーション取れてる気がする」と、彼との間に少しずつ 信頼関係が築けているのを感じていました。

「あの人って変ですよね?」佐久野のまさかの爆弾発言

会社への帰り道、佐久野くんが不意に口を開きます。「さっき山本さんがマッチングアプリの話してる時 嫌そうでしたね」。

詩織は、年齢の違いからくるジェネレーションギャップだとごまかしますが、佐久野くんはきっぱりと言い放ちました。

「俺はちょっと不愉快でしたね」

「昼間っからあんな下品な話されて」

そして、彼は詩織に同意を求めるように、こう尋ねるのでした。

「あの人って変ですよね?」

「イマドキの普通」を体現しているかのように見えた佐久野くんの、予想外の価値観。その潔癖とも言える一言に、詩織はただ驚くしかありませんでした。

【フウフヤメマスカ】32話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、賢吾のどんどん小者になっていく様と、佐久野くんの底知れないキャラクターが対照的に描かれ、非常に面白い回でした。

賢吾の「パスタが食べにくい」という悩みは、一見するとただの愚痴ですが、彼の問題の本質を的確に表しています。彼は、簡単な「お願い(箸をください)」ができず、遠回しな不満を言っては状況のせいにする。これは、妻との関係においても全く同じです。そして、そんな彼が、元カノに会うための「アリバイ工作」だけは、実に楽しそうに計画する。そのエネルギーをもっと別の方向で使えないのかと、もどかしい気持ちになりました。

一方、佐久野くんの最後の爆弾発言には、完全に意表を突かれました。彼も山本さんと同じ「Z世代」として、アプリでの出会いに寛容なのかと思いきや、まさかの「不愉快」「下品」という感想。彼のこの古風とも言える価値観は、彼が抱える複雑な内面をうかがわせます。そして、この一言によって、詩織と佐久野くんの間には「山本さんの恋バナは下品だよね」という、秘密の共犯関係のようなものが芽生えました。夫が嘘で固めた秘密の関係を築こうとしている裏で、妻は部下との間に、予想外の形で本音の絆を築き始めている。この皮肉な対比が、今後の展開にどう影響していくのか、非常に楽しみです。

【フウフヤメマスカ】32話のネタバレまとめ

  • 昼食時、賢吾は些細な不満をこぼす一方で、元カノ・沙耶に会うための完璧なアリバイ工作を思いつきます。
  • 詩織は、後輩の山本さんと佐久野くんと三人でランチに行きます。
  • ランチの帰り道、佐久野くんは、山本さんのマッチングアプリの話を「不愉快だった」「下品な話」とばっさり切り捨てます。
  • そして、「あの人って変ですよね?」と詩織に同意を求め、彼女を驚かせます。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【フウフヤメマスカ】31話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【フウフヤメマスカ】31話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【フウフヤメマスカ】33話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【フウフヤメマスカ】33話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました