【ささやき刺さる佐々木さん】2話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 人付き合いが苦手な主人公・左右田哉は、唯一の癒やしであるASMR配信者「おとつーさん」に心酔していました 。
  • 哉は、学園のアイドル的存在である佐々木音々先輩の、誰にでも気さくで距離感が近すぎるところを苦手だと感じていました。
  • ある日、その佐々木先輩から彼女の配信活動を手伝ってほしいと依頼され、半ば強引に約束させられてしまいます。
  • その夜、アパートの隣室から聞こえる悲鳴を助けにいったところ、そこにいたのは佐々木先輩でした。そして、彼女こそが哉の憧れの配信者「おとつー」本人であることが判明したのです。

【ささやき刺さる佐々木さん】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

憧れの配信者が、実は苦手な先輩だったという衝撃の事実。この秘密の共有から、二人の関係は新しいステージへと進みます。平穏を愛した少年の日常が、予測不能な先輩によってかき乱されていく第2話の物語を、丁寧に見ていきましょう。

初めての男子を招き入れる、秘密の部屋

物語は、哉が佐々木先輩の部屋を訪れるところから始まります 。

待ってたよ」「入って入って!

彼女は満面の笑みで哉を迎え入れますが、彼の心臓はすでに限界寸前です。 そして、彼女はとどめを刺すように、楽しそうにこう告げるのです。

君がウチに入る初めての男子だぞ♡

この一言で、哉は自分が非常に特別な状況に置かれていることを自覚させられます。しかし、彼を待っていたのは、甘い雰囲気だけではありませんでした。

人気者の先輩の意外すぎる素顔

先輩の部屋に足を踏み入れた哉は、言葉を失います。そこに広がっていたのは、ゴミ袋が散乱し、物が散らかった、想像とはかけ離れた光景でした 。

さらに、女の子らしい甘い香りに混じって、何か酸っぱい匂いが彼の鼻をつきます 。あまりの衝撃に、彼は思わず吐き気を催してしまうほどでした 。

これ本当にあの佐々木音々先輩?

学校で見せる完璧な姿とのギャップに、哉の頭は混乱します。 そんな彼に、先輩は悪びれる様子もなく「乙女の秘密…だぞ♡」 とウインクし、「空いてるとこテキトーに座ってー」 と促すのでした。このだらしない姿こそ、彼女の「素」の一面のようです。

混乱を加速させる、二つの「付き合って」

部屋の汚さに呆然としながらも、哉はなんとか腰を下ろします。しかし、彼の受難はまだ終わりません。 ふと手に触れた柔らかい感触。それは、ついさっきまで彼女が身につけていたであろう下着でした 。

脱ぎたて!?」 とパニックになる哉は、勇気を振り絞って「先輩って今…穿いて…?」 と尋ねてしまいます。

すると先輩は、足を組み替えながら妖艶に微笑み、こう返すのです。

たしかめてみる?

この小悪魔的な誘惑に、哉は完全にノックアウトされます。 気を取り直して「僕は何をすればいいんですか?」 と本題を切り出すと、先輩は真剣な表情で向き直り、衝撃的な言葉を口にしました。

左右田クン!」「私と付き合って下さい!!!!

これってデート?食い違う二人の認識

場面は変わり、二人は街で会うことになります。 人目を避けたい哉は、帽子にマスク、サングラスという完全な不審者スタイルで現れますが 、先輩には「いや…むしろ目立ってると思うけど」 と冷静にツッコまれてしまいます。

