【フウフヤメマスカ】34話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 新人の佐久野くんは、同僚・山本さんのランチでの言動を「セクハラだ」と断じ、詩織は自分の配慮のなさを反省し、彼に謝罪します。
  • 佐久野くんは、自分が不快だったからではなく、「詩織が嫌がっているように見えたから助けたかった」という善意から行動していたことを明かします。
  • 彼の不器用な優しさに触れた詩織は感謝を伝え、二人の間には新たな絆が芽生え始めます。
  • 一方、夫の賢吾は「休日出勤」と嘘をつき、元カノ・沙耶と彼女の息子に会いに出かけていきます。

【フウフヤメマスカ】第34話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫・賢吾の嘘に気づいてしまった詩織。しかし、第34話の幕開けは、嵐の前の静けさのように穏やかです。夫のいない静かな休日に、詩織のもとへ義実家から温かい贈り物が届き、彼女は夫婦関係とは別の場所にある「家族の優しさ」に触れることになります。

夫のいない休日の穏やかな朝

土曜日の朝。夫の賢吾が「休日出勤」で家を空ける中、詩織は一人、穏やかな時間を過ごしていました。 天気も良く、まずは洗濯と掃除を済ませて、あとは何をしようかと考えを巡らせます。

夫の嘘を知っているのか、まだ知らないふりをしているのか、彼女の表情からは本心は読み取れません。しかし、その静かな日常は、インターホンの音によって動き出します。

義実家から届いた、たくさんのりんご

玄関に立っていたのは宅配便の配達員でした。 届けられたのは、賢吾の実家がある長野県から送られてきた、ずっしりと重い段ボール箱。 差出人は義父の「浦 吾郎」様です。

箱を開けると、中にはたくさんの真っ赤なりんごがぎっしりと詰まっていました。

賢吾の実家は兼業のりんご農家だ

毎年 出荷時期になると規格外の不揃いりんごを送ってきてくれる

それは、浦家の毎年の恒例行事。詩織にとっても「本当に美味しくて毎年の楽しみの一つ」という、心待ちにしている贈り物でした。

心温まる義母とのメッセージ

詩織が驚いたのは、その量でした。数えてみると、その数はおよそ65個。 去年よりも明らかに増えています。 詩織は早速、お礼を伝えるため、義父母との家族グループチャットにメッセージを送りました。

「先ほどりんご届きました~!毎年ありがとうございます!!」 「数えてみたら65個ありました 沢山ありがとうございます!!」

すぐに、義母の節子さんから返信が届きます。

「無事に届いてよかったです」

「去年会社に持っていって喜ばれたって言ってたから見越して多めに送りました」

「優しいな…」夫との関係と対比されるもの

詩織が何気なく話した「会社の同僚が喜んでいた」という一言を、義母はしっかりと覚えてくれていたのです。 さらに「詩織さんや賢吾と仲良くしてくれてる上司の方や同僚の皆さんに今年も持っていってあげてね」という、温かい言葉が続きます。

そのメッセージを読んだ詩織の心に、温かい感情が広がります。

「優しいな…」

自分のことを気遣い、自分の周りの人々への配慮までしてくれる義母。その優しさは、嘘をつき、自分勝手な解釈で裏切りを正当化する夫・賢吾の姿とは、あまりにも対照的でした。

【フウフヤメマスカ】34話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、賢吾の裏切りが発覚した直後とは思えないほど、静かで穏やかな回でした。しかし、その静けさこそが、現在の夫婦関係の異常さを際立たせていたように感じます。

物語の中心にあったのは、義実家から届いたりんごです。このりんごは、単なる季節の贈り物以上の意味を持っているように思えました。それは、賢吾と詩織を繋ぐ、か細いけれど温かい「家族の絆」の象徴です。特に、義母の節子さんの優しさには胸を打たれました。嫁がポロっと言った一言を覚えていて、その周りの人々への分まで気を配ってくれる。これこそ、理想的な家族の姿ではないでしょうか。

この義母の優しさに触れた詩織の「優しいな…」という呟きは、非常に重い一言です。夫からは得られない優しさや配慮を、夫の母親から受け取っている。この皮肉な状況が、彼女の孤独を一層深くしているようで、とても切なくなりました。賢吾が失いつつあるものがどれだけ大きいものか、彼自身はまだ気づいていないのかもしれません。

【フウフヤメマスカ】34話のネタバレまとめ

  • 夫の賢吾が「休日出勤」で不在の週末、詩織は家で一人穏やかに過ごしています。
  • そこへ、賢吾の実家であるりんご農家から、恒例のりんごが大量に届きます。
  • 詩織がお礼のメッセージを送ると、義母から「去年、詩織さんの会社の人が喜んでくれたと聞いたので、多めに送りました」という心温まる返信が来ます。
  • 夫の裏切りとは対照的な義母の優しさに触れ、詩織は心を動かされるのでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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