【フウフヤメマスカ】38話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 嘘がばれた賢吾は、妻の詩織からの尋問を受けることになります。
  • 彼は、元カノの沙耶を「大学時代の友人」と偽り、子供の習い事の付き添いを頼まれただけだと、苦し紛れの嘘をつきます。
  • 詩織は、その話が事実だとしても、「なぜ嘘をつく必要があったのか」と、賢吾の矛盾を鋭く追及します。
  • 夫がまだ何かを隠していると確信した詩織は、「都合のいいところだけじゃなく、全部正直に話してほしい」と、賢吾をさらに追い詰めます。

【フウフヤメマスカ】第38話をネタバレありでわかりやすく解説する

「全部正直に話して」――。妻・詩織からの最後通告に、夫・賢吾はついに観念します。第38話では、賢吾の口から語られる、あまりにも情けない「真実」。そして、その告白が浮き彫りにする、夫婦間の決定的な断絶が描かれます。

ついに明かされた「元カノ」の存在

詩織の冷たく、まっすぐな視線から逃れられないと悟った賢吾は、深々と頭を下げ、「すみませんでした!」と謝罪します。 そして、重い口を開き、ついに隠していた真実を白状しました。

「実は藤本さんっていうのが…」

「俺の学生時代の元カノでさ…」

しかし、彼はすぐに言い訳を始めます。「ずっと連絡もとってなかったし!」「別れてからは勿論会ったこともなかった!」と、今回の件が本当に偶然の出来事であったことを必死にアピールするのでした。

夫の言い分「巻き込まれてる感覚」

賢吾の告白は続きます。しかし、その内容は反省の言葉というよりも、自己弁護と被害者意識に満ちたものでした。

「正直に言うと 力になってあげたいとかそんな優しさでとかじゃなくって」 「ぶっちゃけ巻き込まれてるって感覚に近くって」

シングルマザーである元カノに同情し、力になりたいと思ったわけではない。むしろ、断りきれずに巻き込まれてしまっただけなのだと、彼は主張します。そして、「だから詩織になんて言えばいいか途中から分かんなくなってさ…」と、嘘をついた理由を、コミュニケーション能力の欠如のせいにするのでした。

沈黙する妻、崩壊する信頼

全てを正直に(彼なりに)話した賢吾。しかし、彼が顔を上げると、そこに待っていたのは妻からの許しの言葉ではありませんでした。詩織は、ただ黙って、冷たい表情で彼を見つめています。

その沈黙は、賢吾にとって何よりも恐ろしいものでした。「沈黙が怖い…」「なんで何も言ってくれないんだ…?」と、彼の心はパニックに陥ります。

詩織の心の中では、夫への絶望が渦巻いていました。

「浮気だとまでは思わない…でも…」 「元カノとコソコソ会ってたってことだよね?」

そして何よりも彼女を傷つけたのは、その事実そのものよりも、平気で嘘をつき、自分を騙そうとした夫の人間性でした。「賢吾ってこんなことを平気で嘘つける人間だったの…?」。

「考えてもいい?」妻が下した決断

どうすればいいのか分からなくなった詩織は、賢吾に背を向け、静かに席を立ちます。

「少し一人で考えてもいい?」

「コンビニ行ってくる」

その言葉は、事実上の対話の拒絶。詩織が部屋を出て行った後、賢吾は「わー!どうしよう!詩織が出て行っちゃった!」と、ただ狼狽えることしかできませんでした。

追いかける夫「出て行かないで!」

詩織が出て行ってしまった後、賢吾は彼女を追いかけます。そして、マンションのエントランスで彼女の腕を掴み、必死に叫びました。

「出て行かないで!」 「俺は最低だった!」

「嘘ついて元カノの子どもと土曜日出掛けるなんて…!」「詩織が怒るのも当然だよ…!」と、彼はようやく自分の過ちを認め、謝罪の言葉を口にします。 そして、「もう同じ過ちは繰り返さないから」「なんとか許してほしい」と、彼女に懇願するのでした。

【フウフヤメマスカ】38話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、賢吾の人間としての器の小ささが、これでもかと描かれた回でした。彼の告白は、一見正直なようで、その実「俺は悪くない、巻き込まれただけだ」という自己正当化に満ちています。この期に及んでもまだ被害者ぶる姿には、もはや呆れるしかありません。

しかし、そんな彼が、詩織が家を出て行った(と彼が思った)瞬間に、初めて心の底からの焦りを見せ、必死に追いかけるシーンは、非常に印象的でした。彼は、詩織という存在を失うことを、本当は心の底から恐れていたのでしょう。その弱さが、彼のこれまでの身勝手な行動の根源にあるのかもしれないと思うと、少しだけ彼に同情の余地があるのかもしれない、と感じさせられました。

そして、詩織の最後の表情。夫の必死の懇願を、彼女はどんな思いで聞いていたのでしょうか。彼女が下す決断が、この夫婦の未来を左右する。まさに、物語が大きく動く前の、嵐の前の静けさを感じさせる、息詰まるラストでした。

【フウフヤメマスカ】38話のネタバレまとめ

  • 詩織に追い詰められた賢吾は、ついに相手が元カノの「藤本沙耶」であることを白状します。
  • しかし彼は、「自分は巻き込まれただけ」と自己弁護に終始し、詩織をさらに失望させます。
  • 賢吾の言い分に言葉を失った詩織は、「少し一人で考えさせて」と、家を出て行きます。
  • 詩織を失うことを恐れた賢吾は、慌てて彼女を追いかけ、「もう同じ過ちは繰り返さないから許してほしい」と必死に懇願します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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