そして彼女は、これを「折角のデートなんだから顔隠すの禁止」 と言い、彼のサングラスを預かってしまうのです 。

「デート」という言葉に戸惑う哉 。彼は、先輩の言う「付き合う」を、あくまで「買い物に付き合う」という意味で理解していました 。

一方の先輩は、彼が何か恋愛的な期待をしているのではないかとからかうような素振りを見せ 、二人の認識のズレがコメディタッチで描かれます。

配信者「おとつー」への真っ直ぐな想い

二人の目的は、先輩の配信用の新しいマイクを探すことでした 。

先輩は見た目が可愛いマイクに惹かれますが 、哉は「ワイプ使わないのにマイクの外見なんて必要ないでしょ」 とバッサリ。

しかし、「カワイイは正義でしょ」 と譲らない先輩とのやり取りの中で、哉はつい、配信者「おとつー」への熱い想いが溢れ出してしまいます。

先輩は声がステキなんだからこういうのとか…

彼はブツブツと独り言のように、専門的な視点から彼女に最適なマイクを真剣に考え始めます 。

その姿を見た先輩は、彼が自分のことを真剣に考えてくれていると感じ、嬉しそうに微笑みます 。そして、試用のマイクを通して、彼の耳に直接感謝の言葉をささやくのでした。

ありがとっ

「最高です」— 予想外の言葉が彼女に刺さる

そのささやきは、哉の理性を吹き飛ばすのに十分な威力を持っていました。 彼の脳内は「圧倒的至近距離」「まさに究極!」「魅惑の官能ボイス」といった賞賛の言葉で埋め尽くされます 。

そして、あふれ出た感情が、そのまま口から飛び出してしまいました。

先輩は…」「最高です

いつも余裕たっぷりに彼をからかっていた先輩。しかし、この飾り気のない、魂からのストレートな賞賛に、彼女は「えっ?」 と固まり、頬を赤らめて動揺します。

初めて見せた彼女の素の反応は、二人の関係に新たな変化が生まれることを予感させます。完璧に見えた彼女もまた、率直な好意には弱い一人の女の子なのかもしれません。

【ささやき刺さる佐々木さん】第2話を読んだ感想(ネタバレあり)

第2話は、佐々木先輩の「ギャップ萌え」が炸裂した回でした。学校での完璧な姿とは真逆の、ゴミが散乱した汚部屋に住んでいるという事実は、最高の掴みでしたね。人気者で完璧に見える人ほど、プライベートではだらしなかったりする…という「あるある」を、ここまで魅力的に描けるのは素晴らしいです。

また、「付き合って下さい」という言葉のダブルミーニングを使ったすれ違いが、物語のテンションをうまく作り出していました。恋愛的な意味での「付き合って」なのか、それとも用事に「付き合って」ほしいだけなのか。読者をハラハラさせながら、二人の初々しい(?)デートを描く手腕は見事です。

そして、この話で最も心に残ったのは、ラストシーンです。いつも哉をからかって楽しんでいる先輩が、彼の「最高です」という真っ直ぐな言葉に、本気で照れてしまう場面。この一瞬で、二人の力関係が少しだけ変わったように感じました。哉がただ振り回されるだけではなく、彼の純粋さが先輩の心を揺さぶる武器にもなり得ることを示唆しています。 二人の距離が物理的にも心理的にも近づいていく様子から、目が離せません。

【ささやき刺さる佐々木さん】2話のネタバレまとめ

  • 配信の手伝いのため、哉は佐々木先輩の部屋を訪れるが、そこはゴミだらけの汚部屋だった 。
  • 哉は、先輩のプライベートな姿とのギャップに衝撃を受け、彼女が本当にあの佐々木先輩なのかと混乱する 。
  • 先輩から「私と付き合って下さい」と頼まれ、哉は「買い物に付き合う」という意味だと解釈し、二人で配信機材の買い物に出かける 。
  • 先輩は二人の外出を「デート」と呼び、哉をからかうが、彼はあくまで「手伝い」であると一線を引こうとする 。
  • 哉が配信者「おとつー」のために真剣にマイクを選ぶ姿を見て、先輩は嬉しく思う 。
  • 先輩が試用マイクでささやいた声に感動した哉は、思わず「最高です」と本人に伝えてしまい、それが予想外に彼女を動揺させる 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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